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IoTが注目を集めるなか、第4次産業革命に欠かせないとされるIIoT。本記事ではIIoTの概要からIoTとの違い、IIoT化によるメリットやIIoTの課題について解説します。

IIoT(インダストリアルIoT)とは?
概要からIoTとの違い、メリットを徹底解説

近年、IoTという言葉は一般的になりつつあります。そのなかで、“IIoT”という言葉をご存知でしょうか。IIoTはインダストリアルIoTのことであり、産業に特化したIoTを意味します。

IIoTとIoTのそれぞれの特徴やどのような違いがあるのか、具体的に理解している方も少ないかもしれません。この記事では、IIoTの概要からIoTとの違い、IIoT化によるメリットやIIoTの課題について解説します。

IoTが注目を集めるなか、第4次産業革命に欠かせないとされるIIoT。本記事ではIIoTの概要からIoTとの違い、IIoT化によるメリットやIIoTの課題について解説します。

IIoT(インダストリアルIoT)とは?

「IIoT(インダストリアルIoT)とは?」イメージ画像

はじめに、IIoTの概要と合わせて、できることやIoTとの違いについて見ていきましょう。

IIoTは産業に特化したIoT

IIoTはIndustrial Internet of Thingsの略称であり、Industrial(産業用)とIoT(モノのインターネット)を組み合わせた用語です。つまり、産業に特化したIoTのことを表します。産業用機械や装置・設備・システムなどをネットワークで相互接続し、現場作業の効率化や見える化などを実現するものです。

IIoTを語るうえではIndustry4.0(第4次産業革命)の存在は欠かせません。IIoTは第4次産業革命を実現するための手段とされています。産業革命の歴史を見ると、第1次に石炭燃料を活用した軽工業の機械化、第2次には石油や電力の活用による重工業の機械化、第3次にはコンピューターによる単純作業の自動化によって仕事のあり方が変わってきました。

日本においてはIndustry4.0の推進を踏まえ、さまざまなつながりによって新たな付加価値の創出や社会課題の解決をもたらす“Connected Industries”の概念が2017年3月に経済産業省により提唱され、その実現に向けて取り組みが進められています。

Industry4.0を推進する必要性は、経済産業省が国内のものづくり企業を対象にアンケート調査をした結果からも見て取れます。アンケート結果では国内製造業における課題として、“ロボットやIT・IoTの導入・活用力”を挙げた企業は34.6%にのぼりました。

つまり、3割強の企業がIIoTの導入における第4次産業革命が必要と考えており、今後さらに重要視されることが予想されます。

IIoTでできること

IIoTは製造現場の機械や設備などにセンサーやカメラなどを設置することで、あらゆるデータを取得できるようにします。取得したデータはネットワークを介して共有・活用することで、作業の効率化や自動化を実現します。

例えば、装置の故障の前触れを検知して故障する前にメンテナンスを実施する、などが実現可能です。そのほかにも配送者と品物のデータをシステムに登録し、自動配車システムを構築することもできます。

従来は個別に存在していた機械や設備、システムを相互にネットワーク接続することで、新たな付加価値を作り出すことができるのです。

IIoTとIoTの違い

IIoTはIoTの一種といえますが、産業分野に特化している点が大きな違いです。IIoTとして産業分野に特化するためには、主に次の条件が必要とされます。

  • 常時稼働
  • 安定性と堅牢性
  • 高度なアクセスレベル制御
  • 通信サービス品質を保つためのネットワーク帯域

IIoTは製造・物流・輸送などの産業分野の現場で利用されるものであり、常時稼働が原則です。そのうえで、業務上の機密情報や知的財産を取り扱うことがある分野のため、システムの安定性と堅牢性を保ち、高度なアクセスレベル制御ができるものでなくてはなりません。

加えて、IIoT機器は現場の規模によっても変わりますが基本的には非常に数が多くなります。それらが相互にネットワーク通信を行うため、十分なネットワーク帯域が必要となるのです。

IoTでは上記の条件をすべて満たしている必要はありませんが、IIoTはその特性上必須となる条件であり、この点が大きな違いになっています。

IIoT化がもたらすメリット

「IIoT化がもたらすメリット」イメージ画像

産業分野でIIoT化が進むとどのようなメリットが得られるのでしょうか。ここでは、3つのメリットについて解説するため、一つずつ見ていきましょう。

製造コストの削減、製品価値の向上

IIoT化が進むことで、次に挙げるような管理業務の効率化が実現できます。

  • 製造工程管理
  • 工場設備の安全管理
  • 製品品質管理
  • 生産管理
  • 在庫管理
  • 流通管理

など

IIoTによって各管理業務で必要となるデータの取得や活用を効率的に行なえるようになり、自動化まで実現できるようになります。その結果、製造コストの削減や製品価値の向上が期待できるのです。

また、IIoTの活用によって生産設備の保守点検やメンテナンスなどの時間ロスも軽減できます。現場の各作業工程を効率化してボトルネックを解消し、生産性の向上も期待できるでしょう。

サプライチェーンの最適化

産業分野のなかでも特にものづくり企業では、サプライチェーンの最適化が期待できます。サプライチェーンは製品やサービスの原料製造から消費者への提供までの一連の流れです。

画像:サプライチェーンとは

IIoTを活用することで、あらゆる産業分野に関わるモノがネットワークにつながるため、サプライチェーン全体の見える化が実現できます。サプライチェーンの各工程が見える化されると、それぞれの工程の稼働効率を数値化したり、余剰在庫を自動的に検出したりすることも可能です。

サプライチェーンにおけるボトルネックを見つけ出し、対応できるようになることで、サプライチェーンの最適化が実現できます。

イノベーションの促進

IIoT化による潜在的なメリットとして、イノベーションの促進が挙げられます。IIoTは現場における効率の改善に注目されがちですが、製品に付加価値を加えてイノベーションを促進する可能性も秘めているのです。

例えば、多様化した消費者のニーズに応えるために、パーソナライズされた機能や仕様を製品ごとに付け替えて提供する、などが考えられるでしょう。

サプライチェーンの最適化のように、従来見えなかったことが見えるようになることで、製品やビジネスに新しい価値を生み出すきっかけとなりえます。イノベーションの促進という大きな可能性を秘めている点は、IIoTの注目すべきメリットの一つです。

IIoTに残された3つの課題

「IIoTに残された3つの課題」イメージ画像

さまざまなメリットをもたらすIIoTですが、いくつかの課題も存在します。少しずつ課題を解決するための環境は整ってきていますが、IIoT化を推進するうえでは次の3つの課題があることを覚えておきましょう。

セキュリティの課題

IIoTでは産業用の設備などをインターネットに接続し、クラウドサービスと連携することも多くなります。その際に注意しなければならない点が、不正アクセスなどのサイバー攻撃です。

IIoT化された設備の脆弱性を悪用されると、機密情報や個人情報などが不正に取得される可能性があります。また、IIoTを通して設備を正常に稼働させないようにする攻撃を受ければ、現場が稼働できなくなってしまうでしょう。

そのほかにも、さまざまなシステムや装置などを相互に接続するための、規格の統一化も必要です。規格統一化のための環境づくりは進められているため、徐々に改善されることが予想されますが、セキュリティ面の対策は課題としてしっかりと頭に入れておく必要があります。

ネットワークの課題

IIoTでは産業用のあらゆるモノをネットワークに接続します。産業用機械などの数の分だけIIoT機器が増えることになり、従来のネットワークでは帯域を圧迫する可能性があるのです。

さらに、通信の容量だけでなく速度や低遅延化も重要になってきます。リアルタイムな情報処理が必要とされる場合は、既存のネットワークでは遅延が発生してしまう可能性があるからです。

高速かつ大容量で低遅延なネットワークの構築がIIoTにおける課題ですが、近年では5Gの登場によってこの課題は解決することが期待されています。

エンジニア不足

IIoT化を推進するうえで、最も大きな課題として挙げられるものがエンジニア不足です。

IIoTではセンサーやデータベースに関する技術、データの取得・処理の技術、ビッグデータやAIの技術などが組み合わされて必要となります。しかし、これらを扱える高度なIT人材が不足しているのです。

2018年に経済産業省が公表したDXレポートでは、2025年にIT人材不足は約43万人にまで拡大すると予想されています。また、情報処理推進機構(IPA)が公表しているIT人材白書2020では、ユーザー企業・IT企業ともにIT人材の不足感は年々増加傾向にあります。

IIoTを実現するための技術自体が整っても、扱える人材が不足しているという大きな課題が存在するのです。

IIoTによるデジタルツインが革新をもたらす

IIoTには解決すべき課題も残されていますが、IIoTによるデジタルツインは製造プロセスやビジネスモデルに革新をもたらすものです。

デジタルツインとは現実世界で収集したデータをコンピューター上で再現する技術を表します。データをもとに現実に近い物理的なシミュレーションをコンピューター上で再現でき、開発期間の短縮やコストの削減などが期待できます。

近年では、そのためのツールとしてパブリッククラウドが積極的に活用されており、Microsoft Azure IoT、AWS IoT、Things Cloudなどが代表的な例です。このようなIoTプラットフォームを活用すれば、例えば、サプライチェーンの最適化のために一部業務を変更する際にデジタルツイン上でテスト運営する、といったことが実現できます。

これからの企業活動において、パブリッククラウドの活用もなくてはならないものになっていくでしょう。

NTT Comでは企業向けに、導入検討から運用、最適化を一括でサポートするソリューションを提供しています。例えば“AWSマネージドソリューション”では、AWS導入における設計からトラブル対応まですべて対応します。

IIoTとクラウドの連携は、第4次産業革命に向け革新をもたらす組み合わせです。IIoTと合わせてクラウドの導入も検討されているのであれば、ぜひ検討してはいかがでしょうか。

まとめ

IIoTはインダストリアルIoTの略称であり、産業に特化したIoTです。製造現場の機械や設備などにセンサーやカメラなどを設置し、ネットワークで相互接続することであらゆるデータを使って作業の効率化や自動化を実現します。

IIoTは製造現場における効率の改善だけでなく、サプライチェーンの最適化やイノベーションの促進といったメリットをもたらします。まだいくつかの課題は存在していますが、大きな可能性を秘めており、今後の産業分野では必須となる存在でしょう。

この記事で解説した内容をもとに、ぜひIIoT化を推進してみてはいかがでしょうか。

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