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リスクマネジメントとは?
DX時代で多様化する環境に最適な
リスクマネジメントを行うための方法

2018年に経済産業省がDX(デジタルトランスフォーメーション)レポートを発表し、日本におけるDX推進はさまざまな企業で進められています。

まさに現在はDX時代とも呼べる時代であり、それにともなうプロセスとして、ICT (情報通信技術)環境のリスクマネジメントの重要性は高まっています。

DX時代におけるICTのリスクマネジメントとは、具体的にどのようなものなのでしょうか。

この記事では、DX時代に欠かせないリスクマネジメントの概要や必要性を解説します。合わせて、最適なリスクマネジメントを行うための方法について紹介します。

DX時代におけるICTのリスクマネジメントとは、具体的にどのようなものなのでしょうか。この記事では、DX時代に欠かせないリスクマネジメントの概要や必要性を解説します。合わせて、最適なリスクマネジメントを行うための方法について紹介します。

ICTにおけるリスクマネジメントとは

はじめに、ICTにおけるリスクマネジメントの概要を解説します。また、リスクマネジメントと似た言葉に「リスクヘッジ」「リスクアセスメント」などがあるため、それらとリスクマネジメントの違いについても紹介します。

リスクを管理し最小限に抑えること

リスクマネジメントとは、損失などのリスクを回避するためのプロセスであり、そのリスクを最小限に抑えることです。また、リスクを組織的に管理することも表し、「事前に回避するための措置」と「リスクが発生した際の補償」の2つの意味合いを持ちます。

ICTにおけるリスクマネジメントとは、システムに対する損失などのリスクを管理し、事前に回避するための措置や発生した際の保障について管理することです。例えば、情報漏えいや不正アクセスなどに対するセキュリティ対策や、機器故障の際の対応方法を管理することなどが挙げられるでしょう。

リスクマネジメントの目的は、組織の情報を保存・処理するシステムをより適切に保護することにあります。

リスクマネジメントの類語と違い

リスクマネジメントの類語として、リスクヘッジやリスクアセスメントなどの用語が挙げられます。リスクマネジメントとの違いについて、簡単にまとめました。

  • リスクヘッジ:リスクの程度を予測し、改善して事前に体制を整えること
  • リスクアセスメント:リスクの特定・分析・評価を網羅するプロセス、手法のこと
  • 危機管理:発生したリスクに対して、現状以上に悪化しないように管理すること
  • クライシスマネジメント:リスクが発生する前提のもと、危機管理を行うこと

リスクマネジメントはリスクの回避と補償を意味するため、おおまかには上記の類語を包括した言葉ととらえることができるでしょう。それぞれの類語はより限定的な場面における考え方や手法ですが、リスクマネジメントはリスクを統括的に管理するプロセスといえます。

経営におけるリスクマネジメントは、企業を存続させる上で欠かせません。同様にICTにおけるリスクマネジメントにおいても、業務の根幹をなすシステムを存続させるために欠かせないものとなっています。

DX時代におけるリスクマネジメントの必要性

「DX時代におけるリスクマネジメントの必要性」イメージ画像

企業にとってリスクマネジメントは欠かせないものですが、なぜDX時代にその必要性が増しているのでしょうか。その理由について解説します。

増え続けるリスクへの対処

そもそも人間は大なり小なり、自然とリスクマネジメントを行なっているものです。自身の経験や伝聞などからリスクマネジメントを行なっており、企業が意思決定を行う際にも人が関わることから自然と行なわれていました。

しかし、業務の複雑化によって見えないリスクの存在が増え、さらにはアウトソーシング化が進むことで、管理すべきリスク範囲も広範囲になっています。その結果、リスクは増え続け、適切なリスクマネジメントを実施することが難しい状況なのです。

企業規模が大きくなるほどリスクは大きくなるため、組織的にリスクマネジメントを行う必要があります。実際に中小企業庁の調べでは、リスク管理を担当する専門部署の存在は中小企業で3.9%、大企業で18.5%と報告されています。

この先、DXが進むなかで業務はより複雑になることが予想され、リスクも増えると考えたほうがよいでしょう。

ICT環境の多様化・複雑化

DXが進むと、ICTはより深く業務と結びつきます。現在でもテレワークの普及やBYOD(自分のデバイスを持ち込むこと)などICT環境にアクセスするデバイスを見ても、多様化が急速に進んでいることがわかります。

また、総務省が発表している情報通信機器の世帯保有率を見ても、各デバイスの保有率は高い水準を保っています。

図表:情報通信機器の世帯保有率

出典:総務省「通信利用動向調査」を基に作成

さらには、クラウドの活用などによってシステムは複雑化し、リスクの存在を認識することも難しくなっている状況です。DXが進むことで、AI(人工知能)やIoT(Internet of Things)、ロボットなどの業務活用も一般的になると、多様化・複雑化・高度化したICT環境のリスクマネジメントはより難しくなるでしょう。

これらの技術は業務を効率的にし、生産性の向上が期待できるものですが、どのような原理で何をしているのかがブラックボックス化していても利用できてしまいます。

リスクマネジメントの観点から見れば、技術の内容を理解し、潜在的なリスクまで含めた統括的なリスク管理が求められます。

業務遂行能力の向上

リスクマネジメントはリスクの回避だけでなく、組織のミッションを支援するICTシステムとデータを保護することで、ミッション遂行能力を向上させることを可能にするプロセスです。

リスクに対する不安を取り除き、業務に集中できる環境を作ると、業務遂行能力の向上に役立てられます。例えば、いつ起こるかわからない事故に怯えながら暮らすよりも、事故に対する回避策と、起こった際の補償が整っている状態のほうが暮らしやすいことと似ています。

適切なリスクマネジメントは、セキュリティ能力を提供することに適した管理策を特定する助けとなります。多様化・複雑化が進む昨今のICT環境においては、組織が対応すべき事柄を明確にし、円滑な業務遂行のために欠かせない要素といえるでしょう。

リスクマネジメントがもたらす効果

「リスクマネジメントがもたらす効果」イメージ画像

リスクマネジメントがもたらす効果やメリットにはさまざまなものが挙げられます。ここでは代表的な3つの効果・メリットを紹介します。

セキュアな業務環境の実現

セキュアな業務環境はリスクを把握し、対策しているからこそ実現できます。例えば、情報漏えいや不正アクセスなどのリスクに対しては、メール誤送信防止システムの導入やファイアウォール、WAF(Webアプリケーションファイアウォール)などの導入によって、これらのリスクを回避できます。

また、テレワークやBYODによるエンドポイント(クライアント端末、サーバー)の増加、クラウドの利用に対してもそれぞれにリスクが存在します。

このようにセキュアな業務環境を実現するためには、まずはリスクについて理解することが大切です。全体的なシステムに潜むリスクを把握するためにも、リスクマネジメントは欠かせないプロセスなのです。

コストの最適化

適切なリスクマネジメントは、システムの可用性向上にも役立ちます。

例えば、サイバー攻撃を受けた際や災害時に業務システムが停止した際、その間の機会損失や復旧による人的コストなど多くの損失が発生することになるでしょう。

リスクマネジメントが適切にできていれば、これらのコストを削減することが可能です。また、システムの可用性が向上することで柔軟なシステム構築が可能となり、コストの最適化につながります。

リスクマネジメント自体にコストがかかったとしても、将来的に降りかかる可能性があるより大きなコストを回避することで、コストの最適化が実現できるのです。

業務のリアルタイム性・網羅性の向上

リスクが顕在化すると、その対応に追われることになります。サイバー攻撃や災害時の対応がわかりやすい例でしょう。

事前にリスク管理していればその対応も最小限に抑えることが可能となり、本来の業務を遂行できます。影響範囲が広いほど業務のリアルタイム性が損なわれることになるため、リスクマネジメントによる業務のリアルタイム性の保護は無視できません。

また、適切なリスクマネジメントのためには、業務全体を俯瞰する必要があります。俯瞰して業務内容を把握すれば業務の見える化にもつながり、網羅性が向上することでDX推進の助けにもなるでしょう。

Taniumを活用したエンドポイントマネジメントソリューション

テレワークやBYODなどによって企業が管理すべきエンドポイントは増加傾向にあり、適切なリスクマネジメントの実現は企業にとって大きな課題の一つです。このような状況のなか、適切なリスクマネジメントを実現するための鍵はエンドポイントのリスクマネジメントにあるといえます。

企業の平均的な環境下では、非管理端末の存在が約20%、脆弱性が存在する端末が約40%あり、これらの対応に追われることによる業務のリアルタイム性や網羅性の欠如が問題となっています。このような環境下でDXを推進しても、新たなリスクの拡大とICTコストの増大が懸念されるため、エンドポイントの最適化はDX推進のためにも重要なテーマです。

エンドポイントの最適化とリスクマネジメントを実現するためのプラットフォームとして“Tanium”が挙げられます。Taniumは数百万エンドポイントの運用・管理を実現するソリューションであり、すべてのエンドポイント情報を可視化できます。

NTTコミュニケーションズではTaniumを活用し、セキュリティ管理だけでなくネットワーク運用や構成管理などの運用管理をまるごと委任できるエンドポイントマネジメントソリューションを提供しています。エンドポイントのリスクマネジメントにお困りのお客さまは、スピーディかつ高品質な運用体制の確立が可能なNTTコミュニケーションズにぜひお問い合わせください。

Taniumを活用したエンドポイントマネジメントソリューション

まとめ

リスクマネジメントとはリスクを回避するためのプロセスであり、損失を最小限に抑えることです。業務のアウトソーシング化やICT環境の多様化・複雑化が進む現在では、リスクマネジメントの重要性が増しています。

適切なリスクマネジメントは、セキュアな労働環境の実現やコストの最適化、業務のリアルタイム性・網羅性の向上をもたらし、DX推進の助けともなる存在です。企業におけるICTの活用はDX推進によって従来よりも広く深くなると予想され、適切なリスクマネジメントは組織の存続のためにも欠かせません。

DX推進と合わせて、ICT環境のリスクマネジメントをいま一度考えてみてはいかがでしょうか。

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