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2020.09.25

感染者を出さない! 広げない! 仲間を守る! 事業を継続する!
運用保守の拠点を分散配置。東京オペレーションセンターの対コロナBCP【前編】

今春以降、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、幅広い業界でリモートワークの導入が進んでいます。NTT Comグループも、リモートワーク関連のインフラやサービスを提供しながら、自らリモート中心の体制で事業を継続していますが、そのリモートワークの土台を支えているのが、法人向けサービスの運用保守を担当するNTTコム エンジニアリング(以下、コムエンジ) 東京オペレーションセンター(以下、TOC)です。業務上在宅勤務が難しいTOCでは、コロナ禍にあっても多くのスタッフが出社しているため、万が一に備え、拠点を分散させるなど特別な対策をとっています。

そこで今回は、オペレーションを守り続けるわれわれTOCの取り組みや、現場で奮闘しているスタッフの声を前編・後編に分けて紹介します。まず前編では、TOCの業務とコロナ禍の体制について、TOCの小林年晴センター長が語ります。

お話された皆さん(前列左から高田さん、千葉さん、前島さん、後列左から小澤さん、浅井さん、リモート参加の浜野さん、小林センター長)

※集合写真撮影時以外は、原則マスクを着用し、ソーシャルディスタンスを保った上でインタビューを行っています。

「絶対に止められない」 準備1カ月で仙台・大阪・広島に100人派遣

TOCは、NTT Comが提供する法人向けサービスの運用保守を担っています。スタッフは約800人。大手町のセンターを拠点に、24時間365日、業務を継続してきました。

主要機能(部門)は、「お客さまフロント」「情報・故障統制」「設備監視・保守」の三つに分かれています。お客さまフロントの業務は、お客さまからのお問い合わせの受け付け、故障などの調査・修理の手配、その進捗のご報告などです。情報・故障統制は、自然災害や故障発生時に関連会社との連絡・情報共有など、設備監視・保守は、設備の監視、復旧のための手配、技術支援などの業務を行います。

24時間365日稼働し続けるオペレーションルーム

TOCでは、新型コロナウイルスの感染状況を早くから注視していました。小林センター長はこう説明します。

「オペレーションセンターは一瞬たりとも絶対に止められません。止めないためにはまず感染者をTOCから出さないこと。もしも感染者が出ても広げないこと。そして仲間を守りながら事業を継続すること。これをミッションに体制を整えてきました」

TOCから感染者が出れば、感染者の居室として大手町のセンターが1週間にわたって閉鎖されてしまう可能性があり、その場合に業務を代替できるセンターが、別の場所に必要でした。そこでTOCでは、大手町から離れた場所に拠点を構えて、オペレータを派遣し、あらかじめ分散運用を始める方針を固めました。それが2月初旬。都内ではまだ感染者が一人もなく、横浜に停泊中の大型客船における集団感染が報じられていたころです。

またその間、派遣支援チームは各分散拠点の近辺に、派遣メンバーが滞在できるホテルを合計で約100室押さえるとともに、分散拠点へ赴くメンバーが属している派遣会社との調整や、生活面の支援も行いました。

検討を始めて約1週間で、分散拠点は仙台、大阪(中之島)、広島に構えることが決まり、その後2週間をかけて3拠点に環境(ネットワーク、システム)を構築しました。並行して各担当で派遣メンバーを選定し、派遣するための勤務シフトを組み換えました。

準備は急ピッチで進み、TOCは3月2日から順次、早期BCP(分散運用)を開始しました。通常なら半年以上かけて準備するところを、約1カ月で実現できたことから、TOCの使命感や危機感の強さを感じます。派遣されたのは仙台に50人、大阪に40人、広島に10人です。

遠方への長期派遣はメンバー当人やその家族に多大な負担となるため、4月下旬には「ニアBCP」として唐ヶ崎(東京都目黒区)にも拠点を設けました。目黒区なら、大手町で働くスタッフが自宅から通えるロケーションです。6月末には、仙台、大阪、広島に分散していた機能(人員)を唐ヶ崎に集約しました。

そのほかにも、分散拠点の設置と合わせて、バックヤードや一部フロントで在宅勤務に切り替えることとし、その環境作りも進めました。NTT Comが使用している高セキュリティのファットクライアントを使いながら、システムの監視制御を行うOSS(Operation Support Systems)網につなぐ仕組みを築いています。現在のTOCは、大手町、唐ヶ崎、そして在宅で、業務を遂行しています。

小林センター長は2月からの怒涛の日々を振り返りながら、派遣メンバーに対し、「先が見通せないため、いつまでという期限も明確でないままの派遣となりました。さらに感染リスク軽減のため、途中での帰京もできず、ホテルとBCPセンターの往復のみの生活を4カ月近く強いることになりました。本当に苦労を掛けたと思います」と心から労います。


業務従事者以外は社長でも立ち入り禁止。感染予防に全力

感染防止策にも力を入れました。「目標はTOCから感染者を出さないこと。たとえ感染者が出ても最小限で食い止めて、感染を広げないこと」と小林センター長は語ります。2月中には、大手町別館のオペレーションルームへの業務従事者以外の立ち入りを禁じました。「コムエンジの荒本和彦社長(当時)であっても入室を控えてもらうほど、徹底しました」と小林センター長。

また、通勤でのリスクを減じるため、勤務時間をずらしました。通常多くのフロントは日勤が9時から17時半、夜勤が17時から翌朝10時の交代制ですが、交通機関の混雑を避けて通勤できるよう、日勤を8時から16時半、夜勤を16時から翌朝9時に変更しました。

さらに、換気が悪く狭い宿直室(仮眠室)は感染リスクが高いと判断し、利用禁止に。代わりにキャンプ用の簡易ベッドを購入して、オペレーションルームの一角に設置。仮眠はそこで取るようにしました。

オペレーションセンターの出入口にはサーモセンサーを設置して入室者の体温をチェック。体温が37度以上の人や、体調不良(嗅覚や味覚の異常、倦怠感など)の人には仕事を休んでもらい、感染していないという診断結果が出ない限り、体調が良くなっても2週間は自宅待機としました。「風邪や花粉症などで体調を崩す人がいたため、常時20人ほどが管理対象となり、シフトのやりくりが難しかった」と小林センター長は振り返ります。

また、通常オペレータは、机やパソコン、周辺機器を共用利用していますが、キーボードとマウスをまとめて購入し、一人一人が専用のマイキーボードとマイマウスをロッカーから出し入れして使う決まりにしました。なお、ヘッドセットは昨秋からインフルエンザの感染防止のために個人貸与としています。

リモートワークの広がりに助けられたことも

多くの企業でリモートワークが導入されたことも、業務に影響を及ぼしました。需要動向でいえば、法人向けネットワークサービスは、利用者が一時的に減って問い合わせも減少しました。ただし、法人向けサービスの中でも在宅ワークに関わるアプリケーションに関しては、問い合わせが急増。コンシューマ向けではOCNのトラフィックも増加しました。

一方で、一部のフロント業務は、お客さまにご連絡した上で、電話受付を中止してメール受付に変更しました。故障通知も電話からメールへ変更したため、メール対応が可能になったフロントでは在宅ワークに移行することができました。

「お客さまも在宅ワークを取り入れていらっしゃるところが多かったので、ご理解、ご協力が得られやすかったのはありがたいことでした。また、公共交通機関を利用する人が減ったことで通勤時の感染リスクが軽減され、TOCに通うスタッフの心身の負担も少し軽くなりました」(小林センター長)

災害対応と感染防止の両立などが今後の課題

一方で、ニューノーマルに解決していくべき課題も既に見つかっています。第一は、サービス水準の回復です。小林さんは「今は社会全般に非常時であるという認識が共有されているので、(サービスの細部では至らないところがあっても)許される部分もありますが、そろそろ、電話での受け付け再開や故障時の速やかなスタッフ派遣などが求められるようになってくるはず」と言います。

TOCではニューノーマルの新たなオペレーションの在り方を検討中です。また、主要代理店との間で、「ウィズコロナのオペレーション連携の在り方」をテーマに、在宅でも可能なオペレーション連携を模索するなど、議論を始めています。

感染症予防をしながらの災害対応にも課題が残ります。実際、7月初旬の熊本・鹿児島・宮崎の豪雨災害では対応に苦慮しました。例年、自然災害時には、オペレータだけの稼働では足りず、出勤しているバックヤードのスタッフも協力し、さらには非番のスタッフも大手町のセンターに駆けつけ、増員して乗り切っていますが、今年は過密状態を避けるために非番のスタッフを呼び出すことはせず、在宅からの支援をお願いしました。稼働の足りない状況が続きましたが、昨年までの災害対応経験が生かされ、大きな混乱もなく乗り越えることができました。

小林センター長は「われわれは、オペレーションに支障を来すこのコロナ禍においても、令和2年7月豪雨の対応を乗り切ることができ、日本のみならず、世界の通信を守っている誇りと自信を持っております。一方で、DXの先駆けとして、ニューノーマルを見据えたオペレーションや在宅での電話応対にもチャレンジしています。この記事を通じて、われわれTOCの取り組みの一端を皆さまに知っていただけたら幸いです」と語りました。

後編では、分散拠点での業務に当たった皆さんの声を届けます。ご期待ください!

「運用保守の拠点を分散配置。東京オペレーションセンターの対コロナBCP【後編】」はこちら

社員メッセンジャー

NTTコム エンジニアリング東京オペレーションセンター

花村 賢一

法人のお客さま向けの保守運用オペレーションに関する、DX推進やプロセス改革を担当しています。 NTTコム エンジニアリング 東京オペレーションセンターにおける、DXを活用したBCPの取り組みをお届けします!

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