Arcstar Universal One
導入事例
株式会社 力の源カンパニー
株式会社 力の源カンパニー
5年後、10年後のビジネス成長を見据え
高信頼・拡張性に優れたネットワーク基盤を整備
課題
- 信頼性や帯域の観点から既存ネットワークに不安を抱えていた
- 国内外におけるスピーディーなビジネス展開を支えるネットワークが不可欠に
対策
- 「Arcstar Universal One」をベースにシンプルなネットワーク基盤へ移行
- 迅速にリモートアクセス環境を利用可能な「Arcstar Universal One Virtual」を活用
効果
- コストを抑えつつ、高信頼・広帯域なネットワーク基盤を整備
- セキュアかつスピーディーに社内ネットワークに入れるリモート環境を実現
導入ソリューション
課題
ビジネスが急成長する中で複雑化したネットワークをめぐる課題が浮上
ラーメン店「博多 一風堂」を運営する企業として知られる力の源カンパニー。全国に約100店舗を展開しているほか、海外への出店も加速させている。このような多店舗展開を行う同社にとって、ネットワークは経営インフラそのもの。以前から、各店舗で稼働するPOSや受発注システム、勤怠システムをはじめ、麺の製造元である渡辺製麺や支店・本社をつなぐネットワーク環境を構築・運用してきた。
ところが短期間で店舗数やビジネスが急成長を遂げてきたこともあり、ネットワーク構成が複雑化。それに伴って運用コストが増大する一方、安定性も失われてきていたという。「仮にどこかに不具合が発生した際にも、ネットワークが原因なのかシステムなのかといった障害の切り分けに時間がかかっていたほか、場合によっては問題の究明すらままならないケースもありました」と同社の川崎 龍太氏は振り返る。
そうした信頼性の問題に加え、十分な帯域を確保できていないという問題もあった。特に同社では、本社や工場など国内主要9拠点を結ぶWeb会議を運用しているが、映像や音声の遅延が常に発生していたという。
このような課題の解消に向け、同社ではネットワークの全面刷新を決断。その際、同社が掲げたのが「5年後のビジネスにも耐えられる最適なネットワーク」の構築だった。「5年後には、店舗数も今より大幅に増え、ネットワークに収容すべき拠点数も数百ではなく、1,000といったオーダーで準備しておく必要があります。また海外展開に関しても、海外拠点を国内と連携させて売上の集計や運営の管理を行っていくことも必要となるでしょう。そうした将来ビジョンに応えられる信頼性、拡張性を備えたネットワーク基盤が不可欠だと考えたのです」と川崎氏は説明する。
対策
店舗や支店など全拠点の状況を見える化 高信頼・広帯域なネットワークへと移行
そうした観点に立ち、同社では慎重に検討を進め、最終的に選定したのが「Arcstar Universal One」をベースとしたネットワーク基盤を提案したNTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)だった。そのポイントの1つとなったのが費用対効果だ。NTT Comの提案であれば、現状でのコストを維持しつつ、回線の二重化による信頼性の確保や帯域の増速など、さまざまな面で大幅なグレードアップが図れる。また海外での店舗展開においても、迅速にネットワークを拡張できる点も採用を後押しした。
さらに大きな決め手となったのが、全国をカバーする運用保守体制が整備されている点だ。NTT Comであれば、すべての拠点を一括して管理してもらえるため、可能だと判断した。
「ソリューションの優位性もさることながら、それを提供する“人”の品質やスキルレベルの高さも選定の重要な決め手となりました。弊社からは、技術目線というよりは、サービス目線でさまざまな“やりたいこと”を投げかけましたが、そのすべてに100%回答をくれたのはNTT Comだけでした」と川崎氏は強調する。
効果
リモートアクセスから高品質なTV会議まで“やりたいこと”に迅速に応えられる環境を実現
ネットワークの更改に向け、まずは新規の店舗からArcstarUniversal Oneのサービスの利用を開始。およそ100の既存店舗についてもすべての現地調査を終え、順次切り替えが進められている。
ネットワークの構成については、本社、データセンターや渡辺製麺などの重要拠点については高品質なイーサネット回線を活用した「プレミアム/ギャランティプラン」、店舗の接続にはリーズナブルな「ベストエフォートプラン」を適材適所に採用。それぞれバックアップ回線も整備された非常にシンプルな構成によって、高い信頼性と広帯域を兼ね備えたネットワーク環境を実現している。
「以前は十分に把握できていなかった各店舗の配線状況なども見える化されました。また、すべての店舗内における機器の設置方法も大幅に改善。以前は従業員が誤ってケーブルや電源コードを抜いてしまい、通信が遮断されるトラブルもありましたが、そうした懸念も払拭されました」と川崎氏は満足感を示す。
さらに、同社が大きな期待を寄せているのが、Arcstar UniversalOneと合わせて導入した「Arcstar Universal One Virtual」だ。もともと同社では専用のVPN機器を用いて、従業員が外出先からスマートフォンなどを使い、社内へリモートアクセスできる環境を実現していたが、管理面で問題を抱えていたからだ。
以前は、リモートアクセスを必要とする従業員にIDを付与するための管理端末が福岡の本社にしかなく、各拠点からの申請を管理者がVPN機器の設定も含め、一括して処理する状況だった。これに対しArcstar Universal One Virtualならば、ID管理を行うWebベースのポータルから、オンデマンドで設定できるため、場所を問わず従業員の求めに応じていつでも管理者がIDを付与できる体制が整う。「社内で機器を持つ必要がない上、ユーザーの追加や削除などの設定作業が簡素化されることは管理者にとってもユーザーにとっても重要なポイントです。特に最近は、ラーメン事業以外にも他の飲食事業やコンサルティング事業を手がけるなど多角的な事業展開しているため、セキュアかつスピーディーに社内ネットワークに入れることは、今後、大きな武器となるはずです」と川崎氏は述べる。また、従来必要としていたネットワーク回線が不要になるなど、コストをかけず低価格で利用可能な点も高く評価しているという。今回のプロジェクトにより、5年後のビジネス展開を支える次世代ネットワーク環境が整った力の源カンパニー。「今後もビジネスの拡大に向け、弊社の“やりたいこと”は次々に広がっていくでしょう。例えば、高品質な動画の送受信を可能にしたHD対応のテレビ会議もその1つ。NTT Comには、今後もそうした取り組みをビジネスパートナーとして支え続けてほしいですね」と川崎氏は先を見据えた。
サービス構成イメージ
会社概要
株式会社 力の源カンパニー
- 本社
- 〒810-0022 福岡県福岡市中央区薬院1丁目10番1号
- 設立
- 1986年(昭和61年)10月30日
- 従業員数
- 正社員234名 パート・アルバイト1,589名(2013年12月末現在)
- 事業内容
- ラーメン店「博多 一風堂」の経営を中心に、レストラン事業やベーカリー事業、さらにはラーメン事業・飲食事業に関するコンサルティング事業も手がけるなど、総合粉食企業を目指したユニークなビジネス活動を展開する。