IT用語集

IOWN®構想とは

最先端の光技術などを使って豊かな社会を創るためのネットワーク基盤構想のこと。

IOWN®構想は現在のネットワークインフラでは実現できない、新たな世界、豊かな社会を実現する革新的な取り組みです。NTTが発明した「光電融合技術」を用いることで大容量、低遅延、低消費電力を兼ね備えた革新的なネットワーク基盤・情報処理基盤の構築を目指す、3つの技術的な要素で構成されています。

1つめの「オールフォトニクス・ネットワーク」は、ネットワークから端末まで、すべてにフォトニクス(光)ベースの技術を導入することで、現在のエレクトロニクス(電子)ベースの技術では困難な圧倒的な低消費電力、高品質・大容量、低遅延の伝送を実現するものです。実現すれば1秒間に1,000テラbpsの通信が可能となり、いまの5Gをはるかに超える速度で大容量データのダウンロードなどが可能になります。

2つめの「コグニティブ・ファウンデーション®」は、クラウドやネットワークサービスに加え、すべてのICTリソースを全体最適に調和させて、必要な情報をネットワーク内に流通させるマルチオーケストレータです。加えて自動化・自律化によりシステムが自ら情報を収集し、考えて進化していく特長もあります。たとえば、台風の勢力や進路といった気象情報にもとづく対策立案を災害発生前に実行することも可能になります。

3つめの「デジタルツインコンピューティング®」は、サイバー空間上での、モノやヒト同士の高度かつリアルタイムなインタラクションを含めた大規模シミュレーションにより、未来を予測します。実世界におけるヒト・モノ・社会に関する高精度なデジタル情報の掛け合わせにより、従来のICTの限界を超えた大規模かつ高精度な未来予測や新たな価値を持った高度なコミュニケーションの実現を目指すものです。たとえば、実世界に存在するすべてのクルマの位置情報をデジタル世界で管理・制御できるようになると、障害物情報や渋滞原因を特定し、事故や渋滞を未然に防ぐ取り組みなどが可能になります。

NTTではIOWN®構想の実現に向けて2024年の仕様確定を進めており、量子力学により従来のコンピューターを圧倒的に上回る規模や速度での計算を可能にする「量子コンピューター」が主流になる2030年には、世の中に広く普及させることを目指しています。

※「IOWN®」、「コグニティブ・ファウンデーション®」、「デジタルツインコンピューティング®」は日本電信電話株式会社の商標または登録商標です。

IOWN®構想とは?

「IOWN」概要説明図

出典: NTT ComのIOWN®構想の取り組み掲載図版から

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