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【読書】話し方より“聞き方”を鍛えよ。
心理学が示すコミュニケーションの新法則

【読書】話し方より“聞き方”を鍛えよ。心理学が示すコミュニケーションの新法則

NewsPicks +d編集部が、本の要約サイト 「フライヤー」とコラボし、NewPicks +dの読者向けに話題の書籍の要約をお届けする連載「10分読書 +d」。今回は『うまく「聞ける人」と「聞けていない人」の習慣』(明日香出版社)をお届けします。ぜひ、新たな知識を手に入れてください。著者の山本衣奈子氏は、E-ComWorks株式会社代表であり、産業カウンセラー・認定心理士としても活動する。高校時代から演劇に没頭し、大学在学中にはロンドン大学へ演劇留学。卒業後はサービス業、接客、受付、営業、秘書、クレーム応対などを経験し、幅広い実践の中で“伝える力”と“聴く力”を磨き続けた。本書では、そんな山本氏が「聞き手こそが会話を決める」という観点から、本音を引き出す、 オンラインでも沈黙を怖がらずに向き合う、上から目線にならず横から接する──といった、ビジネスから日常まで使える“聞く技術”を体系的に解説する。

この記事はNewsPicksとドコモビジネスが共同で運営するメディア「NewsPicks+d」編集部によるオリジナル記事です。ビジネスやキャリアに役立つコンテンツが無料でご覧いただけます。 NewsPicks+d 詳しくはこちらをクリック
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目次

聞き上手になるための基本

「相手の話」に集中する

「聴く」と「聞く」は、似ているようだが少し違う。前者が「心」を聴いているのに対し、後者は単に「音」を聞いている。相手に「ねえ、聞いてる?」と言われないようにするには、「聴く」意識を持つことが大切だ。

人間は、気をつけていないと意識があちこちに飛んでしまう。相手の話を聞きながら、それとは無関係なことを考えてしまった経験は誰にでもあるだろう。

特に多いのは、「次に自分が何を言うか」を考えてしまうことだ。相手が話している最中に「次はこれを話そう」と考えていると、当然ながら相手の話は頭に入ってこない。「聴く」ことと「考える」ことは同時にできないからだ。

そのようなときは、「聴く」姿勢を取り戻そう。何を話そうか考えるのは、自分の番が来てからでも遅くはない。

全身で相手の話を聞く

(写真:AmnajKhetsamtip / gettyimages)
(写真:AmnajKhetsamtip / gettyimages)

オンライン環境では、なぜ話しにくいのだろうか。その大きな理由は、「相手の反応がわかりにくい」ことにある。聞く側はマイクをオフにして参加することが多いため、反応は視覚的なものだけになる。

しかし相手は画面越しにいるため、テレビを見ているかのように、ただ“眺めている”状態になりやすい。そのためオンラインでは、通常よりも積極的にリアクションを取る必要がある。

リアル・オンラインに限らず、相手に安心感を与えるためには「全身を使って」聞くことが大切だ。まずは、話に合わせて手を叩いたり組み合わせたり、頭をかかえたりしてみよう。手を少し動かすだけでも、会話のしやすさが変わってくるはずだ。

小さなサインを見逃さない

人間の「心」は見えないものだが、行動を通して垣間見えることがある。

行動を科学的に分析する学問「行動心理学」では、ちょっとした手の動きなどの仕草に、本音が隠されていることがわかっている。たとえば、瞬きが多いときは「緊張」、腕を組んでいるなら「集中・拒否・不安」、椅子に深く座っていたら「リラックス・自信」といった心理があるのだという。

もちろん、すべてが当てはまるわけではない。ここで大事なのは、相手のしぐさや行動に潜んでいる感情や気持ちをスルーしないことである。

うまく聞ける人は、話を聞きながらも、相手の小さなサインに気づくことができる。

たとえば、「次の予定があるから話を切り上げたい」と思って時計に目をやったとする。相手がそのサインに気づいて「では、今日はそろそろ……」と言ってくれたら、ホッとするのではないだろうか。

話を聞くということは、単に耳を傾けることではない。相手が出すさまざまなサインを見逃さないことも大事なのである。

【必読ポイント!】距離が縮まる聞き方

まず「共感」すること

「昨日、財布をなくしちゃって」と言われた場合、どのように返答すればいいだろうか。「命にかかわることじゃないし」「何かをなくすと、別の何かが手に入るらしいよ」と、ポジティブな言葉をかける人もいるかもしれない。

このように「違う角度からものを見る」手法を、心理学で「リフレーミング」と呼ぶ。マイナスな出来事をプラスに捉え直すのもその一つだが、たとえ思いやりであったとしても、相手のショックが大きくて「まだ前向きな気持ちになれない」ということもある。

うまく聞ける人は、「それはショックだよね」「辛いね」と「共感」して、まずは相手のネガティブな気持ちをそのまま受け取る。

リフレーミングを取り入れるなら、相手の気持ちが上向いてきたタイミングで行うといい。

ネガティブは決して悪いものではない。ネガティブな気持ちをそのまま受け止めることが、優しさにつながることもあるのだ。

相手の「上」に立とうとしない

(写真:pixelfit / gettyimages)
(写真:pixelfit / gettyimages)

相手の話を聞く際、「上から目線」は避けたい。そもそもコミュニケーションは相互理解のために行うものであり、そこに「上下関係」は存在しない。

話をうまく聞けない人がやりがちなのは、つい「上」に立とうとしてしまうことである。

その態度の裏には、「自分のほうがすごい」といった自己顕示欲や、相手への支配欲、「自分のほうが優秀だと思われたい」という承認欲求が隠れている。

人間は誰にでも自尊心がある。自分の上に立とうとする人と一緒にいても、居心地がいいとは思えない。まして、その人の言葉を素直に聞くことはできないだろう。

うまく聞ける人は、言葉を横から手渡すようにコミュニケーションする。「で?」「だから何?」「わかってないなぁ」と「上から」な言葉を使わず、横から丁寧に「渡して」いくように聞いていくのだ。

上からでも下からでもなく、「横から接する」意識が会話を弾ませるのである。

聞き上手は「なぜ」を使わない

人の話を聞いていて、自分の考えとは異なることを耳にすることがある。そんなとき、聞けていない人は「違い」を許容できず、腹を立ててしまいがちだ。

「なんでそう思うの?」「なぜわかってくれないの?」と相手を責めてしまうこともある。

反対に、うまく聞ける人は、意見の違いをむしろ歓迎する。たとえば、カレーが好きな相手に対して、自分がカレー好きでなくても「カレーのどういうところが好きなの?」「どんなカレーが好き?」と相手と自分の考えを分けて捉えることができる。

このとき使う言葉は「WHAT(何?)」や「HOW(どんな?)」だ。これらは話を広げるのに役立つが、「WHY(なぜ?)」は相手を問い詰める傾向がある。

人間はそれぞれ違うものだ。その違いをどう受け止めるかで、コミュニケーションの質は変わっていくのである。

会話が弾むテクニック

「質問」で話を盛り上げる

うまく聞ける人は、質問上手である。よい質問は話を掘り下げるだけでなく、相手の気づきを促すこともある。

質問したときに気をつけたいのは、相手の答えを流してしまうことだ。たとえば、次の会話を見てみよう。

Aさん「今度の休み、何か予定ある?」

Bさん「映画を見に行こうと思ってるんだ」

Aさん「へー」

もしあなたがBさんで、これで会話が終わってしまったら「それだけ?」「なんで聞いたんだろう?」と思わないだろうか。

もちろんAさんに悪気はなく、答えを聞いただけで満足しているのかもしれない。

しかし、Bさんからすれば質問の意図がわからず、モヤっとするはずだ。

答えを聞いて終わりにするのではなく、そこから会話を広げることが肝心だ。そのためには、「へー」「そうなんだ」と反応をしたあとに、「感情」「感想」「深掘り」「理由」などの「プラスアルファの言葉」を添えるといい。

たとえば「へー、いいね(感想)、最近の映画に疎いんだけど(理由)、何か見たい映画があるの?(深掘り)」といった具合だ。

相手の言葉をしっかり受け取り、さらにプラスアルファの反応をする。こうすれば、会話は自然と広がっていくだろう。

「オウム返し」の注意点

(写真:kokouu / gettyimages)
(写真:kokouu / gettyimages)

会話のテクニックに、相手の言葉をそのまま繰り返す「オウム返し」がある。 これは、しっかり聞いていることを示すテクニックだが、やり方によっては会話を止めてしまうこともある。

「この前、京都に行ってさ」「この前、京都に行ったんだね」では話が広がらない。

うまく聞ける人は漠然とオウム返しをするのではなく、次の話題になりそうな部分に焦点を当てたり、相手の話を要約したりしている。

たとえば「今度、東京へ研修に行くんだ」と言われたら、「東京のどこ?」「研修かぁ。どんな研修?」と場所や研修内容に焦点を当てて、相手が話しやすい流れをつくる。

また、「いろいろ大変だったけど、やっと終わってホッとした」と言う相手に対して、「やっと終わってよかったね。確か、直前に資格試験もあったよね。本当に大変だったと思うよ」と「いろいろ」の部分を言葉にして、要約するのもいい。以前話した内容を覚えていてくれると、嬉しい気持ちになるはずだ。

テクニックをそのまま利用するのではなく、意識的に使うことが「うまく聞ける人」になる近道だ。

さらに話を引き出すには

「脱線」は相手を知るチャンス

話を聞く際は、「聞き切る」という意識が重要だ。聞き手が話の内容を取捨選択するのではなく、相手が「言い残した」と感じないよう、すべてを出し切ってもらうのである。

昔の著者は「聞きたいことしか聞かない」タイプだったという。営業では事前に用意したシートを埋めるのが最重要で、そこから脱線したときは自分の想定に戻るように進行していた。

しかし、それでは予定調和のシートにしかならず、目立った特徴がないことからコンペもほとんど通らなかった。

そんなあるとき、話が脱線してもそのまま話してもらうことがあった。すると最後に「本当に言いたかったのは、これかも」と言われた。相手の話を中心に資料を作成したところ、無事採用に至った。

このとき著者は、相手の話を最後まで聞く重要性に気づいた。予定調和ではなく、さまざまな情報を集めることで見えてくる道もあるのだ。

自分の欲求はいったん脇に置いて、流れに任せてすべてを聞き切ろう。すると、いままで以上に話を引き出せるようになるはずだ。

沈黙を恐れない

(写真:Yagi-Studio / gettyimages)
(写真:Yagi-Studio / gettyimages)

会話の中で生まれる「沈黙」に、よいイメージを持たない人は多い。相手が黙ってしまうと、何か変なことを言ったのではないかと心配になるからだ。すると不安からあの手この手で口を開いてもらおうとして、逆に「うるさい」と言われることもある。

黙っているときは、実は「考えている」ことが多い。うまく聞ける人はそれを理解して、相手の「考える時間」を大事にしている。沈黙を壊そうとせず、自然に言葉が出てくるのを待つのだ。

また、「ゆっくり考えて」などの言葉をかけて、時間をつくるようにもしている。

沈黙を嫌がるのは、会話のペースが乱されることや、自分が悪い印象を持たれる恐怖心からではないだろうか。つまり、意識が「相手」ではなく「自分」に向いているのだ。

会話の中では「適度な沈黙」も必要だ。「沈黙は金、雄弁は銀」という有名な言葉があるが、これは聞き手にも当てはまる。

沈黙になってもしっかり待つことで、有意義な会話につながることもあるだろう。

うまく「聞ける人」と「聞けていない人」の習慣 山本衣奈子(著) 明日香出版社 1,700円(税抜)

この記事はNTTドコモビジネスとNewsPicksが共同で運営するメディアサービスNewsPicks +dより転載しております 。

提供:フライヤー
編集:谷下奈穂
デザイン:山口言悟(Gengo Design Studio)

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