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2020.08.06

オンラインづくしでスタートした社会人1年目
【前編】ヒューマンリソース部が語る前代未聞のチャレンジ

緊急事態宣言前のNTT中央研修センタでの研修運営の様子

緊急事態宣言前のNTT中央研修センタでの研修運営の様子
(緊急事態宣言後は、講師もオンラインで参加しました)

NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)では2月中旬から原則リモートワークを推奨し、現在も出社と在宅勤務を並行させる体制が続いています。そんな中、4月に新入社員が新生活の第一歩をスタート。オンラインで開催された入社式に続き、新入社員研修もすべて自宅から受講しました。会社始まって以来、初めて完全オンライン化された研修について、前後編で取り上げます。まずは、研修を担当したNTT Com ヒューマンリソース部(以下、HR部)への取材を基に、取り組みの舞台裏を紹介します。

従来方針を大転換 準備期間1カ月でオンライン化を実施

NTT Comグループでは新入社員に対して、入社してから配属までの約1カ月間、新入社員研修を実施しています。例年はNTT中央研修センタ(調布市)での集合研修が中心。今年度も2019年9月頃から、約300人を対象にしたプログラムの企画・準備がHR部で進められていました。

ところが今年2月、日本でも新型コロナウイルスの感染が急速に広がり始めます。そのためHR部では、新入社員の健康/安全確保と感染防止の観点から、2月末に集合での入社式と研修を取りやめるという最終判断を行い、研修内容をフルオンライン化することにしました。新入社員が一度も出社しない研修の実施は、会社初の試みです。

「予定していたプログラムを、オンラインで対応できるものとできないものに一つ一つ仕分けていき、オンライン化すると決めたものは、具体的にどのようなツールを使ってどう設計し、どのような運営体制であれば実現できるのか、試行錯誤しながら検討しました」(HR部 安田真由香さん、所属は2020年6月時点)

teamTaktやMicrosoft Teamsを組み合わせて集合研修と同等の双方向カリキュラムを実現

特に頭を悩ませたのは、約300人の研修マネジメントと双方向性の実現です。「一方的な講義配信やe-learningでのインプットのみであれば実現は容易だと思いますが、研修の質を落とすことは絶対にしたくありません。オンライン環境であっても、新入社員が積極的にアウトプットでき、配属後に役立つようなカリキュラムを届けたいと思いました」(安田さん)

必要なツールをいろいろ試用しながら、オンライン研修での具体的なシーンを想定し、ツールとカリキュラムの組み合わせを自分たちで設計したといいます。検討の末、NTT Comグループのコードタクトが提供する学習支援システム「teamTakt」や「Microsoft Teams」を利用し、研修を実施することにしました。

その後、研修会社にツールの使い方などをレクチャーしながら、実際のプログラムを想定したテストやトラブル時の対処などを入念にリハーサルしたといいます。

「新型コロナウイルス感染拡大の前に、弊社のスマートエデュケーション推進室からteamTaktの紹介を受けており、社内研修で導入してみたいというアイデアは元々出ていました。実際に他社で使われていた研修も見学していたため、活用のイメージはしやすかったです」(HR部 小林友道さん)

teamTakt(姉妹サイト:https://schooltakt.com/)は、毎日の出欠や体調の確認、グループワークでのアウトプット作成のほか、日々の振り返りなどにもフル活用されました。

グループディスカッションや技術顧問との対話の様子

グループディスカッションや技術顧問との対話の様子

一方、オンライン研修を自宅から受けるために必須となるセキュアドPCやWifiルーターも3月末までに全員分を手配。その舞台裏を、HR部 奥山亜美さんはこう明かします。

「当初、パソコンの配布は4月1日に分散出社で行おうと思っていました。しかし、新型コロナウイルス感染拡大を受け、3月27日に自宅への郵送に変更することに。元々端末の納品時期を早めてもらっていたほか、アカウント設定の特別対応をしていただくなど、担当部署であるデジタル改革推進部に全面的に助けていただきました。その後、HR部のほかのメンバーにも協力してもらい、キッティング作業と発送作業を人海戦術で行いました。発送に必要な200個以上の段ボールの調達や集荷手続きは、総務部門の皆さんの力を借りて実施しました」

急だったため住所の印刷が行えず、200人分の発送伝票は手書きで準備。中には部門長が手書きした発送伝票もあったとか。(笑)

読書会や配属先組織リサーチなどインタラクティブ性を重視

研修期間は4月1日~5月8日の計24営業日。当初は、オンライン化に伴い例年より短い4月17日までとする計画でしたが、社会情勢を踏まえ期間を延長することにしました。

「研修の延長が決まったのが4月8日頃。急ピッチで追加の研修メニューを組むことになりました。新入社員の状態も考えながら、必要なカリキュラムを組み立てていきました」(安田さん)

この時は、延期としていたテクニカルハンズオン研修を一部復活させたほか、海外トレイニーから帰国した社員や、2年目社員との座談会、1冊の本を複数人で分担し、内容をプレゼンし合い対話を行うアクティブ・ブック・ダイアログという読書会にも挑戦。4月に実施した弊社の2020年度事業戦略説明会を動画視聴し、自分たちで戦略を立ててプレゼンしたり、自分の配属先組織のミッションを自ら調べて発表したりと、これまでにないプログラムを実施しました。

また、外出自粛でなまりがちな体を動かすため、研修の合間に動画中継をしながら、シャイニングアークスによる「Arcs-Break」にもチャレンジ。在宅勤務中の不安を打ち明けたり、ネットワーク作りをする場としてオンライン飲み会も開催しました。


質問200件 Z世代の感覚に合ったオンライン研修

インタラクティブ性を重視した研修内容に、新入社員からは「実践しながら理解ができた」「豊富なワークのおかげで不安を払拭できた」など、ポジティブなコメントが多く寄せられました。配属先の育成担当や上長も、グループワークの模様を画面越しに見学。オンラインだからこそ気軽に自組織の新入社員の様子を確認できたといいます。

オンライン研修に対する新入社員の声

オンライン研修に対する新入社員の声

研修を担当したHR部の3人にも、今回の完全オンライン研修の利点と課題を聞きました。

「集合研修でなければできないと思っていたことも含め、ほとんどのことはオンラインで実施できると分かりました。これは私たちの財産です。また、新入社員には、その日にやったことや理解したこと、次に取り組むことなどをteamTaktを使って日々振り返ってもらいましたが、それに対して私たちが『いいね!』やコメントを返すなどして、例年以上に一人一人にフィードバックする機会も増やすことができました。新入社員同士で『いいね!』やコメントを付け合って“学び合う”姿勢が見られたのも収穫でした」(安田さん)

「講演後の質問は、チャットに書き込んだり『いいね!』を押して手を挙げる形式だったため、集合研修で全員の前で手を挙げるよりもハードルは低かったのではないでしょうか。質問の数は例年以上でした。スマートデバイスやSNSを通じたオンラインでのやり取りに慣れ親しんだ世代なので、オンライン研修は感覚に合うものだったと思います。もちろんそれだけではなく、環境によって新入社員の積極性が引き出された側面もあると思います。このような状況だからこそ、自ら積極的に学び取らなくては、という姿勢を感じました」(小林さん)

先輩社員によるパネルディスカッションの際には、質問が200件も寄せられたため、質問と先輩社員の回答を資料にまとめ、新入社員に配布したそうです。また、NTT Comの社外技術顧問を務める及川卓也氏(Tably株式会社 代表取締役/Technology Enabler)の講演にも質問が集中。追加で質問会を開催したほどでした。

一方、課題も見えてきました。技術的なトラブルがゼロではないことや、スキルに差があるときのフォローがしづらい点、新入社員のメンタルのケアも、やはり対面よりは難しくなります。

「ツールにもよるのでしょうが、一人一人の細かい表情の変化や反応などは追い切れないところがあります。ずっと出社できず不安を抱えやすい環境なので、そこは引き続き個別にフォローする必要があると感じています」(奥山さん)

初めてづくしの完全オンライン研修を終えて

最後に、完全オンライン研修を3人はこう振り返ります。

「講義の終わりには過去にないほど質問が殺到するなど、新入社員の皆さんが意欲的に研修に参加しており、その姿勢がとてもうれしかったです。これからは、オンライン研修で得た知見を社内外に広めるんだという心意気で、積極的に仕事に励んでもらいたいと思います。オンラインの機会が多く、焦燥感もあると思いますが、焦らずに一歩一歩、頑張ってもらいたいですね」(奥山さん)

「今なおオンラインでの勤務が続いている人もいて、自分以外の姿が見えない分、不安を感じている新入社員も多いのではないでしょうか。新入社員の成長を楽しみに応援している人がたくさんいますので、HR部はもちろん、職場のトレーナーや上長の皆さんと一緒に引き続きサポートしていきたいと思います」(安田さん)

「HR部が一方的に研修を提供するのではなく、新入社員同士、お互いに助け合いながら一緒に研修を作ってくれました。トラブルももちろんありましたが、この経験を生かしてアフターコロナの働き方をリードしていく存在になってもらいたいと思います。新入社員の活躍の声が各職場から聞こえてくることが楽しみです」(小林さん)

NTT Comにおける研修のオンライン化については、外部メディアでも取り上げられています。ご興味のある方はぜひZDNet Japanの記事もご連絡ください。

後編では研修を受けた新入社員に話を伺います。

社員メッセンジャー

NTTコミュニケーションズヒューマンリソース部

奥山 亜美

若手社員をはじめとする人材開発を担当しています。NTT Comが行っている、ニューノーマルな働き方の実現に向けた新たな人材開発の取り組みをご紹介します。

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