株式会社仙台水産
社用スマホで現場と経営をリアルタイムにつなぐ情報基盤を構築
モバイルデバイスの一括管理で万一の情報漏えいリスクにも対応
株式会社仙台水産
取締役 管理本部副本部長
総務部 部長
鈴木由佳氏
「いざというときに動いてくれる担当者がいる安心感がパートナー選定の決め手です。Wi-Fiルーターの紛失対策もすぐに提案してもらえました。長年のお付き合いがあってこそだと感じています」
課題
働き方改革の一環として社用スマホの全社整備を決断
導入に当たり紛失リスクと端末管理の一元化が急務に
宮城県仙台市に本社を置く株式会社仙台水産は、1960年の創業以来、水産物専門商社として東北の食文化を支え続けてきた。三陸産をはじめとする生鮮魚介類の卸売を起点に、「食の提案企業」を標榜し、干物・練り製品・水産惣菜といった水産加工品、そして魚食普及活動まで、水産業の多様な側面に携わっている。今日では新たな販路拡大と魚食普及への歩みを加速させている。
こうした業務環境の変化に加え、同社が見据えていたのが東北全体で進む人口減少への対応だ。「おかげさまで現状の人員は維持できていますが、今後、東北エリアの人口減少は進んでいき、徐々に採用難になっていく現実は避けられないでしょう。より少人数で仕事を回していくデジタル化への取り組みが急務です」と取締役 管理本部副本部長・総務部 部長の鈴木由佳氏(以下、鈴木氏)は語る。そこで同社が打ち出した方針が、場所を問わずに働けるコミュニケーション基盤の整備だった。
従来、同社では全国の産地を飛び回って買い付けや情報収集を行う営業スタッフ、クルマでの移動が多い幹部役員などに社用携帯電話(ガラケー)を配布していた。しかし、通話しかできない端末では情報収集、情報共有には向かないことは明らかだった。「そこで、電話のみではなくチャットツールによる社内の情報共有、サイト閲覧による情報収集などができる社用スマホの一斉導入を決断しました」(鈴木氏)。一方、社用スマホの導入に当たり安全対策も必要になった。不要なアプリのインストールによる情報漏えいリスク、紛失・盗難時の対応といった端末の一括管理が求められていたのだ。
対策
安心感で選んだパートナーとともに社用スマホの一括管理体制を構築
新たに浮上したWi-Fiルーター問題にも即座に対応、紛失リスクを解消
社用スマホの導入、一括管理体制の整備にあたり、同社ではNTTドコモビジネスをはじめ、さまざまなパートナー候補に相談を持ちかけた。各社からの提案の比較検討を行ったものの、提案内容やコストに大きな差はなかった。最終的なパートナー選定の決め手になったのは、長年の取引実績に基づくNTTドコモビジネスの「安心感」だった。「こまめに弊社に顔を出してくれ、いつも我々の業務内容を深く理解した上で的確な提案をいただける。そんな担当者への信頼感が大きかったですね」と鈴木氏は選定理由を明かす。ガラケーの時代から継続してきたNTTドコモビジネスとの信頼関係は、今回の端末一斉切り替え時にも遺憾なく発揮され、全面的な協力体制のもとスムーズに完了したという。
社用スマホの安全性を担保する一括管理のサービスとして新たに導入されたのが「あんしんマネージャーNEXT」。モバイルデバイスの紛失・盗難時のリモートロック・ワイプ、位置情報確認、アプリの配布・制限といったMDM機能を一元化するサービスだ。これにより社用スマホの安全性が担保されたことに加え、総務部門の端末管理業務は大幅に効率化したという。当初はアプリのダウンロード制限を厳しくかけていたものの、現在は運用が軌道に乗り「業務に役立ちそうなアプリは申請で許可する」というポリシーのもと、現場の使い勝手と端末管理のバランスが取れた運用が定着しているという。
ところが、社用スマホのコミュニケーション基盤が整ったところで新たな問題が浮上する。幹部役員の「スマホの通信制限問題」だ。現在、同社に約80台導入されている法人契約スマホは一括契約のため特定の端末だけを容量無制限にすることは難しい。このため、クルマで移動中に情報収集や業界調査などを行う幹部役員が既定のデータ通信量を使い切り、速度制限がかかるケースが頻発していた。「幹部役員が移動中にスマホが使えないと会社全体の業務に影響が出ます。すぐにこの問題を解決する対策が必要でした」(鈴木氏)。そこで、Wi-Fiルーターを追加導入したものの、「小さいし、絶対に置き忘れたり、落としたりすると思いました。スマホであれば位置情報で追えるのですが、Wi-Fiルーターだと追えない懸念がありました」と実機を目の当たりにした鈴木氏は不安を明かす。
早速、NTTドコモビジネスに相談を持ちかけたところ、新たに提案されたのが「ビジネス端末レスキュー」だった。端末の位置情報確認や利用中断の機能をWi-Fiルーターにも適用できるサービスだ。「価格がリーズナブル、かつスマホと同様の管理がWi-Fiルーターでもできるなら安心だと思いました」と鈴木氏は経緯を語る。そこで、1カ月の無料トライアル期間中に動作確認を実施し、問題がないことを確認したうえで本導入を決定。初期設定が不要なため申し込み後すぐに利用開始できたこともスムーズな導入につながった。万一の紛失時にはサポートデスクへの電話1本で端末の位置情報確認と回線の利用中断ができ、迅速に対応できることもビジネス端末レスキューの強みとなっている。
効果
リアルタイムな情報共有で全社的な意思疎通が加速
紛失ゼロの安心感と管理負荷の軽減を同時に実現
現在、もっとも社用スマホで活用されているのがビジネスチャットツールだ。これにより、従来の情報共有のあり方が大きく変革した。以前はデジカメで撮影した写真を持ち帰ってPCから送るしかなかったが、スマホでリアルタイムに写真付きの情報共有ができるようになったのだ。「たとえば、当社が納品した商材の売れ行き状況などを担当者がその場でチャットに送信すると、経営幹部からすぐに激励やアドバイスが届きます。グループの中に経営幹部も入っていて、全員で情報共有している。オープンな社風がビジネスチャットツールによってさらに活性化されました」と鈴木氏は語る。同社では外出先での産地情報の収集・共有、クレーム対応時の写真による状況確認、緊急時の安否確認など、これまで固定電話とメールに依存していたコミュニケーション環境が格段に進化した。
もちろん、端末管理のセキュリティ面でも確かな成果が出ている。現在、社用スマホ、Wi-Fiルーターの紛失トラブルは発生していない。ただし、「いまでも、小さいし、置き忘れそうで怖いという思いはあります。実際に紛失などが起きたときに対処できる備えがある安心感が大きいですね」と鈴木氏が語るとおり、万一に備えた管理体制の存在が組織の安心感を支えている。端末管理の日常業務は若手スタッフが担っており、「若いスタッフは容易に使いこなしている」という運用の手応えも得ている。
今後の展望について鈴木氏は、同社が拠点を置く仙台市中央卸売市場の再整備計画を起点に一層のデジタル活用を進めたいと考えている。「東北で最大規模の仙台市中央卸売市場は、その規模の割にデジタル化が進んでいません。再整備を機に他の市場のお手本となるような先進的な事例をどんどん導入したいと考えています。引き続きNTTドコモビジネスからの業務特性を理解した上での的確な提案に期待しています」と鈴木氏は締めくくる。働き方改革を起点に整備された新たなコミュニケーション基盤は、次世代のデジタル変革につながる確かな礎となっている。
株式会社仙台水産
事業概要
1960年創業。仙台市中央卸売市場を拠点とする水産物専門商社。生鮮卸売業を起点に水産加工品の販売、魚食普及活動を通じた地域貢献まで幅広く手がけている
URL
https://www.sendaisuisan.co.jp
(PDF形式/277 KB)
(掲載内容は2026年3月現在のものです)
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