JR九州バス株式会社 企画運輸部 副部長 馬場園武志氏

JR九州バス株式会社
企画運輸部
副部長

馬場園武志氏

「自席に縛られない柔軟な働き方ができるようになったことがいちばんの効果ですね。現在も各拠点に固定電話が1台、2台は置いてあるのですが、完全に社員の自席からはなくなりましたね」

 

課題

老朽化したオンプレミスPBXにさまざまな問題が発生
場所に縛られない働き方に向けた電話環境の刷新へ

JR九州バス株式会社は、九州と本州をつなぐ高速バスや定期観光バスなどの運行に加え、鉄道の通っていないエリアをバス路線でカバーするなど地域の交通を支える事業を展開。安全とサービスを基盤として「街と人」「人と人」をつなぎ、地域とともに発展するバス会社を目指している。同社では全国的に深刻化するバス乗務員不足への対応として、社員の定着率向上に向けた待遇改善や働き方改革を積極的に推進。給与改定や休憩環境の改善など、魅力ある職場づくりに力を入れている。

こうした働き方改革の一環として俎上に載ったのが既存の老朽化した電話環境だった。「各拠点に設置されたオンプレミスPBXはいずれも10年以上が経過していました。当時の経営方針は『収益を生まないものには投資しない』だったため、保守期限切れでも壊れていないから使っていた状況です。ある拠点では故障を修理しようにも部品がなく、やむなく中古の機器を探して代用している状況でした。また別の拠点では電話の音声にノイズが入り、会話が聞き取りづらいといった弊害も生じていたのです」と語るのは、企画運輸部 副部長の馬場園武志氏(以下、「」内のコメントは馬場園氏)だ。

さらに深刻だったのが固定電話中心の働き方による非効率さだった。「外勤の多い一部の社員には社用スマホを貸与していましたが、取引先などからの連絡は拠点の固定電話にかかってくることが多く、取り次ぎや折り返しなどのムダが発生していました。また、各拠点にPBXを置いていたため、拠点間の連絡は外線のため通話料がかさむことも問題でした。これら電話環境の運用を担当1人で担っており、異動や配置換えの際には業者の手配なども含めてかなり大変な思いをしていました」

そんな矢先、新社長の就任を機に経営方針が一転。「事業に影響があるものにはきちんと投資する」方針へと変わった。「社長自身、スマホを複数台持っていて『場所に縛られては仕事ができない』という考えを持っていました。社長に老朽化したPBXの課題を相談したところ、『いまどき電話に紐(コード)がいるのか?』と即答。号令一下で社用スマホの有効活用を軸にした電話環境の刷新の検討を開始しました」

 

対策

新規営業所でのテスト導入で課題を洗い出し、改善を実施
スマホで内線・外線が利用できる電話環境を全拠点に展開

電話環境の刷新にあたり、同社では社用ガラケー時代から15年来の取引関係にあったNTTドコモビジネスに相談を持ちかけた。「過去に携帯電話を導入した際、親会社と同じキャリアの端末を導入することに現場が猛反発しました。とくにバスの現場では、電波のカバーエリアの広いドコモ端末がいいという声が上がっていまして、当時の法人担当にお願いして親会社を説得してもらった経緯もあります。長いお付き合いで培った信頼関係から、今回のパートナー選定は一択でした」

そんな折、新たな支店の開業が決まり、ゼロから電話環境を構築することになった。まさに新たな電話環境をテストする絶好のチャンスが訪れたのだ。「新しい営業所を立ち上げるにあたり、NTTドコモビジネスのクラウドPBXサービス『Arcstar Smart PBX』を試験導入しました。当初は通話アプリでインターネット経由の内線通話をしていたのですが、携帯電話と同じ音声品質を担保したいと考えていました。そこで、インターネット環境に依存しない高品質なドコモネットワークで内線が利用できる『オフィスリンク』などの提案をいただき、すべての課題をクリアしました。新しい電話環境のひな型が完成したのです」

その後、NTTドコモビジネスではJR九州バスの全拠点を訪問。現場の要望を聞きながら個別に細かい調整、改善を加え、最適な電話環境のデザインをつくりあげた。最終的な構成は次のようなものだ。まず、各拠点のオンプレミスPBXを撤廃し、クラウド上の「Arcstar Smart PBX」にPBX機能を集約。その上で「オフィスリンク」を連携させ、クリアな音声で内線が利用できる環境を整備する。さらに外線に関しては既存の固定電話番号を継続利用できるIP電話サービス「Arcstar IP Voice」を導入。これにより、社用スマホで内線・外線が利用できるクラウドベースの電話環境が全拠点に導入された。内勤の社員のために固定電話の一部を残す、スマホと固定電話のハイブリッド構成になっている。

 

効果

場所に縛られない電話対応が全社的な働き方改革を加速
さらなるデジタル化推進で魅力的なバス会社を目指す

現在、新たな電話環境が全社展開されたことで、さまざまな効果が生まれている。最大の効果は、これまで足かせになっていた電話の課題を解消したことで、柔軟な働き方が実現できたことだ。まず、内線については会社全体が1つの内線グループに入っている。「つまり、他拠点の社員にも直接内線がかけられるようになり、取り次ぎの手間や連絡漏れは大幅に減っています。これまで外線でかけていた拠点間の通話料も内線なら無料です。オフィスリンクなので音声品質も固定電話レベルで満足しています。さらに、状況に応じてチャットツールなどの最適な連絡手段が選べるようになり、社内コミュニケーションが円滑化したと感じています」

さらに、クラウド電話帳「オフィスリンク+」に社員の連絡先を登録することで、外線着信時の転送操作がスマホでできるようになった。「各拠点の固定電話にかかってきた場合もオフィスリンクの転送機能で担当者のスマホへ簡単に転送できます。これにより、外勤の社員は帰社することなく直帰できるようになり、在宅勤務もできるようになっています」

従来の電話環境に比べてコスト削減効果も生まれているという。「毎月の利用料はかかりますが、拠点間の通話料が抑えられていることもあり、従来のオンプレミスPBX環境の更改にかかるコストと比較するとかなり割安に感じます。くわえて、異動や配置換えのたびの工事も不要になり、PBXの故障で現地に出張することも減り、各拠点が個別に処理していた請求業務も一本化されたことで、運用にかかる『見えないコスト』の削減効果も生まれています。私自身の稼働もかなり抑えられていますね」

また、想定外のメリットもあった。「IP電話を使うために各拠点に新しく光回線を引いたことで、バス乗務員からの要望だった社内Wi-Fiが利用できるようになりました。これは完全にプラスアルファの効果です。社内ネットワークと別ルートのバックアップ回線も確保できたことも大きいと思っています」

現在、JR九州バスでは乗務員へのiPad配布も進めており、給与明細や掲示物の配信、定期教育のオンライン化など、さらなるデジタル化を推進している。「今後は紙と印鑑の廃止による業務効率化およびペーパーレス化、ナビダイヤルの導入による窓口業務の集約なども検討しています。自分たちが気づいていない潜在的な課題を掘り起こし、的確に提案してもらえるNTTドコモビジネスには全幅の信頼を寄せています。これからのデジタル施策でも、困ったら最初に相談したいパートナーですね」

導入サービス

オフィスリンク®

スマートフォンおよび携帯電話を内線化し全国のドコモ通信エリアを会社の内線エリアへ

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Arcstar Smart PBX

Arcstar Smart PBXは、PBXやビジネスホンを使用せずに、クラウド上にあるIP電話サーバによりPBX機能と内線機能を実現するクラウド型PBXサービスです。

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Arcstar IP Voice Connect

クラウドPBXやクラウドCTIなどで利用可能なクラウド接続型外線サービスです。

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オフィスリンク+

「オフィスリンク」を便利に利用するためのクラウド電話帳サービスです。社員名簿としても利用することができ、社内コミュニケーションの活性化と業務効率化を実現します。

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JR九州バス株式会社

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事業概要
九州全域で旅客バス事業を展開。人材定着に向けた働き方改革と業務のデジタル化を積極的に推進している。赤い車体のバスは地域住民に親しまれ、暮らしや仕事に欠かせない足として根付いている

URL
https://www.jrkbus.co.jp/


(掲載内容は2026年1月現在のものです)


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