京都中央信用金庫
新たなコミュニケーション基盤をスマホに集約
クリアな音声品質で職員間の連携を活性化
オフィスリンク®、 オフィスリンク+、 Arcstar IP Voice(Universal One)クラウドプラン、 Smart Cloud Phone®
京都中央信用金庫
理事 デジタル戦略部長(取材当時)
松本吉弘氏
「IP電話ではなく携帯電話の音声品質を確保できる点が決め手でした。NTTドコモビジネスの迅速かつ機動的な対応のおかげで、電話システム刷新がスムーズに実現できたと思っています」
京都中央信用金庫
デジタル戦略部
業務役
田中千晶氏
「毎月の人事異動で頻繁に発生するスマホと紐づける外線番号の変更作業を10営業日から6営業日に短縮していただきました。こちらの要望に柔軟に対応いただけるサポート体制に感謝しています」
京都中央信用金庫
デジタル戦略部
主任
大石真悠子氏
「若い世代を中心にチャットでのコミュニケーションが活発になり業務効率が向上しています。また、トラブル発生時の迅速な訪問対応など、NTTドコモビジネスのフットワークの軽さに非常に助けられています」
課題
オンプレミスPBXの運用負荷とコスト課題が深刻に
固定電話とスマホの二重運用によるムダも顕在化
京都中央信用金庫は1940年の創立以来、京都市および京都府・大阪府・滋賀県・奈良県の一部を営業地区として地域密着型の金融サービスを提供。稠密な店舗網を活かした“Face to Face”の営業力を強みに持つ日本最大規模の信用金庫だ。このような地域に根差す伝統を持つ一方、2021年12月には信用金庫業界初となる経済産業省の「DX認定事業者」に認定され、2023年7月にはデジタル戦略部を設置するなど、業務の効率化、自動化に向けたDX推進にも積極的に取り組んでいる。
「地域密着型の事業を提供してきた我々のコアコンピタンスは、お客さまとのリアルな接点“Face to Face”にあります。デジタルを活用して業務の効率化、自動化を進め、お客さまとの接点にリソースを集中することがDX推進の目的です」と語るのは、デジタル戦略部長の松本吉弘氏(以下、松本氏)だ。
こうしたDX推進の一環として同金庫が取り組んだのが既存の電話環境のリニューアルだった。従来、全135の拠点にオンプレミス型PBXを設置、約3,500台の固定電話で音声コミュニケーション基盤を築いていた。しかし、この環境にはいくつかの深刻な課題が存在した。「全拠点に設置されたPBXと通信機器の運用管理に相当な人的負荷とコストがかかっていました。更新時期も各拠点でバラバラのため個別対応が必須、店舗の改築や移転のたびに配線工事が発生します。席を1つ移動するだけでも外部に工事を依頼して配線し直す必要があり、流動的な働き方の阻害要因になっていました」(松本氏)
さらに深刻だったのが固定電話とスマホの非効率な二重運用だ。渉外担当者をはじめ外出の多い職員約700名にスマホを貸与していたが、固定電話とは連携されておらず、外出先でのコミュニケーションに支障をきたしていた。「約2,500名の職員のうち約700名がスマホを持ちながら、自席には固定電話もある状況でした。お客さまからの連絡先が一本化できず、人事異動のたびに“担当者につながらない”といったクレームが生じていました。もちろん、運用管理のコスト負担も問題でした」と松本氏は語る。
くわえて、コロナ禍では在宅勤務時に職員の個人スマホを使わざるを得ないケースもありセキュリティ面での課題も浮き彫りになっていた。オンプレミス型PBXの約7割の更改期限が迫る中、同金庫では既存電話環境の更改を選ぶことなく、新たな音声コミュニケーション基盤の構築を決断する。
対策
オフィスリンクのクリアな音声品質が選定の決め手に
内線、外線電話の段階的な移行でスムーズに導入完了
既存の電話環境の刷新に向けて同金庫では複数のキャリア、ベンダーから提案を受けて導入検討を開始。しかし、ある譲れない理由で導入は遅々として進まなかったという。「なぜなら、すべての提案がIP電話を利用したクラウドPBXだったためです。障壁になっていたのは音声の品質、接続の安定性が確保できないことでした。そのような話を同様のソリューションを導入していた他の金融機関さんから聞いていたこともあり、なかなか導入に踏み切れなかったのです」と松本氏は当時の懸念を明かす。
転機となったのは、NTTドコモビジネスからの提案だった。「インターネット環境に依存しない高品質なドコモネットワークで内線が利用できるクラウドPBX構築のご提案をいただいたのです。IP電話ではなく携帯電話レベルの音声品質を確保できる点が決め手となりました。昨今はお客さまなどの相手方もスマホを使っていることが一般的なため、品質面のハードルは問題ないと判断しました」(松本氏)
NTTドコモビジネスからの提案内容は、各拠点のオンプレミスPBXをクラウドPBXに集約。そこに「オフィスリンク」を導入してスマホを内線化するというものだった。オフィスリンクはオンプレミス&クラウドの100種以上のPBXに対応しているため、クラウドPBX選定の際にも数千台規模の内線環境が対応できるNTTドコモソリューションズ「Smart Cloud Phone」の利用が可能になった。さらに端末1台に外線・内線番号を集約できる、インターネット環境に依存しないクリアな音声コミュニケーションが実現できるといった特長を持っている。連携する「Smart Cloud Phone」は、クラウド上のIP電話サーバーにPBX機能と内線機能を集約し、設備導入や運用保守にかかるコストを削減できるクラウド型PBXサービスだ。「Smart Cloud Phone」との連携により、代表電話番号への着信時には複数のスマホを同時に鳴動させることが可能となる。
クラウド化に伴い、データセンターへの集約で課題となったのは、電話番号が変わる可能性のある音声回線だった。同金庫では固定電話回線にNTT西日本を利用していたが、光回線から法人向けIP電話サービスへ移行する際、電話番号を変更せずに移行を完了する必要があった。この課題に対して「Arcstar IP Voice(Universal One)クラウドプラン」を導入し、音声回線を集約しても従来の電話番号を継続利用できる点が評価された。導入にあたってはBCP(事業継続計画)の観点も慎重に検討された。「従来はキャリアを分散してスマホを運用していましたが、今回NTTドコモビジネスにスマホを統一することで大規模障害時の業務継続が懸念されました。そこで対策として各拠点に1台ずつアナログ回線の電話を残し、緊急時には、遠隔で着信電話を本電話回線に転送設定することで緊急時の電話確保の仕組みを構築していただきました」と松本氏はNTTドコモビジネスの柔軟な対応を高く評価する。
導入プロセスでは段階的なアプローチを採用したとデジタル戦略部の田中千晶氏(以下、田中氏)は語る。「まず内線の運用でスマホの使い方に慣れてもらい、その後、システム関連部署で外線の試行を実施しました。すべての懸念点を事前にNTTドコモビジネスとともに解消したことで、不安なく全拠点移行に着手できました」。こうして、2025年3月に内線および外線の完全切り替えを予定通り完了した。
本案件で導入したサービス特徴 / 導入効果
| サービス名 | サービスの特徴 | 本案件における導入効果 |
|---|---|---|
| オフィスリンク® | 携帯電話を全国のドコモ通信エリアで内線電話として利用可能。外線発信・着信も会社の電話番号を利用できるので固定電話の削減が可能。どこにいても会社と変わらない電話環境を実現。 | 固定電話を廃止し、職員1人1台のスマホ内線化。どこでも通話可能、代表電話着信の受電およびスマホの取次ぎによる業務効率化。さらに、インターネット環境に依存しない携帯電話の音声品質を確保した安定した通話の実現。 |
| Smart Cloud Phone® | クラウド上のIP電話サーバーにPBX機能と内線機能を集約し、設備導入や運用保守にかかるコストを削減できるクラウド型PBXサービス。 | 毎月の人事異動やオフィスのレイアウト変更でも工事が不要、内線番号に紐づける外線番号の変更作業が短期間かつスムーズになり、コストダウンも実現。 |
| Arcstar IP Voice(Universal One) クラウドプラン | 電話回線などの外線通話用設備を設置することなく、各拠点や店舗にて固定電話番号を利用できるプラン。 | 119拠点の音声用回線を集約し、各拠点の音声用が回線不要となり、シンプルな構成で運用の稼働も軽減。 |
| オフィスリンク+(Phone Appli for オフィスリンク) | 「オフィスリンク」の操作を視覚的にできるクラウド電話帳サービス。社員名簿としても利用することができ、社内コミュニケーションの活性化と業務効率化を実現。 | 「オフィスリンク+」に職員の連絡先を登録することで、外線着信時の転送操作がスムーズで簡単になり、電話取り次ぎにかかる工数の削減。 |
効果
固定電話廃止とフルクラウド構成で運用管理業務を削減
携帯電話の音声品質で場所を問わない安定した通話が可能に
オフィスリンクを軸にした電話環境の刷新により、同金庫では多岐にわたる効果が生まれている。もっとも顕著な成果は運用管理業務の大幅削減だ。「オンプレミス機器を管理していた部署の電話関連業務がほぼなくなりました。年間約200万円の店舗移転やレイアウト変更時の配線工事も不要になり、好きなときに席を移動できるようになりました」と松本氏は効果を語る。毎月発生する人事異動に伴う外線番号の変更が約1週間で完了できるようになっている。
固定電話を廃止し外線と内線をスマホに集約したことで、外出先でのコミュニケーションの図りやすさも大きく向上。外出先でも拠点の代表番号を通知しての外線発信が可能になった。また、クラウド電話帳「オフィスリンク+」に職員の連絡先を登録することで、外線着信時の転送操作がスマホでできるようになった。さらに、懸念していた音声品質については、IP電話ではなくインターネット環境に依存しない携帯電話の音声品質(VoLTE)を確保したことで、全職員がスマートフォンを使い、場所を問わずクリアで安定した通話をできる環境を実現した。
さらに特筆すべきは電話業務のデータ分析基盤が確立されたことだ。「固定電話時代はブラックボックス化していた全体の電話の使用状況を各ログから分析できるようになり、電話業務の効率化などの検討に役立てています」と田中氏は説明する。
刷新と同時にビジネスチャットも導入したことで、若年層を中心にチャットでのコミュニケーションが増加。内線電話の件数も減少傾向にあるという。デジタル戦略部の大石真悠子氏は「世代によってコミュニケーションツールの使い分けが異なりますが、全体としてコミュニケーションが活発になっており、生産性向上に寄与しています」と分析する。コスト面では、初年度から5年間は従来とほぼ同等だが、6年目以降はクラウド環境のため大規模な更新投資が不要になり、中長期的なコストメリットを見込んでいる。
今後の展望について松本氏は次のように語る。「直近ではグループウェアをスマホから利用できる環境を整備し、外出先でもスケジュール管理やメール確認ができるようにすることです。中長期的には生成AIを活用した面談記録の自動化など、“Face to Face”の営業活動をサポートする仕組みを構築していきます。NTTドコモビジネスの技術力・開発力で、次世代のDXに向けた前向きな提案を期待しています」
導入サービス
スマートフォンおよび携帯電話を内線化し全国のドコモ通信エリアを会社の内線エリアへ
詳しくはこちらオフィスリンク」を便利に利用するためのクラウド電話帳サービスです。社員名簿としても利用することができ、社内コミュニケーションの活性化と業務効率化を実現します。
詳しくはこちらArcstar IP Voice(Universal One)クラウドプラン
拠点や店舗ごとにPBXや電話回線などの外線通話用設備を設置することなく、各拠点や店舗で0AB~J番号※1を利用できるプランを提供。
詳しくはこちらSmart Cloud Phone®
クラウド上で内線通話・代表番号着信・各種転送などのPBX機能を提供するサービスです。
京都中央信用金庫
事業概要
1940年創業、京都市および京都府・大阪府・滋賀県・奈良県の一部を営業地区とする日本最大規模の信用金庫。地域密着の強固なネットワークを活かし、金融だけでなく地域の持続的な発展に多方面から貢献している
URL
https://www.chushin.co.jp/
(PDF形式/384 KB)
(掲載内容は2026年2月現在のものです)
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