2025年7月より、NTTコミュニケーションズは
NTTドコモビジネスに社名を変更しました
NTTドコモビジネス株式会社

2026年5月26日

NTTドコモビジネス株式会社

docomo MEC®におけるオンデマンドなコンピューティングリソース供給の実証実験に成功

~GPUのオンデマンド利用でセキュアかつ柔軟なMECの実現にむけて~

NTTドコモビジネス株式会社(旧 NTTコミュニケーションズ株式会社、以下 NTTドコモビジネス)は、AI時代に最適な次世代ICTプラットフォーム「AI-Centric ICTプラットフォーム®」構想に基づき、モバイルネットワーク内に配置したコンピューティングリソースであるMEC※1とMECへのダイレクトなアクセスを可能にする回線サービスを組み合わせたdocomo MEC®において、GPUなどのコンピューティングリソースのオンデマンドでの供給を実現する実証実験(以下 本実証)に成功しました。本実証の成功により、「必要な時に、必要な分だけ」MECのコンピューティングリソースを利用可能とする仕組みの実現が可能となります。

1.背景

近年、生成AIやフィジカルAIの普及により、リアルタイムに情報処理し、判断を行うニーズが急速に増えています。こうした中、遠隔地にあるクラウド上での情報処理に加え、潤沢なコンピューティングリソースが整備されたMECを活用しながら、お客さまのデバイスに近い場所でリアルタイムな情報処理を行うアーキテクチャの重要性が高まっています。このようなアーキテクチャは、低遅延化に加え、閉域網内での通信やデータ流通を通じて高いセキュリティとデータガバナンスを実現できる点に特長があるためです。

また、産業分野においては、IoT活用が拡大し、情報処理要求の増大および変動性が増しています。特にIoT活用の中でも、AI推論※2や3Dレンダリング※3は、必要なGPUなどのコンピューティングリソースが高価で利用の偏りが大きいという課題があります。そのため、常時占有する形態では効率的な活用が難しく、GPUなどのコンピューティングリソースを必要なタイミングで柔軟に利用できるオンデマンド型の運用モデルへのニーズが高まっています。

2.本実証の概要と結果

本実証では、通信端末からMECまでのネットワークおよびMEC上にあるGPUなどのコンピューティングリソースを、動的に割り当てを可能にするアーキテクチャを構築し、オンデマンドでのコンピューティングリソース供給と最寄りのMECへの自動ネットワーク接続を実現できることを検証しました。docomo MEC®上で、アプリケーション実行環境の柔軟な配置・制御を可能とする基盤や、コンピューティングリソースの動的割り当て・制御を行うコントローラー、端末の近くのMEC拠点に自動接続を行うネットワーク制御機能に至るまでを一体的に実装することで、オンデマンドなコンピューティングリソースの供給に成功しました。

また、高負荷・同時接続・短期間利用という条件下で検証するために、実証ユースケースとして東海と東北のイベント会場において3Dコンテンツ配信を題材とした検証を行いました。高負荷な3Dレンダリングを伴うアプリケーションであるドコモが開発した「MetaMe®※4」および、「GT6551※5」を東海と東北のMEC上で動作させ、イベント開催地に一番近いMECへの通信によりアプリケーションへGPUなどのコンピューティングリソースを自動割り当て・増減できるか検証しました。結果、イベント時のオンデマンドなGPU増減に伴うコンピューティングリソース動的割り当て、ならびにイベント開催地の場所に応じた最寄りのMEC基盤への自動接続が可能であることを確認しました。

<実証実験のイメージ図>

<東北のイベント会場での本実証の様子>

3.今後の展開

今後、本実証の成果をもとに、セキュリティ機能を標準搭載したIoT向けのNaaS(Network as a Service)である「docomo business SIGN」の「Advanced」メニューにおけるMECサーバー基盤のさらなる高度化として、MECとGPUaaSを連携させたサービスの開発を予定しています。具体的な適用分野としては、警備システムやドローン、建設など、機密性の高い入力データを扱い、セキュアな閉域環境で完結するAI推論処理が求められる分野を想定しています。

さらに、フィジカルAI領域への展開も見据え、パートナー企業との共創によるユースケース創出を加速していきます。


「NTTコミュニケーションズ株式会社」は2025年7月1日に社名を「NTTドコモビジネス株式会社」に変更しました。私たちは、企業と地域が持続的に成長できる自律・分散・協調型社会を支える「産業・地域DXのプラットフォーマー」として、新たな価値を生み出し、豊かな社会の実現をめざします。

※1:MECとは、「Multi-access Edge Computing(マルチアクセス・エッジ・コンピューティング)」の略称です。
従来のクラウドサービスとは異なり、端末に近い場所にサーバーを設置して通信の遅延を低減する「エッジコンピューティング」の一種です。特にモバイル端末やIoT機器に特化した技術として開発されました。

※2:AI推論とは、AIが事前に学習した知識やパターンを用いて、新しいデータ(画像、音声、テキストなど)に対して分析を行い、予測、分類、判断などの結果を導き出す一連の処理のことです。

※3:3Dレンダリングとは、コンピュータ上で作成した3Dモデル(形状データ)に、色、質感、光、影などの情報を加えて、フォトリアルな2Dの画像や動画として出力するプロセスです。

※4:「MetaMe®」とは、株式会社NTTドコモが企画・開発し、パートナーである株式会社Relicが運営する「メタコミュニケーション」サービスです。

※5:「GT6551」とは、株式会社NTTドコモが開発した、NFTの最新規格を採用した世界初のブロックチェーン・レーシングゲームです。*2024年12月20日、株式会社NTTドコモ調べ。

*「docomo MEC®」は株式会社NTTドコモの登録商標です。

*「docomo MEC®」は株式会社NTTドコモが提供元であり、NTTドコモビジネス株式会社が代理人として保有する契約締結権限、および包括的な業務受託にもとづき販売しています。

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