2025年7月より、NTTコミュニケーションズは
NTTドコモビジネスに社名を変更しました
NTTドコモビジネス株式会社

2026年3月25日

NTTドコモビジネス株式会社

「秘密計算活用事例集 -プライバシーを守るデータ活用例-」第2版および「秘密計算を用いたデータ利活用実践のためのガイドライン」を公開

NTTドコモビジネス株式会社(旧 NTTコミュニケーションズ株式会社、以下 NTTドコモビジネス)、国立研究開発法人産業技術総合研究所(以下 産総研)、株式会社野村総合研究所(以下 NRI)、NRIセキュアテクノロジーズ株式会社(以下 NRIセキュア)、GMOコネクト株式会社(以下 GMOコネクト)は、さまざまなデータの安全な流通・利活用に貢献できる秘密計算の普及促進に向けて、ユーザーの抱えるニーズや課題に基づき逆引き可能な「秘密計算活用事例集 -プライバシーを守るデータ活用-」(以下 本事例集)の第2版および秘密計算プロジェクトの立ち上げやセキュアなデータ管理の実現における指針を示す「秘密計算を用いたデータ利活用実践のためのガイドライン」(以下 本ガイドライン)を2026年3月25日に公開します。

1.背景

秘密計算は、高度な暗号理論を用いて、データを暗号学的秘匿化※1した状態のままで、データベース処理、統計分析、AIによる分析などができる技術です。プライバシー保護とデータ利活用の両立を実現する手段として、国内外で注目されるプライバシー強化技術(PETs)※2の一つとして期待されています。

<秘密計算を活用した分析のイメージ>

NTTドコモビジネス、産総研、NRI、NRIセキュア、GMOコネクト(以下 5組織)は、内閣府「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第3期課題『先進的量子技術基盤の社会課題への応用促進』」の研究開発テーマである「プライバシーなどを保護しつつデータ解析ができる秘密計算などの活用」(以下 本研究)にて、秘密計算技術の社会実装に向けた研究開発を推進しております。

秘密計算技術の社会実装を推進するうえで、利用者にとって秘密計算技術を活用することでデータ利活用のシーンがどのように変容するかわからないという課題や、秘密計算を用いたデータ利活用プロジェクトを立ち上げる際の指針および利用する秘密計算システムがセキュアに実装されていることを確認する際の観点が未整備であるという課題の解決を目指し、本事例集および本ガイドラインを作成します。

2.本事例集、本ガイドラインの概要およびご利用方法

本事例集および本ガイドラインは、秘密計算に関するさまざまなステークホルダーが必要な情報を参照できるように、複数の文書で構成されております。

文書 想定読者
秘密計算活用事例集 -プライバシーを守るデータ活用-
  • 秘密計算の初学者
  • 秘密計算を利用したユースケースに関心を持つ方
秘密計算を用いた
データ利活用実践のためのガイドライン
概説編
  • 秘密計算の方式の種類やサービス事例、将来性など概要を広く知りたい方
秘密計算プロジェクトの実現プロセス編
  • 秘密計算を用いたデータ共有・利活用プロジェクト推進における要点に関心を持つ方
秘密計算におけるデータ管理とセキュリティ編
  • 秘密計算システムにおけるセキュリティや法的観点の要点に関心を持つ方
(別紙)秘密計算技術における相互運用性(インターオペラビリティ)確保に向けた基本方針
  • 他組織とのデータ連携を進めるうえで、機密性の高い情報を扱う場合の実現手法に関心を持つ方
(別紙)秘密計算システムを活用したデータ共有のための推奨要件
  • 秘密計算を用いたデータ共有・利活用プロジェクトにおける参照可能な指標やその制御に関心を持つ方

【秘密計算活用事例集 -プライバシーを守るデータ活用-】

秘密計算に馴染みがない方でも技術の概要を簡潔に理解したうえで、ビジネス上のニーズや課題に応じて活用事例を探せるように構成されております。今回の第2版では第1版が対象としていた秘密分散※3を用いた方式に加えて、準同型暗号※4を用いた方式の事例についても記載しました。

本事例集イメージ

【秘密計算を用いたデータ利活用実践のためのガイドライン】

本ガイドラインは、「概説編」、「秘密計算プロジェクトの実現プロセス編※5」、「秘密計算におけるデータ管理とセキュリティ編」の3つの文書で構成しております。昨年度発信した中間報告文書に、準同型暗号を用いた方式のサービス例や、安全なデータ管理手法の具体例、および法的観点でのチェックリストの加筆などを行いました。

本ガイドラインイメージ

また、本ガイドラインの別紙として「秘密計算技術における相互運用性(インターオペラビリティ)確保に向けた基本方針」および「秘密計算システムを活用したデータ共有のための推奨要件」を作成しました。

【秘密計算技術における相互運用性(インターオペラビリティ)確保に向けた基本方針】

秘密計算技術が普及した社会において企業・業界・国などがそれぞれ異なる方法で暗号化されたデータを取り扱う秘密計算システムを持つことにより秘密計算によって得られた分析結果を他システムに連携することが困難となる課題(サイロ化)を想定し、秘密計算システム間に相互運用性確保に向けたデータ連携モデルやその実装例、およびプロジェクト導入における要点・留意事項を解説します。

【秘密計算システムを活用したデータ共有のための推奨要件】

秘密計算はデータを秘匿化したまま分析するためデータの特性を事前に判断しにくいという課題の解消に向けて、統計的な指標値などを用いてデータの特性を示す機能において推奨される指標値や、機能設計における要点・留意事項を解説します。

ガイドライン別紙イメージ

なお、本ガイドラインおよび本事例集は以下のリンクより無料でダウンロードいただけます。

[秘密計算活用事例集 -プライバシーを守るデータ活用-]

https://secihi.ntt.com/lp/cases/秘密計算活用事例集.pdf

[秘密計算を用いたデータ利活用実践のためのガイドライン]

https://secihi.ntt.com/lp/guideline/概説編.pdf

https://secihi.ntt.com/lp/guideline/秘密計算プロジェクトの実現プロセス編.pdf

https://secihi.ntt.com/lp/guideline/秘密計算におけるデータ管理とセキュリティ編.pdf

https://secihi.ntt.com/lp/guideline/秘密計算サービスの個人情報保護法適合性チェックリスト.pdf

https://secihi.ntt.com/lp/guideline/秘密計算技術における相互運用性確保に向けた基本方針.pdf

https://secihi.ntt.com/lp/guideline/秘密計算システムを活用したデータ共有のための推奨要件.pdf

3.今後の展開

今後は、本事例集および本ガイドラインの対外的な発信を継続し、秘密計算技術の社会実装を推進してまいります。また、機微なデータや機密情報の取り扱いが多い業界を対象に秘密計算技術に関するワークショップを実施し、認知拡大と利用イメージの理解度向上をめざします。


本研究は,内閣府総合科学技術・イノベーション会議の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「先進的量子技術基盤の社会課題への応用促進」(研究推進法人:QST)の研究テーマの一つ「プライバシーなどを保護しつつデータ解析ができる秘密計算などの活用」によって実施されました。

「NTTコミュニケーションズ株式会社」は2025年7月1日に社名を「NTTドコモビジネス株式会社」に変更しました。私たちは、企業と地域が持続的に成長できる自律・分散・協調型社会を支える「産業・地域DXのプラットフォーマー」として、新たな価値を生み出し、豊かな社会の実現をめざします。

※1:暗号学的秘匿化とは、元のデータから、それ単体では元のデータを復元することが極めて困難であるデータの組に変換することを本事例集では「暗号学的秘匿化」もしくは「秘匿化」と呼びます。

※2:プライバシー強化技術(PETs)とは、データを安全に保護しながら、データの共有や利活用を可能にする技術の総称です。

※3:秘密分散とは、データを、それ単体では意味を持たないいくつかの断片に分散し、すべての断片、もしくは特定の数以上の断片が集まらないとデータが復元できない、という暗号技術です。

※4:準同型暗号とは、暗号化されたデータに対して、計算や検索を復号せずに実行できる暗号方式です。

※5:「秘密計算プロジェクトの実現プロセス編」の作成にあたって、NTTドコモビジネスの組織変革・事業創出を担うイノベーションセンターデザイン部門「KOEL」が、本研究と、秘密計算を含む国内外のプライバシー強化技術(PETs)専門家の協力体制構築を支援し、秘密計算普及に向けた業界課題に関する意見交換、および各秘密計算事例についてのヒアリングを実施しました。

関連リンク

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ビジネスソリューション本部

スマートワールドビジネス部

スマートヘルスケア推進室

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