2025年7月より、NTTコミュニケーションズは
NTTドコモビジネスに社名を変更しました
NTTドコモビジネス株式会社

2025年10月31日

NTTドコモビジネス株式会社

「秘密計算活用事例集 -プライバシーを守るデータ活用例- 」初版を公開

NTTドコモビジネス株式会社(旧 NTTコミュニケーションズ、以下 NTTドコモビジネス)、国立研究開発法人産業技術総合研究所(以下 産総研)、株式会社野村総合研究所(以下 NRI)、NRIセキュアテクノロジーズ株式会社(以下 NRIセキュア)、GMOコネクト株式会社(以下 GMOコネクト)、は、さまざまなデータの安全な流通・利活用に貢献できる秘密計算の普及促進に向けて、ユーザーの抱えるニーズや課題に基づき逆引き可能な「秘密計算活用事例集 -プライバシーを守るデータ活用-」(以下 事例集)の初版を2025年10月31日に公開します。

1.背景

秘密計算は、高度な暗号理論を用いて、データを暗号学的秘匿化※1した状態のままで、データベース処理、統計分析、AIによる分析などができる技術です。プライバシー保護とデータ利活用の両立を実現する手段として、国内外で注目されるプライバシー強化技術(PETs)※2の一つとして期待されています。

<秘密計算を活用した分析のイメージ>

NTTドコモビジネス、産総研、NRI、NRIセキュア、GMOコネクト(以下 5組織)は、内閣府「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第3期課題『先進的量子技術基盤の社会課題への応用促進』※3」の研究開発テーマである「プライバシーなどを保護しつつデータ解析ができる秘密計算などの活用」(以下 本研究)にて、秘密計算技術の社会実装に向けた研究開発を推進しております。

本研究において取り組む課題の中でも特に、組織内でデータを利活用するユーザーの「秘密計算技術を活用することでデータ利活用のシーンがどのように変容するかわからない」という声にこたえるため、本事例集を作成しました。

2.本事例集の概要およびご利用方法

本事例集は、秘密計算に馴染みのない方でも技術の概要を簡潔に理解したうえで、ビジネス上のニーズや課題に応じて事例を探せるように構成されています。前半では、セキュアなデータ利活用を取り巻く社会的トレンドと、秘密計算技術の基本的な仕組みについて解説しています。後半では、主要方式の一つである「秘密分散方式」※4を用いた事例を、「ニーズ」「課題」「分野」「データ種類」の四つの観点で整理し、逆引きしやすい形式で掲載しています。

<掲載事例イメージ>

なお、本事例集は以下のリンクより無料でダウンロードいただけます。

秘密計算活用事例集~プライバシーを守るデータ活用~(PDF)

3.今後の展開

今後は、秘密計算の社会実装をさらに進めるため、「準同型暗号方式」※5を含む新たな事例を追加した第2版を公開予定です。第2版では、より多様なユースケースを紹介し、企業・団体の導入検討に役立つ実践的な参考資料を目指します。


本研究※6は,内閣府総合科学技術・イノベーション会議の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「先進的量子技術基盤の社会課題への応用促進」(研究推進法人:QST)の研究テーマの一つ「プライバシーなどを保護しつつデータ解析ができる秘密計算などの活用」によって実施されました。

※1︓元のデータから、それ単体では元のデータを復元することが極めて困難であるデータの組に変換することを本事例集では「暗号学的秘匿化」もしくは「秘匿化」と呼びます。

※2︓データを安全に保護しながら、データの共有や利活用を可能にする技術の総称

※3︓https://www.qst.go.jp/site/sip3/ryousi-b.html

※4︓データを、それ単体では意味を持たないいくつかの断片に分散し、すべての断片、もしくは特定の数以上の断片が集まらないとデータが復元できない、という暗号技術

※5︓暗号化されたデータに対して、計算や検索を復号せずに実行できる暗号方式

※6︓プライバシーなどを保護しつつデータ解析ができる秘密計算などの活用

関連リンク

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