News Release
平成18年1月30日



安全・安心なまちづくりに向けた、電子タグと
IPv6地域公共ネットワークを活用した
児童見守りサービスの実証実験について



 NTTコミュニケーションズ(略称:NTT Com)は、総務省が平成17年度に実施する「電子タグの高度利活用技術に関する研究開発」に基づき、倉敷市において、IPv6地域公共ネットワークである“かわせみネット”(倉敷市光ネットワーク)を活用し、児童の安全と地域コミュニティの連携強化に貢献する電子タグ実証実験を実施します。


1.実験概要と目的(別紙1 「実験の全体イメージ図」参照
 パッシブ型*1の電子タグを持った児童が、電子タグを通学経路の途中に設置したスポット*2にかざすことにより、児童がスポットを通過した場所・時刻などの情報が保護者や学校の先生に通知されます。*3
 具体的なサービスは以下の通りです。

月額利用料金
 ※いずれのサービスも、実証実験への参加同意者のみに対して提供されます。

 本実験ではパッシブ型タグを利用するため、GPSなどによる自動的な見守りサービスと異なり、児童が意識的にスポットに立ちより、タグをかざす必要があります。これにより、児童自身の安全への注意を喚起すると同時に、タグ読み取り機器の設置場所である「こども110番」*4参加者とのコミュニケーションが活性化され、地域全体での「安全・安心なまちづくり」への機運を高める効果が期待できます。
 また、本実験では、プライバシー保護の観点から、参加者が安全・安心に実験に参加できるよう、「電子タグに関するプライバシー保護ガイドライン」*5に準拠するとともに、参加者ごとに、WEBサイトで確認できる情報の範囲を限定しております。
 このように、本実験では児童の安全と地域コミュニティの連携強化において電子タグを活用した場合のプライバシー保護のあり方についても、技術面だけでなく運用面からも検証を行っていきます。


2.実施期間
 2月20日~3月8日(土日を除く13日間)の登下校時間(7時30分~17時30分)です。


3.実施エリアと機器の設置場所
 倉敷市立大高小学校の通学圏において実施します。電子タグの読み取り機器は校内のくつ箱付近および、通学路のこども110番である5箇所(モダンパック山陽、山本建設、大黒丸鮮魚店、倉敷南公民館、ちびっこランド)に設置されます。


4.実証実験の技術詳細(別紙2 「検証内容概要イメージ図」参照
(1)ネットワーク上でのセキュリティ確保に関する検証
 ネットワーク上のセキュリティを確保するために、IPv6地域公共ネットワークである“かわせみネット”(倉敷市光ネットワーク)を活用し、IPv6における高度なセキュリティ技術の検証を行います。具体的には、倉敷市側のシステムと、東京の検証室に設置されるNW利用型RFIDシステムとの間でやり取りされるデータを暗号化します。
 また、より実践的な環境を想定し、屋外における複数のネットワーク環境下(光、 ADSL、 無線LANなど)での、複数の暗号化方式(SSL、 IPsecなど)におけるパフォーマンス(ネットワーク上を流れるパケットの通信量や通信成功率など)の比較検証を行います。

(2)電子タグ情報のアクセス制御に関する検証
 実験参加者のプライバシーを守るために、電子タグの位置情報データへのアクセス権限を制御します。
 5種類程度の権限(保護者・学校の先生(担任、校長)・教育委員会・PTAパトロールなど)を設定し、それぞれの権限に応じた(その人がアクセスすることを許可された)範囲の電子タグIDの位置情報を提示できることを検証します。


5.今後の予定
 本実証実験で得た成果を、学会や標準活動機関などに報告し、広く標準化を進め、電子タグの高度利活用に資するように研究を進めます。また、本実験の成果を踏まえ、安全・安心なまちづくりに貢献できる電子タグを利用したサービスを検討します。


*1  パッシブ型電子タグ:電池を内蔵し、長距離での交信が可能なアクティブ型電子タグに対し、自ら電池を持たないため交信範囲は短いが、電池切れの心配が無い・複数機器間の混信が防げるなどの特長がある。
*2  スポット:電子タグを読み取る機器の設置場所です。事前に学校のくつ箱、通学ルートに設置します。
*3  アクセス権限の管理:アクセス権限の管理機能により、保護者は自分の子供の情報のみ参照できます。同様に、小学校の先生は、自分が担任する児童の情報のみ参照できます。
*4  こども110番:児童が何かトラブルに巻き込まれそうになったり、困ったことがある時に、助けを求めて駆け込むことができる拠点です。
*5  電子タグに関するプライバシー保護ガイドライン:平成16年6月に総務省・経済産業省が、電子タグの有用性を利活用しつつ、消費者の利益を確保し、電子タグが円滑に社会に受け入れられるようにするため策定したガイドラインです。
http://www.soumu.go.jp/s-news/2004/040608_4.html


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