プロバイダーの乗り換え手順や選び方 失敗しないための注意点は?

インターネットの通信環境を改善したい場合、プロバイダーの乗り換えが選択肢の1つとなります。数多くのプロバイダーの中から自社に適した乗り換え先を選ぶポイント、乗り換えするメリットなどを解説します。乗り換え時に注意すべきことや乗り換え手順も紹介します。

従来のPPPoE方式に比べて大容量で、通信が混雑することなくスムーズに行われ、快適で安定した接続環境のため、法人向け回線としても大きなメリットがあります。IPoEは、いったいどのようなサービスなのか、詳しくご紹介します。

【IPoE接続とPPPoE接続】改善とヒント
Case Studies
◆Case1:サービス業 ◆Case2:製造業
◆Case3:建築業 ◆Case4:小売業

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プロバイダーの乗り換えとは

プロバイダーとは、光回線やADSLなどの回線を利用し、インターネットに接続するサービスを提供する業者のことです。回線が引かれているだけではインターネットは利用できません。回線とプロバイダー(接続業者)の両方と契約することで、はじめてインターネットが利用できるようになります。

「プロバイダーの乗り換え」とは、その接続業者を変えることです。回線を提供する業者が変わらなければ、乗り換えをしても回線は従来のものを継続して使えます。
ただし、回線によっては乗り換えできる業者が初めから決まっています。あるいは乗り換えができない回線もあります。この場合は回線を変更することから考えなければなりません。

ADSL回線はサービスの終了が決まっています。現在ADSL回線を利用している場合は、将来回線を乗り換えなければなりません。

プロバイダーの乗り換えで期待できる効果

通信速度の改善

プロバイダーによって、その通信設備の充実度や利用者数はそれぞれ大きく異なります。通信速度は、その設備状況や、時間帯による利用者数の増加の影響で低下することがあります。乗り換えによりそれらの条件が変われば、通信速度が改善される可能性があります。通信速度が向上すれば、データ送受信のスピード化、従業員のストレス軽減にもつながり、業務効率向上が期待できます。

コストダウン

同じ回線を利用していても、料金は同じではありません。月額料金が安いプロバイダーに乗り換えれば、コストダウンにつながります。ただし、回線の基本料金にプロバイダー料金が含まれている場合には、乗り換えによる料金変更はありません。料金の比較をする際には、契約内容を見て基本料金がプロバイダー利用料金込みか、そうでないかを確認したうえで、トータルで判断してください。
時期によっては乗り換えの特典が受けられることがあります。実質的なコストダウンになるため、それに合わせて乗り換えのタイミングを検討するのもよいでしょう。特典の例として、乗り換えの際の違約金負担なし、初期費用無料、初月の利用料金無料、一定期間の月額料金割引、オプション利用料金の免除や割引、キャッシュバックなどが挙げられます。これらは乗り換えだけでは適用されないケースもあるため、詳細はサポート窓口に問い合わせると確実です。

プロバイダーの乗り換え手順

乗り換えには、新しいプロバイダーとの契約と同時に、これまでのプロバイダーとの解約が必要です。手順を前後すると業務に支障が生じることがあるので気をつけましょう。

新しいプロバイダーへ申し込む

まず、新しいプロバイダーとの契約を済ませます。通常、利用できるようになるまで、申し込みから数日~10日ほどかかります。初月の利用料金が日割り計算の場合と、月額料金の場合があるため、契約の際にはタイミングにも気をつけてください。

利用している回線によっては、契約前に、これまでのプロバイダーから「事業者変更承諾番号」や「転用承諾番号」を取得しなければならない場合があります。これらの番号には有効期限があるため、注意が必要です。また、業者によっては発行手数料がかかることもあります。

乗り換え前のプロバイダーを解約する

新規契約が済んだら、これまでのプロバイダーとの契約を解約します。新規契約の前に解約してしまうと、インターネットが利用できない期間が生じてしまい、業務に支障が出る恐れがあります。新しいプロバイダーの利用開始日を確認して解約手続きを進めましょう。
解約方法はインターネット上でオフィシャルサイトから済ませられる場合と、解約窓口に電話連絡し、送られてきた書類に必要事項を記入し返送して完了という場合があります。

インターネットに接続する

新しいプロバイダーの利用開始当日、インターネット接続の各種設定を行います。ここでは光回線の一般的な例をもとに方法を解説します。

乗り換えの際には新しいプロバイダーからWi-Fiルーターが貸与されるのが普通です。IDとパスワードの認証情報が届くので、PCでWi-Fiルーターの設定画面からそれらを入力します。認証情報の入力が完了したら、Wi-Fi設定画面でWi-Fiのネットワーク名(SSID)とパスワードを入力します。PCとWi-FiルーターをLANケーブルで接続するのであれば、この作業は発生しません。
回線や契約の内容によって、Wi-FiルーターではなくONU(光回線終端装置)と呼ばれるものが貸与されることもあります。この場合は、LANケーブルでPCとONUを接続して、PCで認証情報を入力し設定します。

プロバイダーを乗り換えるときの注意点

乗り換えの際に気をつけるべき重要な注意点がいくつかあります。以下の点に十分留意しながら乗り換えを検討しましょう。

まず料金ですが、安さだけにとらわれると、いざ利用し始めてから業務に支障が出るような通信速度の遅さだった、ということが起こりかねません。後述する「回線速度」や「帯域」と、料金のバランスを考えた検討が必要です。
契約については前述したとおり、インターネットが利用できない期間が生じないように時期を調整したうえで、契約と解約を行いましょう。
自社のビジネスに必要なサービスの要素が十分に揃っているかも重要なポイントです。次の章で解説しますが、固定IPアドレスが必要な数だけ確保できるかはしっかり確認してください。
これまでのプロバイダーから提供されていたさまざまなサービスは大部分が使えなくなります。メールアドレスは一定の使用料金を払い続ければ使えるケースもありますが、そうしない場合は関係各所へメールアドレスを変更した旨、連絡が必要です。プロバイダー提供の050で始まるIP電話も使えなくなるため、これまでの電話番号の継続が重要な場合は、乗り換えが難しくなります。

ほかに、ルーターやセキュリティソフトなどのセキュリティサービスも該当します。乗り換え先のプロバイダーで代わりのものが提供されるかなど、対応を事前に確認しておく必要があります。貯まっていたサービスポイントも失効してしまうので、乗り換え前に使い切ることを考えましょう。
また、解約にあたり違約金(解約金)が発生する場合もあるので注意が必要です。

法人向けプロバイダーと個人向けプロバイダーの違い

法人向けプロバイダーと個人向けプロバイダーとでは、サービスやセキュリティの内容が大きく異なります。ここでは、その違いに触れながら企業が法人向けプロバイダーを利用するメリットについて解説します。

法人向けプロバイダーでは「固定IPアドレス」を取得できるのが特に大きなメリットです。IPアドレスは、データ送受信に利用されるインターネット上での住所にあたるもので、この固定IPアドレスのほかに「動的IPアドレス」があります。動的IPアドレスはその都度IPアドレスが自動的に変わるもので、一般的に個人向けプロバイダーで使われるものです。

企業で動的IPアドレスを使用すると、従業員が社内ネットワークに接続できないといった事態が起こる恐れがあります。社内ネットワークでは社外からの侵入を防ぐために、特定のIPアドレス以外をブロックすることがあるためです。
法人向けプロバイダーでは、固定IPアドレスを利用することでいつでも社内ネットワークにアクセスでき、スムーズな情報共有が可能です。また、固定IPアドレスは時間帯によるインターネット利用者増の影響を受けにくく、データのやり取りに時間がかかる恐れもほぼありません。
セキュリティ面でも、法人向けのほうがオプションサービスも多数あり堅固です。また、安全性を高めるために、ウィルス対策やメールセキュリティのソフト、さらにサイバー攻撃にも対応できる法人向けのセキュリティシステムであるUTM(クラウド型統合脅威管理)が利用できる場合もあります。

最適な法人向けプロバイダーの選び方

最適な法人向けプロバイダーを選ぶための基準となるポイントがあります。回線速度と帯域、料金とスペックのバランス、サポート内容の3つについて、順に解説します。

回線速度と帯

プロバイダーの回線速度を最大通信速度で比較することがありますが、光回線の場合、最大通信速度はどのプロバイダーも、上り・下りともにほぼ最大1Gbpsとされています。これは理論上の最大値で、実際にはプロバイダーが最大限に努力した値での提供となるため、最大値に到達する可能性は高くありません。

そこで注目すべきなのが接続方式です。「IPv6方式」と呼ばれる最新の接続方式は、従来の接続方式に比べるとかなり優れています。従来起こりがちだった通信の渋滞が起こりにくく、常時安定した高速通信が可能です。

ただし、現在は従来のIPv4方式にのみ対応しているサイトも多く、IPv6に切り替えると、これらのサイトの閲覧が難しくなる場合があります。つまり、現状はIPv4、IPv6両者に対応できるサービスを選ぶのが最適です。IPv4 over IPv6はIPv6の通信環境でありながらIPv4にも接続可能なため、対応しているプロバイダー選びがおすすめです。

料金とスペックのバランス

プロバイダー選びには、料金と自社で必要なスペックのバランスを考えることも重要です。
ここでは、OCNが法人向けに提供する、「OCN光 IPoEサービス」を例にとり解説します。
「OCN光 IPoEサービス」には、「標準プラン」「ワイドプラン」「ワイドプラン『アプリコントロール』A」の3つが用意されています。

「標準プラン」は、帯域を従来サービスと比べ2倍に設計し、通信の品質向上を図っています。このため、データ量が多いクラウドサービスも快適に利用可能です。また、通信が混み合う原因になりやすい個人利用者の通信と区別することで、通信の安定を確保しています。
月額利用料金は13,650円(マンションタイプ・固定IPアドレス1個の場合)~です。(このほか初期費用などがかかります。)手軽に高品質な通信環境を整えられるベーシックなサービスです。

「ワイドプラン」は、Windows Updateの通信を業務用の通信と切り離し、標準プランに比べ収容設計を3倍(従来サービス比で6倍)とし、安定した通信環境を構築します。
月額利用料金は16,650円(マンションタイプ・固定IPアドレス1個の場合)~です。(ほかに初期費用などがかかります。)コストは抑えながらも通信遅延の対策ができるひとクラス上のサービスです。

「ワイドプラン『アプリコントロール』A」は、Microsoft Teams、Cisco Webex、ZoomといったWeb会議用アプリの帯域を追加し、ほかと通信を区別しています。これにより、映像、音声が途切れるという障害が減り、安定した環境でWeb会議を行えます。帯域はワイドプランと比べ6倍の収容設計で、高品質な通信環境を構築します。
月額利用料金は、「ワイドプラン」の利用料金に、オプションサービス「アプリコントロールA」の利用料5,800円がプラスされます。(ほかに初期費用などがかかります。)大規模でPCの数も多い企業や、多人数が参加するWeb会議が常時行われるような企業向けの高スペックのサービスです。

サポート内容

企業にとってプロバイダーが提供するサポート内容はとても重要です。サポート体制が充実していれば、トラブル発生時にも迅速な対応を受けられ、企業運営への影響を最小限にとどめることも可能です。通信環境や料金、スペックと同様に、サポート内容も十分に検討するべき項目です。
「OCN光 IPoEサービス」では、企業の安心と満足を向上すべく、高度なサポート体制を敷いています。企業向けに対応する「OCNサービスセンタ」が24時間365日体制で、トラブルに対処してくれる環境が整っています。豊富な知識でていねいにサポートしてくれるため、いざという時でも安心です。

まとめ

プロバイダーの乗り換えによって、通信速度の改善やコストダウンなどの効果が期待できます。IPv4 over IPv6の接続方式を選べば、大容量データでも快適な高速通信が実現します。また、IPv4のみに対応したサイトやサービスにも接続可能です。「法人向けOCN光 IPoEサービス ワイドプラン アプリコントロールA」は、映像コミュニケーションの通信とその他通信を区別できるオプションサービスのため、ZoomやCicso Webex、Microsoft Teamsなどを使ったオンライン会議でも、安定した通信環境の下で快適に利用できます。
アプリコントロールAをつけることのできるIPoEサービス ワイドプランは従来の接続方式(PPPoE)の6倍の収容設計で、高速かつ安定した通信が可能です。標準プランでも従来の2倍と、これまでと比較してより安定的な通信が望めます。予算や用途に合わせて選択し、快適な通信環境を手に入れましょう。

・IPoEサービス 標準プラン
https://www.ntt.com/business/services/network/internet-connect/ocn-business/ftth/ipoe.html

・IPoEサービス ワイドプラン
https://www.ntt.com/business/services/network/internet-connect/ocn-business/ftth/ipoe_w.html

・IPoEサービス ワイドプラン アプリコントールA
https://www.ntt.com/business/services/network/internet-connect/ocn-business/ftth/ipoe_w-appli.html

通信速度の改善でお困りではありませんか?

「法人向けOCNサービスとは」関連情報

オンライン会議もサクサク! OCN光 IPoEサービス

企業向けベストプランワイドプラン

標準プランから3倍の収容設計(従来サービスの6倍)。Windows Updateによる通信をその他の業務用通信から分離し、つねに安定した通信が利用可能です。

  • 標準プランから3倍の収容設計

  • Windows Updateによる通信をその他の業務用通信から分離

オンライン会議に最適アプリコントロールA

Windows Updateのトラフィックを分離するワイドプランに、オンライン会議用の独立した帯域をプラス。収容設計もワイドプランの6倍。ストレスフリーなコミュニケーション環境を実現します。

  • ワイドプランから6倍の収容設計

  • オンライン会議用、Windows Update用、一般業務用で帯域を分離

標準プラン

従来サービスから2倍の収容設計。動画サービスなど、混雑の原因となりやすい個人向けインターネット通信のトラフィックを論理的に分離し、快適なインターネット接続環境を実現します。

  • 法人向け設計

  • 従来サービスから2倍の収容設計

  • 固定IPアドレス利用可能

VPNセット

高品質なOCN IPoEインターネット接続と拠点間VPN機能、専用レンタルルーターをセットで提供。IPsecによる暗号化技術により、インターネットVPNによる高品質な拠点間通信を実現します。

  • IPoEインターネット接続と拠点間VPN機能、専用レンタルルーターをセットで提供

  • IPsecによる暗号化技術でセキュアな拠点間通信を実現

vUTMセット

IPoEインターネット接続とクラウド化されたUTMをセットで提供。運用保守をNTT Comが行うため、つねに最新のセキュリティ対策を実現します。クラウド利用時のセキュリティ対策にも最適です。

  • インターネット接続とセキュリティ対策をセットで提供

  • 専門スキルを有する人材不要

  • つねに最新のセキュリティ対策を実現

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