株式会社シズナイロゴス 取締役 渡辺雄生氏

株式会社シズナイロゴス
取締役

渡辺雄生氏

「実際にブラックアウトを経験した際、痛いほどBCP対策の重要性を感じました。今回のネットワーク刷新で災害時にこそ真っ先に動ける、物流企業としての基盤が整備できたと思っています」

アイ・ティ・エス株式会社 ビジネスソリューションシステム部 課長 齋藤恵二氏

アイ・ティ・エス株式会社
ビジネスソリューションシステム部
課長

齋藤恵二氏

「ITベンダー目線でもdocomo business RINK®は扱いやすく革新的なサービスです。機能とコストのバランスがいい。今回、ノウハウや設計の手順がわかりましたので、他のお客さまにもどんどん提案していきたいですね」

 

課題

ブラックアウトで露呈した本社集約型ネットワークの限界
事業継続を脅かす2日間の復旧時間差と輻輳問題

1952年に北海道静内町で創業した株式会社シズナイロゴスは、札幌圏を中心に全道12ヵ所の事業所を展開する物流企業だ。食品メーカーなどの商品の保管・配送を一手に担う3PL事業を中核に、北海道の物流インフラを支えている。同社では70年以上の歴史に甘えることなく「変化を楽しもう」というスローガンのもと、既存の事業にとらわれることなく、外国人人材派遣業(日本語学校運営含む)、観光物流事業といった物流にシナジーをもたらす事業展開にも意欲的にチャレンジしている。

同社の事業を支える社内WANはセキュリティに配慮し、10年以上に渡り全拠点のインターネット接続を本社に集約する構成をとっていた。しかし、この構成が「あだ」になる事態が発生する。2018年9月に起きた北海道胆振東部地震に伴うブラックアウト(大規模停電)により社内WANが使用不能になり、全拠点の事業が停止してしまったのだ。「とくに深刻だったのは復旧にかかった時間差でした。ブラックアウトから段階的に復旧していったのですが、よりによって本社のあるエリアが最後まで復旧しなかったのです。これにより2日間、全拠点の事業に支障が出ました」と、取締役の渡辺雄生氏(以下、渡辺氏)は当時を振り返る。まさに、ITインフラにおけるBCP対策の重要性を痛感することになったという。

さらに、昨今のインターネットトラフィックの急増により、本社集約型のネットワーク構成が限界を迎えている側面もあった。「朝の始業時には社内WANで輻輳が発生し、恒常的に通信速度が著しく低下していました。データ遅延により物流事業の中核を担う輸送管理システムなどが正常に動かなくなり、現場からのクレームも増える一方でした。なんらかの手立てで、この問題を解決する必要があったのです」と語るのは同社のITインフラの運用を担うアイ・ティ・エス株式会社の齋藤恵二氏(以下、齋藤氏)だ。

いつ、いかなるときでも社会インフラである物流を止めるわけにはいかない。とりわけ、大規模災害災害時に物資供給を担う物流の停滞は社会的責任の放棄に等しい。「我々はカップ麺やドリンクなど、災害時にこそ真っ先に現地に届けるべき商品を扱っています。ネットワークが止まる、遅延することで物流の現場が動かない状況は絶対に避けたい思いがありました」と、渡辺氏は語気を強める。

しかし、このネットワークの課題解決には、クリアすべき大きな壁があったことも事実だ。

 

対策

粘り強い提案の積み重ねで築いた信頼関係のもと
docomo business RINK®のリリースで状況が一転

北海道の物流を支える同社がすぐにネットワーク更改に動けなかった理由はシンプルだった。本社と各拠点を結ぶ社内WANを刷新するには、それなりの期間と稼働、そしてコストが必要になることだった。「とくにネックになっていたのは導入コストです。再三、NTTドコモビジネスからご提案をいただいていたのですが、コスト面で採用を断念せざるを得ない状況でした」と渡辺氏が語るように、NTTドコモビジネスは同社の課題に対し、数年にわたりNTTグループ各社のソリューションを粘り強く提案し続けていたのだ。

この姿勢を渡辺氏は高く評価する。「既存のキャリアと比較すると提案力のレベルは段違いでしたね。こちらの要望を受けた内容にとどまらない、かゆいところに手が届く提案を続けてくれたのです。その積み重ねがあったからこそ、NTTドコモビジネスから最適解が出たときに即座に決断できました」

転機となったのは、NTTドコモビジネスが「docomo business RINK®」(以下、本サービス)をリリースしたことだった。これはネットワークとクラウド型セキュリティを融合した統合型ネットワークサービスだ。各種セキュリティ対策はもちろん、インターネットのローカルブレイクアウト対応、そしてBCP対策に資するアクセス回線の冗長化などを標準サービスとして提供できる特長を持っている。このため、SI対応に比べて大きく納期を短縮し、導入コストを抑えられることが大きな強みだ。まさに同社にうってつけのサービスだった。

従来の社内WANよりも運用コストはやや高くなるものの、渡辺氏はBCPと生産性向上の価値を総合的に判断して本サービスの導入を決断する。「しっかりしたセキュリティを担保した上で各拠点からローカルブレイクアウトでインターネットに接続できた方が社員のストレスがなくなりますし、社内WANがダウンしても業務を継続できます。しかも、社内WANの輻輳が解消されて基幹システムが安定稼働すれば生産性も上がります。直近の課題が解決できるため、多少のコストアップも許容範囲内でした」(渡辺氏)

齋藤氏も本サービスを技術的に高く評価する。「大前提としてNTTドコモビジネスのサービスとしての信頼性の高さを評価しました。その上でセキュリティ、ローカルブレイクアウト、BCP、そしてコストといったシズナイロゴスの要件をすべてクリアできることに加え、セキュリティとネットワークがワンストップで提供される点も運用側としてありがたかった。ITベンダーの立場から見ても扱いやすい革新的なサービスだと思っています」。実際に齋藤氏はシズナイロゴス以外の顧客にも本サービスを積極的に提案しているという。

 

効果

ローカルブレイクアウトでBCP対策と輻輳の課題を一挙に解決
本社停電時も各拠点が業務継続、5G活用で移転にも迅速対応

本サービスの導入フェーズは驚くほどスムーズに進み、ほぼ3ヵ月で全拠点への実装が完了した。理由の1つに本サービスの扱いやすさがあった。「我々は最初の設計だけでいいのです。ルーターの設定はおまかせ、あとは回線をつないで1拠点ずつ疎通テストすればよかった。ITベンダーとして手がかからない、きわめて扱いやすい印象でした。ほぼ、トラブルらしいトラブルはなかったですね」(齋藤氏)

そして本サービスの導入が完了すると、ほどなくして同社には劇的な変化が訪れた。「ローカルブレイクアウト構成にしたため、各拠点のインターネット接続は確実に速くなりました。朝の始業時に輻輳が起きることもなくなったため基幹システムのトラブルもなく、現場からのクレームもなくなりました」(渡辺氏)

そして、最大の効果がBCP体制の強化だ。「実は年に1度、設備のメンテナンスで本社が停電する日があります。従来は他拠点もネットワークがつながらず、仕事にならなかったのですが、いまは問題なく仕事ができるようになりました」(渡辺氏)。つまり、これは万一の大規模災害で本社のネットワークがダウンしても、各拠点は独立して業務を継続できる体制が確立できているということだ。

ちなみに本サービスのアクセス回線にはメインの光回線に加え、バックアップとして5Gのモバイル回線が標準装備されている。ここもBCP対策の強化ポイントだ。同社のある拠点ではメインの光回線の工事が遅れたため、暫定的に5G回線を利用していた。ところが、まったく通信に問題がなかったため、そのまま5Gのみでの利用を継続しているという。「お客さまのテナント倉庫内にある拠点のため、移転する可能性が高いのです。こうした理由から移転にも迅速に対応できる構成にしています」(渡辺氏)

最後にブラックアウトを経験した北海道の物流企業として、渡辺氏は次のように語る。「本社集約型ネットワークのネックは災害時の事業継続が困難になること、そしてトラフィックの集中により基幹システムに悪影響を与えることです。その両方を経験した立場から言えることは、なるべく早く対策を講じた方がいいということです。我々のように模索を続ければ、きっといい手が見つかるのではないでしょうか」

導入サービス

docomo business RINK®

オフィスに縛られないハイブリッドワークを快適にしたい。働く場所に合わせてスピーディかつリーズナブルに最適なネットワークやゼロトラストのセキュリティ対策を導入したい。 いつでも、どこからでも、安心・安全・簡単にセキュリティと一体化した統合ネットワークサービスです。

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株式会社シズナイロゴス

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事業概要
札幌圏を中心に事業を展開する物流企業。食品メーカーの保管・配送を担う3PL事業を中核に、日用雑貨配送、外国人人材派遣(日本語学校運営含む)、観光物流など幅広い事業を展開している。

URL
https://www.shizunai.co.jp/


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