ADSLの解約手順や主な乗り換え先は? モデムの返却や解約金についても

NTTT東日本・西日本の「フレッツ・ADSL」サービスは、光回線の普及や保守物品の枯渇などの理由により終了しました。これまでADSL回線を利用していた法人は、ADSLサービスの解約や乗り換えなどの手続きを行わなければなりません。この記事では、法人向けにADSLの解約手順と主な乗り換え先について解説します。

ADSLの解約手順

ADSLを解約する際の手順は3つのステップで行えます。最初に自社の契約は解約が必要な内容かを確認し、必要がある場合にはADSLサービスの提供会社に電話で解約の申請、プロバイダーに電話やネットで解約の申請を行います。

ステップ1. 解約が必要な契約内容かどうかを確認する

2023年1月31日付けで、NTT東日本・西日本の「フレッツ光」提供エリア内における「フレッツ・ADSL」のサービス提供が終了しました。(2022年2月1日から2023年1月31日の間に「フレッツ光」の提供が開始されたエリアにおいては、「フレッツ・ADSL」のサービス提供終了は2025年1月31日までです。)

「フレッツ・ADSL」を利用している事務所が「フレッツ光」提供エリアだった場合、サービス提供が終了したあとにはそれまで使用していた「フレッツ・ADSL」回線でのインターネット接続が自動的に利用不可能になります。

サービス提供が終了したあとにも継続してインターネットを利用するためには、これまでの「フレッツ・ADSL」からほかの通信回線サービスへ変更手続きをしなければなりません。変更や解約の手続きを行わなかった場合には、OCN ADSLの「フレッツ」の契約が継続になり、月額費用を支払い続けることになるため注意が必要です。

一方、インターネット接続を利用する事務所が、「フレッツ光」サービス未提供のエリアだった場合には、「フレッツ・ADSL」回線をこれまで同様に利用できます。解約や変更の手続きは必要ありません。

NTT東日本 提供エリアのご確認
https://flets.com/app_new/cao/SelectPref

NTT西日本 フレッツ光提供エリア確認・お申し込み
https://flets-w.com/cart/

ステップ2. ADSLの提供会社に電話で解約申請をする

ADSLサービスの提供が終了するエリアに該当した場合は、ADSLサービス提供会社に解約申請を行う必要があります。

ADSLサービスの解約はオフィシャルサイトで受付していないケースが多いため、基本的に電話で申請を行います。オフィシャルサイトなどに「ご解約についてのお問い合わせ」電話番号が掲載されているため、電話をかけて解約申請をしましょう。「フレッツ・ADSL」のお問い合わせ電話番号は個人のお客さまと法人のお客さまの両方に対応しているため、法人用の連絡先を探す必要はありません。

「フレッツ・ADSL」の電話での解約受付は午前9時~午後5時まで、土日祝日も行っています(年末年始を除く)。電話をかける場合、オペレーターにつながるまで時間がかかるときがあるため注意が必要です。電話がなかなかつながらない場合には、かける曜日や時間帯を変えてかけるとつながりやすくなります。

解約申請の際には、解約に関して説明され、契約者情報の確認を受けます。以下の情報を電話口で聞かれるため、必要情報を確認しておくとスムーズな解約が可能です。

【電話で確認される契約者情報】
・契約者名
・電話をかけた人の名前(契約者との関係)
・契約住所
・電話番号
・支払い方法

参考:NTT フレッツ・ADSL(ご利用中のお客さま)を解約する場合にどのような手続きが必要ですか?
https://faq.ntt-east.co.jp/kb/ja/article/%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%84%E3%83%BBadsl%EF%BC%88%E3%81%94%E5%88%A9%E7%94%A8%E4%B8%AD%E3%81%AE%E3%81%8A%E5%AE%A2%E3%81%95%E3%81%BE%EF%BC%89%E3%82%92%E8%A7%A3%E7%B4%84%E3%81%99%E3%82%8B%E5%A0%B4%E5%90%88%E3%81%AB%E3%81%A9%E3%81%AE%E3%82%88%E3%81%86%E3%81%AA%E6%89%8B%E7%B6%9A%E3%81%8D%E3%81%8C%E5%BF%85%E8%A6%81%E3%81%A7%E3%81%99%E3%81%8B%EF%BC%9F

ステップ3. プロバイダーに電話やネットで解約申請をする

ADSLの解約後には、同時に契約していた各プロバイダーも解約する必要があります。プロバイダーを解約せずにいるとプロバイダーだけの契約が続き、いつまでも料金が発生する恐れがあるため注意が必要です。

プロバイダーの解約は電話だけでなくインターネット上で解約できるところも多いため、どちらか解約しやすい方法で手続きを行います。各プロバイダーのオフィシャルサイトで解約方法や解約受付をしている電話番号を調べたら、サイトの説明通りに解約申請処理を行います。その際には、契約者情報を確認されてから解約までの流れについて案内を受けます。

ADSL解約後の主な乗り換え先

ADSL解約後には、主に4種類の乗り換え先があります。光回線、ケーブルテレビ回線、ホームルーター、モバイルルーターの4種類から、使い方に適した乗り換え先を選ぶことが大切です。

光回線

電話回線を使用するADSL回線に対して、光回線は光ファイバーケーブルを使用しインターネット接続を可能にする通信手段です。光の反射や屈折を利用してデータのやり取りを行う光回線は、ADSL回線よりも通信速度が速く、長距離の通信でも安定していて影響を受けないなどの特長があります。

ADSLの最大通信速度は、上り5Mbps、下りは50Mbpsほどです。光回線に変えると最大通信速度が上り・下りで1Gbps(1,000Mbps)ほどになる事業者が多く、快適な利用が可能になります。高速で安定しているため、Web会議をする場合や重いファイルを送受信する場合など、大容量のデータを使用するケースに適した回線です。

光回線では基本的に、月額利用料が固定で通信容量の制限がありません。月額料金はADSLよりは高額ですが、高品質の通信が容量を気にせず使えます。法人向けの光回線はセキュリティサポートが充実しているケースも多いため、ビジネスでの利用に適しています。

光回線は有線接続のため、光回線を導入する場合には光ファイバーを敷設する工事費用がかかります。光回線の開設後に最低利用期間が設定されているケースもあり、解約をして乗り換えする際には時期によって違約金が生じる可能性があります。

光回線は開設時と解約時に負担がかかるため、長く使える適したサービスを選ぶことが大切です。月額費用や工事費用、速度や安定性、セキュリティ機能などを比較検討して選ぶのがおすすめです。

OCNでは、ビジネス利用での幅広いニーズに対応した法人向けのインターネット接続サービスを提供しています。NTT東日本・西日本の光回線を利用し、大容量通信でインターネット接続の混雑を回避、快適な通信環境が期待できます。vUTMセット・VPNセットなど、セキュリティ機能がセットのサービスも提供されているため、企業の重要なデータを安全に運用可能です。

法人向けOCNサービス
https://www.ntt.com/business/services/network/internet-connect/ocn-business/ftth.html

ケーブルテレビ(CATV)回線

ケーブルテレビ回線は、ケーブルテレビ用の回線をインターネット回線として利用する接続方法です。各地域のケーブルテレビ局から事務所まで、光ファイバーと同軸ケーブルを組み合わせた回線を接続して利用します。光回線が届かない場所でも、ケーブルテレビの視聴とインターネット接続を可能にする接続方法です。

ケーブルテレビ回線の通信速度は事業者によって異なりますが、実測値の平均で100Mbps程度です。ADSL回線から乗り換えた場合には、それまでより高速で安定した通信を利用できます。回線を開通する際の工事が光回線に比べて簡単で時間もかからないため、希望日に利用を開始しやすい手軽さもメリットの1つです。

一方、光回線よりは通信速度が遅く、安定していないとされています。また、エリアによって加入できる事業者が限定されます。事業者によって利用できるサービスや月額料金が異なるため、希望に合うサービスが利用できないケースもあります。

ケーブルテレビ回線は、テレビ契約とセットでインターネット接続の契約をするケースが多く、セット契約での割引料金の適用により、月額利用料をお得にすることも可能です。ただしインターネット接続利用のみの光回線の月額料金と比較した場合には、合計金額が高額になるケースもあります。ビジネスでインターネット接続利用だけが必要なケースでは、セット契約がかえって高額になる場合もあるため注意が必要です。

データ容量や安定性などを考慮すると、大容量のデータ通信を必要とするビジネス利用には、ケーブルテレビ回線よりも光回線の方が適しているケースが多いです。ただし、快適な光回線が利用できないエリアでは一定のメリットがある回線です。

ホームルーター

ホームルーターとは、4G LTE回線や5G回線などのモバイル回線を受信してインターネットに接続できる据え置き型のルーターです。スマートフォンと同じデータSIMを使い、PCやタブレットなどのWi-Fi接続を可能にします。ホームルーターを事務所内に設置してコンセントにつなぐだけでWi-Fi環境を構築できるため、開設工事と工事費用が不要で手軽に始められるのが特長です。

ホームルーターは通信ケーブルを使用しないことから、固定回線よりもやや通信速度が遅く通信が安定していない傾向があります。利用者が多い事務所では、通信量に制限がかかり安定した通信の維持が難しいため使用には適していません。

モバイルルーター

モバイルルーターは、スマートフォンなどで利用するモバイル回線を受信してWi-Fi接続を可能にするルーターです。無線接続でつながったPCやタブレットをインターネットに接続して使用します。有線を必要としないため、導入時に工事が不要ですぐに利用可能です。

事務所に設置して据え置きで使用するホームルーターに対して、モバイルルーターはサイズが小さいため持ち歩いて使用できる特長があります。ポケットに入る程度のコンパクトなサイズのものもあり、充電式のため事務所の外に持ち歩いて気軽に利用することも可能です。外出先でもPCをインターネットに接続できるため、事務所の外でも作業をする機会が多いケースに適しています。

通信回線はホームルーターと同様にモバイル回線を使用するため、通信速度や通信の安定性は固定回線を利用する接続方法よりも劣る傾向があります。通信を使いすぎると速度制限がかかるケースもあり、注意が必要です。

ADSLの解約でよくある疑問

実際に解約する際には、費用やレンタル品などの注意点もあります。解約時のよくある疑問を以下で紹介します。

モデムの返却は必要?

モデムをレンタルで利用していた場合、レンタルしていたモデムやケーブルを返却しなければなりません。機器を買い取って利用していた場合には返却不要なので、買取とレンタルのどちらかだったかを調べる必要があります。買取かレンタルかを忘れた場合には、解約の電話で確認が可能です。

通常はADSL解約手続きの際にレンタル品の返却に関する案内や説明があるため、説明されたとおりに返却します。解約手続きをすると多くのケースでレンタル機器の場合にモデムを返送するための「回収用キット」が届くため、キットに返却する機器を入れ、付属の料金着払い伝票を貼り付けて返送します。

ADSLの解約に解約金はかかる?

「フレッツ・ADSL」の場合、回線の解約には解約金がかかりません。ただしプロバイダーの契約に関しては、解約料金が発生する可能性があるため注意が必要です。ADSL回線を解約してもプロバイダーの契約は自動更新される場合があり、解約時期によって解約金や違約金がかかる恐れがあります。事前にプロバイダーのオフィシャルサイトやサポート窓口などで確認しておくことが大切です。

契約内容によっては、契約満了月や更新までの期間に解約すると解約料がかからないケースもあります。解約金を発生させないためには、更新月や契約内容を確認し、時期を工夫して解約するのがおすすめです。

ADSLの解約で固定電話の番号はどうなる?

ADSLの回線には「電話共用タイプ」と「ADSL専用タイプ」があります。電話共用タイプは、NTTの電話加入権を使用する電話のため、ADSL回線解約後にもそのまま電話番号を使い続けることが可能です。まずは自社の電話がどのタイプを使っているか確認することが大切です。

ADSL専用タイプはADSL専用のアナログ回線として取得した電話番号のため、ADSLを解約すると電話番号がなくなり電話をかけられなくなります。これまでの電話番号を続けて使いたい場合には、電話加入権を購入しなければなりません。

まとめ

ADSLサービス終了後にも引き続きインターネットを利用するためには、ADSL回線とプロバイダーをそれぞれ解約し、新しい回線に乗り換える必要があります。
本記事ではADSLからの乗り換えの選択肢として「光回線」「ケーブルテレビ回線」「ホームルーター」「モバイルルーター」を紹介し、それぞれのメリットとデメリットを解説しました。自社でのインターネット利用状況に適したものを選択してください。特にビジネスでインターネットを利用する場合、業務効率化のためにも快適なインターネット環境が必要であるため、光回線をおすすめします。法人専用の設計で安定した通信を実現する光回線「OCN光IPoEサービス」の導入をぜひご検討ください。

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