電子帳簿保存法の対応はどうしたらいい?適切な対処方法を解説

電子帳簿保存法の対応はどうしたらいい?適切な対処方法を解説

公開日:2023/6/5

電子帳簿保存法は、電子取引がある企業全てが対応する必要のある法律です。メールや取引先から届いた紙の請求書、契約書なども対象となります。

2024年には義務化され必ず対応しなければなりません。しかし、どのように対応したらよいのかわからないというケースもあるでしょう。

本記事では、電子帳簿保存法の概要からメリット、対応方法について詳しくみていきます。

電子帳簿保存法とは

電子帳簿保存法の正式名称は「電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿の保存方法等の特例に関する法律」です。1988年から施行されており、2022年1月に改正され、電子取引データの電子保存が必要となる点、保存方法の要件などを定めています。

また、これまでプリントアウトしていた請求書や領収書などに関しては全てデータで保存する必要があり、ルールに反した場合、法的な罰則を受けることになる点は知っておきましょう。
電子帳簿保存法の定義やデータ保存の形式についてより詳しく知りたい方はこちらの記事から。2022年1月の改正と12月の大綱税制改正の変更点も把握しておきましょう。

令和5年度の大綱税制改正の変更点

2022年12月の令和5年度の大綱税制改正では次のような要件を満たせば電子取引の保存が可能となるとされています。

・スキャナ保存
国税関係書類の入力者に関する情報の確認要件の廃止、解像度・階調・大きさに関する要件の廃止、相互関連書類における一般書類は対応不要になった
・電子取引に係る電子データの保存制度では判定期間における売上高が5,000万以下である場合と提出の求めに応じることができる場合は検索要件の廃止が可能。
・優良帳簿

  • 仕訳帳
  • 総勘定元帳
  • 次に掲げる事項(申告所得税に係る優良な電子帳簿にあっては、ニに掲げる事項を除く。)の記載に係る上記1及び2以外の帳簿
  • 手形(融通手形を除く。)上の債権債務に関する事項
  • 売掛金(未収加工料その他売掛金と同様の性質を有するものを含む。)その他債権に関する事項(当座預金の預入れ及び引出しに関する事項を除く。)
  • 買掛金(未払加工料その他買掛金と同様の性質を有するものを含む。)その他債務に関する事項
  • 有価証券(商品であるものを除く。)に関する事項
  • 減価償却資産に関する事項
  • 繰延資産に関する事項
  • 売上げ(加工その他の役務の給付その他売上げと同様の性質を有するもの等を含む。)その他収入に関する事項
  • 仕入れその他経費又は費用(法人税に係る優良な電子帳簿にあっては、賃金、給料手当、法定福利費及び厚生費を除く。)に関する事項

引用|国税庁|令和5年度税制改正の大綱(6/10)

取引関係書類は自社が作成したものや写しだけでなく、相手から受領したものも含まれます。そのため、どのように扱うのか自社内でルールを徹底しましょう。

認められている保存方法

特例によって認められている電子データの保存方法は次の3つです。

・電子データ保存
・スキャナ保存
・電子取引データ保存

電子データだけでなくスキャナで取り込んだ書類の保存も認められています。ただし、スキャナ保存ができる書類は相手から受領した取引関係書類のみです。

電子帳簿保存法の対応によって得られる業務上のメリット

電子帳簿保存法に対応した場合、以下のようなメリットを得られると想定されます。

・リモートワークや働き方改革のための業務効率化
・ペーパーレス化
・コスト削減(業務効率化とペーパーレス化による恩恵、配送料や人件費も含む)

リモートワークや働き方改革を促進させる業務効率化はメリットの1つです。紙の帳簿では、年度ごとにファイリングし保管・管理をしていました。しかし、帳簿が電子データになれば、ファイリングや定期的な処分などの業務が不要になります。

帳簿を検索したい時はオフィスに行かなくてもどこからでも短時間で見つけることができるため、時間効率も向上するでしょう。
また、ペーパーレス化が進みます。情報の共有が楽になり、適切なシステムを使えば紛失や不正な閲覧などによる情報漏えいのリスクも低減します。また、もし修正が必要になった場合も、素早い対応が可能です。

電子帳簿保存法に対応する2つの方法

ここからは、電子帳簿保存法に対応する2つの方法についてみていきましょう。

1.必要要件を満たすシステム・ソフトウェアを導入する

電子帳簿保存法を適用するための要件が複数あります。そのため、要件を満たす場合、システム・ソフトウェアの導入も効果的です。メリットは次の通りです。

メリット①フローが確立されている

電子帳簿保存法の要件に適したシステム・ソフトウェアであれば、業務フローが確立されています。そのため、自社社員はフローに則り業務を進めることで、電子帳簿保存法に対応した書類を作成することが可能です。

メリット②長時間の社員研修が不要

新しいシステムやソフトウェアを導入する際は、社員研修が必要となるでしょう。この場合、使用する全ての社員が研修に参加するため、一時的に通常業務が滞るリスクがあります。

しかし、すでに確立されたフローやルールがあることから、短時間の研修で社員がシステムやソフトウェアを使えるようになるでしょう。

2.外部委託を行う

電子帳簿保存法に対応する場合、事務処理の外部委託を行うことも可能です。例えば、紙の処理がある場合、電子帳簿保存法においては最終的にデータに変換し、保存する必要があります。

また、外部委託における電子化を実施した場合、紙の請求書の受け取りや電子化からシステムへのアップロードも可能となります。加えて、自社の社員に対する業務の負荷を軽減できるため、書類の処理方法さえ明確に決めておけばスムーズな業務遂行が可能だといえるでしょう。

経費精算ツールSmartGo® Stapleによって電子帳簿保存法に対応できる

NTTコミュニケーションズが提供するSmartGo® Stapleは、キャッシュレスで経費精算ができるサービスです。電子帳簿保存法に簡単に対応しているため、利用によって電子帳簿保存法に対応可能です。ポイントは以下の通りとなります。

電子帳簿保存法に標準で対応

SmartGo® Stapleでは電子帳簿保存法に対応したフローを標準で備えています。そのため、オプションなど特別な契約をすることなく、全ての社員が電子帳簿保存法に対応可能です。

経費を電子データで管理

経費を法人プリペイドカードや交通系ICカードのSuicaと連携して支払うことが可能です。また、利用履歴は明細書を使って電子データで管理が可能であり、申請は領収書を撮影し、アプリで送信するだけで完了します。

また、社内フローにおける申請書や領収書は不要です。私的な利用かどうかは自動的に判断します。 経費の領収書は写真で撮影して保存するので紛失のリスクも減ります。申請書や請求書を作成していた時間を、コア業務に充てることができ、生産性の向上が期待できるでしょう。

電子帳簿保存法への対応は使いやすいシステム・ツールから

電子帳簿保存法とは、原則紙での保存が義務付けられている国税関係帳簿を電子データで保存するための特例法です。テレワークや働き改革を推進する法律だといえるでしょう。

電子帳簿保存法に対応することで、コストカットやペーパーレス化などのメリットにもつながります。

NTTコミュニケーションズが提供するSmartGo® Stapleでは、標準で電子帳簿保存法に対応可能です。また、使いやすいインターフェースと既存の会計システムとも連携できるため、スムーズに移行できます。電子帳簿保存法への対応を検討している場合、利用を検討してみましょう。

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