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人材育成の新たなキーワード「リスキリング」とは?

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世界のビジネスシーンでは今、デジタル分野に限定した学び直し「リスキリング」が流行しつつあります。日本でも、たとえ中小企業であったとしても取り組める下地が整いつつあります。

リスキリングは、単なる「学び直し」ではない

「リスキリング」(reskilling)という言葉をご存知でしょうか。2018年の世界経済フォーラム年次会議(いわゆるダボス会議)にて、2018年から3年連続で「リスキル革命」と銘打ったセッションが開催されるように、この言葉は世界中で注目されています。

リスキリングとは、「デジタル化によって生まれる新しい職業、仕事の進め方が大幅に変わることが予想される職業に就くためのスキルの習得」を指す言葉です。

似たような言葉としては、一度仕事を離れて大学など教育機関で学び直す「リカレント教育」や、既存の仕事のやり方をいったん無いものとし、新しいスタイルを取り入れる「アンラーニング」があります。リスキリングはこれらとは異なり、あくまでデジタル化によって生まれた仕事や職業に関連したスキルの習得を指します。単なる学び直しではなく、デジタルに特化した学び直しとなります。

現在、世界のビジネスシーンでは、デジタル技術を活用してビジネスモデルや産業構造そのものをさらに進化させる「DX(デジタルトランスフォーメーション)」によって、新しい職種が生まれ、仕事の進め方や内容が大きく変わりつつあります。DXを実現するためには、一部の優秀なデジタル人材や主要ポストにいる人だけでなく、それぞれの現場に立つ人々が、デジタルを活用した新たな価値の生み出し方や情報提供の仕方を習熟する必要があります。そのため、リスキリングが必要になるというわけです。

リスキリングは、単なる「学び直し」ではない

AmazonもMicrosoftも日本企業も、リスキリングを始めている

世界の企業は、すでに従業員のリスキリングに対する取り組みを進めています。

たとえば米Amazonでは、2019年7月より技術革新による業務内容の変化に対応するために、2025年までにアメリカの従業員の3分の1にあたる10万人をリスキリングすると発表しました。具体的には、非技術系人材を技術職に移行するための「アマゾン・テクニカル・アカデミー」、ITエンジニアがAI等の高度スキルを獲得するための「マシーン・ラーニング・ユニバーシティ」などで、投資額としては一人当たりに換算すると約75万円にのぼると報じられています。

2020年7月には米マイクロソフトが、傘下のLinkedIn、GitHubとともに、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う失業者2,500万人に対し、リスキリング講座を無料で受けられるよう支援すると発表。さらに同社のビデオ会議ツール「Microsoft Teams」上に3社の教育コンテンツを公開して、外部の教育プログラムにも接続できるようにしました。

日本でも、徐々にリスキリングに取組む流れが生まれています。日立製作所では2020年4月から、国内グループ企業の社員約16万人を対象にDXの基礎教育を実施しています。大手総合商社である住友商事でも、2020年11月にAIを基礎から学ぶためのオンライン教育を導入し、同年度内に受講を推奨するようにしました。

とはいえ、日本ではまだリスキリングが進んでいるとは言い難い状況です。パーソル総合研究所が2022年7月、25歳から59歳の正社員3,000名に行った調査結果(※)によると、新しいツールやスキル、知らない領域の知識などを学んだ「一般的なリスキリング経験」がある人は全体の3割前後、デジタル領域の新しい技術やデータ分析スキルなどを専門的に学んだ「デジタル・リスキリング経験」のある人は2割程度にとどまりました。

(※)パーソル総合研究所「リスキリングに関する調査」

さらに、日頃から知らない領域の知識を新たに学び続けたり、専門性を広げ続けたりしているといった「リスキリング習慣」がある人は、3割に満たない結果となっています。

助成金を利用しながら、従業員のリスキリングを行う方法がある

この調査結果を見る限り、多くの企業でリスキリングが行われていないことが予想されます。しかし、リスキリングに取り組むことで、自治体からの助成金が受け取れる制度も用意されています。

東京都では5月より「令和4年度DXリスキリング助成金(中小企業人材スキルアップ支援事業)」という制度をスタートしました(※)。これは都内に拠点を構える中小企業が、民間の教育機関等が提供するDXに関する職業訓練に従業員を派遣、またはeラーニング等を利用した際の経費について、助成が受けられるというものです。

(※)東京都「令和4年度DXリスキリング助成金(中小企業人材スキルアップ支援事業)」
申請期間が終了している可能性があります。東京都のホームページをご確認ください。

助成の対象となるのは、中小企業および個人事業主で、小売業、飲食店、サービス業、卸売業も含まれており、助成対象経費の3分の2が支給(上限64万円)されます。こうした制度を利用すれば、無理なくリスキリングがスタートできるでしょう。

ビジネスのDX化はこれからさらに本格化していくことが予想されますが、従業員のデジタルスキルが乏しいままでは、いつまでたってもDX化は進みません。まずはリスキリングによって自社の従業員のスキルを向上し、身近なところからDX化を進めてみてはいかがでしょうか。

※本記事は2022年9月時点の情報を元に作成されています。

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