ローカルブレイクアウトの特徴やテレワークに求められる理由について

ローカルブレイクアウトは、トラフィック急増に対する有効な手段として注目されています。しかし、各社がテレワークを導入するなか、それを支えるITインフラの整備が追いついていません。ネットワークの速度遅延により、業務効率の悪化が懸念されています。この記事では、ローカルブレイクアウトの特徴と、SD-WANとの関連について解説します。

従来のPPPoE方式に比べて大容量で、通信が混雑することなくスムーズに行われ、快適で安定した接続環境のため、法人向け回線としても大きなメリットがあります。IPoEは、いったいどのようなサービスなのか、詳しくご紹介します。

【IPoE接続とPPPoE接続】改善とヒント
Case Studies
◆Case1:サービス業 ◆Case2:製造業
◆Case3:建築業 ◆Case4:小売業

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ローカルブレイクアウトの特徴について

ローカルブレイクアウトとは、特定のクラウドサービスのみを識別し、センターを経由させずにインターネットに直接振り分ける機能のことです。各拠点でインターネット回線、またはクローズドVPNなどに振り分けることで、ネットワーク帯域不足を解消します。

近年、AIやIoT、ビッグデータなどを活用した先端IT技術や、業務プロセスに変革をもたらすDX(デジタルトランスフォーメーション)が加速しています。帯域不足の原因として、これらの最新技術の多用や、クラウドサービスの利用増加、従業員のスマートデバイス併用などが考えられます。

アプリケーションのパフォーマンス低下は日常業務への支障度が高く、労働生産性や作業効率の低下を招きます。将来的に取り扱うデータ量は増える一方であり、こうした問題に対する解決策として注目されているのがローカルブレイクアウトです。

ローカルブレイクアウトのメリット・デメリットとは?

主なメリットは「ネットワーク関連機器の負荷を軽減」「安定したネットワーク環境の実現」「帯域幅のコスト削減」の3つです。例えばMicrosoft Office365(以下Office365)の場合、企業の想定を上回るセッションを張るため、フリーズや接続が途切れるなどのトラブルが発生します。そこで、堅牢なセキュリティを保持しているOffice365の通信を識別し、各拠点から直接インターネットにブレイクアウトさせることで、従来のセキュリティ体制のまま快適にアプリケーションを利用できます。

デメリットは「セキュリティリスク」です。センターのゲートウェイを経由する形は、外部ネットワークからのアクセスを常時監視するなど、セキュリティの担保が可能でした。ローカルブレイクアウトを実施する際は、各拠点で適切なセキュリティポリシーを適用しなければなりません。ファイアウォールやアンチウイルス、アンチスパムを設置するなどの対策が必要です。

リモートブレイクアウトとの違いとは

ローカルブレイクアウトは各拠点を起点としているのに対し、リモートブレイクアウトは、センター側などのリモートサイトを起点とするネットワーク構成です。トラフィック全体の制御や監視を一カ所で行えるため、ローカルブレイクアウトに比べて管理しやすくなります。

しかしリモートブレイクアウトの場合、トラフィック増大によるネットワーク遅延や、ネットワーク機器への負荷が懸念されます。そのため、信頼できるサイト宛てのサービスやアプリケーションはローカルブレイクアウト、仕事上必要なサイト閲覧などはリモートブレイクアウトにそれぞれ分散することで、セキュリティと業務の効率化が両立できます。

ローカルブレイクアウトがテレワークで求められる理由

感染症対策の一環として、急速にテレワークが普及しました。ローカルブレイクアウトがテレワーク下で求められる主な理由3つについて解説します。

1つ目は「VPN負荷増大」です。自宅のWi-Fiなどを使用するテレワーク下では、セキュリティを担保するためVPNを利用します。VPNは帯域幅を大量消費するアプリケーションのため、従業員のログオンを一度に処理できないケースが発生します。

2つ目は「SaaSアプリケーションの利用増加」です。Office365などクラウドサービスに加え、社内コミュニケーションのツールとしてweb会議システムやウェビナー配信向けの新たなSaaSの導入が増加しています。これらは画像や動画など比較的容量の大きいデータをやり取りするので、インターネットへのトラフィックが増大します。

3つ目は「Windows Updateによる回線負荷」です。Windows10の差分更新プログラムの提供が終了し、毎月の累積更新プログラムのサイズは肥大化し続けています。同じインターネット環境を利用しているPCの台数が増えるほど、ダウンロード、インストール、再起動に多く時間がかかります。

ローカルブレイクアウトを実現するSD-WANとは

SD-WANは「Software Defined WAN」の略称であり、「ソフトウェア定義型広域ネットワーク」を意味する新しいタイプのWANです。センター内などで使われているSDNをWANに適応したもので、WAN上ではオーバーレイ技術を使って各コンポーネントと通信します。これによって、複雑なトラフィックの制御が可能になり、ローカルブレイクアウトが容易に実現できます。

SD-WAN導入による主なメリットは3つあります。1つ目は「WANの運用管理軽減」です。各拠点にあるネットワーク機器は、ベンダー専用ソフトで個別に管理が必要であり、拠点が増えるにつれ管理や手間が増大していました。一方、一元管理できるSD-WANなら、情報システム管理者の負担を大きく軽減、テレワークによる在宅環境の整備や、社内サーバーをクラウドに構築する際の手順が簡略化できます。

2つ目は「トラフィック増加に対する動的な制御」です。MPLS網やインターネット網、LTE網など、異なる通信手段が混在していても、全体のトラフィック状況が監視できます。また、必要に応じて動的にトラフィックを調整し、経路も分けられます。

3つ目は「リモートで初期設定が行える」という点です。従来、新たな拠点でのWAN接続は、機器の設置と初期設定が必要でした。SD-WANなら現地調査員に簡易作業を任せるだけで設定が完了するため、わざわざ情報システム管理者が出向く必要がありません。

Software-Defined Network Serviceについて

SD-WANで運用管理を一元化し、ローカルブレイクアウトを実現したとしても、セキュリティ対策が別れていては効率的ではありません。そこでおすすめするのが「Software-Defined Network Service」です。インターネット接続のセキュリティはUTM機能で確保されており、さらに高度なセキュリティ対策にも対応可能です。

「Software-Defined Network Service」では、回線とネットワーク機器をワンストップで提供しています。そのため、拠点の開設や統廃合による現地対応や機器設定作業、国ごとに異なるキャリア・ベンダーの機器調達や保守対応など、面倒で煩雑な作業から開放されます。また、オーバーレイネットワークにより重要通信の輻輳を回避、海外拠点や重要ではない拠点の通信は廉価なインターネットを利用しているため、今後はクラウド利用の拡大に伴う回線の増強や、MPLSが高価な海外拠点の通信コスト高騰に悩む必要はありません。

管理画面のわかりやすさや操作性も魅力です。ポータルを利用して、拠点単位かつアプリケーション単位のトラフィック量が表示できます。また、ワンクリックでOffice365の宛先情報を取得、手間なくタイムリーに情報更新できるため、業務効率の向上が期待できます。

「Software-Defined Network Service」導入により、ネットワーク設備の性能不足を解消し、ゼロトラスト時代のネットワーク環境への取り組みに活用可能です。テレワーク下でも安全、かつ効率的に業務を遂行できるサービスとして「Software-Defined Network Service」を活用してください。

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