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【2025年最新版】総務省が新たに認可「Wi-Fi 7」とは何か?従来のWiFi6Eとの違いを含めて分かりやすく解説

【2025年最新版】総務省が新たに認可「Wi-Fi 7」とは何か?従来のWiFi6Eとの違いを含めて分かりやすく解説

次世代の無線通信規格「Wi-Fi 7」が、2023年末の総務省認可をきっかけに日本でも本格的に導入されはじめました。

Wi-Fi 6やWi-Fi 6Eとの違いは?どんな端末が対応しているの?そんな疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

Wi-Fi 7は、最大46Gbpsの超高速通信や低遅延・高安定性を実現し、企業のネットワーク刷新やスマートホーム化を加速させる鍵として注目を集めています。

本記事では、2025年時点の最新動向を踏まえ、Wi-Fi 7の技術的特徴から市場での活用事例、導入時のポイントまでをわかりやすく解説します。

自宅やオフィスの通信環境を見直すヒントとして、ぜひご一読ください。

目次

「Wi-Fi 7」とは何か?
登場から現在(2025年)への進展状況

次世代のWi-Fi規格である「Wi-Fi 7」(IEEE 802.11be)は、2023年12月末に総務省が電波法施行規則を改正したことで日本国内でも利用が解禁されました。

Wi-Fi 7は、日本では2021年2月にスタートした「Wi-Fi 6E」に次ぐ、最新のWi-Fi規格です。

各社から対応ルーターの新製品発表が相次ぎ、その一部は既に企業による試験導入も始まっています。

それから約1年半が経過した2025年現在、Wi-Fi 7は主にハイエンドの法人向け領域から普及が進みつつあり、オフィス用途を中心に利用拡大の兆しが見られます。

Wi-Fi 7は前世代(Wi-Fi 6/6E)とは何がどう違うのでしょうか?

Wi-Fi 7は無線でも高速通信が可能。
リアルタイム性が重視される現場に最適

Wi-Fi 7が従来のWi-Fiと比べて特に優れている点は、最大通信速度にあります。

Wi-Fi 7では、Wi-Fi 6Eと同様に2.4GHz、5GHz、6GHzの周波数帯が使用できますが、このうち6GHz帯にて、最大帯域幅が新たに320MHzまで拡大(従来は160MHzまで)。より広い帯域ができるようになったため、データ転送量が増え、通信スピードが高速化しました。

Wi-Fi 6EとWi-Fi 7の違い
Wi-Fi 6EとWi-Fi 7の違い

さらに、「4K-QAM(4096QAM)」「MLO」という、新たな技術も加わっています。4K-QAMとは、Wi-Fi通信のデジタルデータを電波に変換する変調技術の方式のひとつで、従来のWi-Fi 6Eで採用された「1K-QAM」方式と比べ、1つの信号で送信できる情報量が1.2倍に増えています。

もうひとつのMLOとは「マルチリンク機能(Multi Link Operation)」の略で、異なる周波数帯にまたがって、柔軟にデータの伝送を行う機能のことです。MLO機能が無い場合、デバイスは1つの周波数帯のみを選択し通信を行いますが、MLO機能がある場合、デバイスは異なる周波数帯を利用した通信を行います。

「Wi-Fi 7」が2023年末に解禁。従来とは何が違うのか?

Wi-Fi 7ではこれらの技術によって、従来のWi-Fiよりも高速の通信ができるようになりました。総務省が発表した資料によると、Wi-Fi 7の最大通信速度(理論値)は46Gbpsで、これは従来のWi-Fi 6/Wi-Fi6Eの9.6Gbpsの約4.8倍も速い数値です。

さらに、データの伝送遅延や信号伝送時間のズレや揺らぎも無くなるため、映像や音声を通信する際の乱れや遅延が抑制できるようになります。そのため、AR(拡張現実)やVR(仮想現実)、eスポーツなどのゲーム、ロボットアーム制御などの産業用途、医療における高速データ通信のような、リアルタイム性が求められる場面でも、無線通信が問題なく利用できることが期待できます。

Wi-Fi 7を今すぐ導入すべきか?

このようなメリットを持つWi-Fi 7ですが、今すぐ対応ルーターを導入したとしても、その能力がすべて発揮できるとは限りません。

というのも、Wi-Fi 7の通信性能を最大限に活かすには、ルーターだけでなく、PCやスマートフォンなどの端末側もWi-Fi 7に対応している必要があります。2025年現在、日本国内でも一部のハイエンドスマートフォンやノートPCで対応端末が登場し始めていますが、まだ選択肢は限られており、普及価格帯のモデルでは未対応のものが大半です。そのため、Wi-Fi 7ルーターを導入しても、接続する端末が従来規格(Wi-Fi 6/6Eなど)のままでは、その真価を発揮できないケースも少なくありません。

また、Wi-Fi 7対応ルーターも続々と発売されているとはいえ、現時点では価格が高めでラインナップも限られているのが実情です。特に家庭用として導入するには、対応端末の広がりを待ってからでも遅くはありません。まずは通信環境の課題や利用シーンを見極めた上で、段階的な導入を検討するのが現実的でしょう。

そもそも、従来の規格であるWi-Fi 6Eは2021年2月にスタートしており、解禁から現在まで4年ほど経っていますが、その前の規格である「Wi-Fi 6」(2019年解禁)、さらに前の規格である「Wi-Fi 5」(2013年解禁)や「Wi-Fi 4」(2009年解禁)を、現在も使い続けている企業も多いはずです。Wi-Fiの置き換えを考えるのであれば、まずはWi-Fi 4/5を、Wi-Fi 6/6Eに切り替えていく選択肢を優先すべきでしょう。

Wi-Fi 7の利用が普及するのは、まだまだ先のことかもしれません。しかし、もし自社のビジネスにおいて、無線端末の高速通信が求められるのであれば、Wi-Fi 7という選択肢が生まれつつあることを覚えておいた方が良いでしょう。

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