出社とテレワークを組み合わせた
「ハイブリッドワーク」は今後も加速
新型コロナウイルス感染症の感染拡大を機に普及したテレワークですが、国土交通省の調査によると、コロナ禍収束後は、週5〜7日でテレワークを行う人は減少傾向にあります。
その一方で拡大しているのが、出社とテレワークを組み合わせた「ハイブリッドワーク」です。週1〜4日でテレワークを行いつつ、それ以外の勤務日に出社する人が増加しています。

(「テレワーカーの割合は減少、出社と組み合わせるハイブリッドワークが拡大
~令和5年度のテレワーク人口実態調査結果を公表します~より引用)
テレワークでは、従業員が業務内容や自身の都合に合わせて働く場所を選べることから、生産性の向上だけでなく、従業員の満足度向上にもつながるのが魅力です。加えて、コスト削減や人材確保のチャンス拡大といった効果もあります。ハイブリッドワークは、テレワークのこうした利点と出社の機会を両立できるため、従業員にとっても企業にとっても、メリットが多い勤務形態といえるでしょう。
その一方で、自宅や外出先では、オフィスと同等の通信環境を構築するのが難しいという課題もあります。セキュリティ対策が十分ではない場合、外部からの不正アクセスを許してしまうリスクも起こり得ます。
そのため、ハイブリッドワークを導入する際は、テレワークならではのリスクを考慮し、適切なセキュリティ対策を行うことが重要です。
従来の「境界型防御」だけでは安心できない理由
安全性の高いリモートアクセスを実現するためには、どのような対策を行えばよいのでしょうか。
多くの企業では、安全な通信を行う手段として、VPN(Virtual Private Network)を導入しています。ただ、多様な働き方を実現するハイブリッドワークの普及により、従来のように社内と社外の情報の境界線を想定したセキュリティ対策では十分とはいえなくなってきています。
以前は、限られた従業員が持ち出し用PCから社内ネットワーク上の情報へアクセスする、という利用を前提としたセキュリティ対策が基本でした。しかし、昨今では企業のSaaS利用も一般化しており、VPNを経由せずにモバイル端末などのさまざまなデバイスからクラウド上のデータにアクセスするケースも増えています。これまでのような「社外からVPNを介して社内にアクセスさせる」という安全性の担保が成立しなくなるのです。
マルウェアに感染した端末で社内ネットワークにアクセスした場合は、そこから一気に感染が拡大するリスクもありますし、会社が把握できない個人所有の端末の利用は情報漏えいの危険性も考えられます。
働き方環境の変化とともに、セキュリティリスクも巧妙化される昨今においては、社内ネットワークの境界型防御だけでなく、利用するユーザやデバイスごとのセキュリティ対策を講じる必要が必須といえるでしょう。
安全性の高いハイブリッドワークを可能にする
「Flexible Remote Access」とは
しかし、社外のインターネット環境からでも、安全に通信できるアクセスサービスは存在します。それが、NTTコミュニケーションズが提供する「Flexible Remote Access」です。
Flexible Remote Accessは、自宅や外出先のネットワークから、社内の業務システムや各種クラウドサービスに安全にアクセスできるサービスです。基本的には、専用のソフトウェアをパソコンやスマートフォンなどの端末にインストールするだけのため、導入も簡単です。
Flexible Remote Accessは、マルチデバイスに対応しているため、本社や現場、工場、出張先など、複数の拠点を持つ製造業や建設業といった業界でも活用できます。モバイル端末に適用すれば、日報のペーパーレス化など、DXを促進することもできるでしょう。

(「Flexible Remote Accessサービス概要より引用)
Flexible Remote Accessではほかにも、IDとパスワードを使ったBasic認証や、多要素認証、外部サービスの認証機能との連携など、セキュリティ対策に必要なさまざまな機能が搭載されています。「誰が、いつ、どこで、どのアプリケーションを使用しているか」といった点も、管理画面から確認できるため、管理者の負担軽減も期待できます。
さらに、セキュリティ機能(UTM機能)を利用することで、リモート拠点から社内環境を介さず直接インターネットへの通信を可能とし、社内のインターネット環境のリソース逼迫等の懸念なく、快適なご利用を実現します。
Web会議や動画系アプリ等、トラフィック容量の大きい通信だけは直接インターネットに通信可能とするスプリットトンネル機能も提供しています。
ハイブリッドワークは、企業と従業員に多くのメリットをもたらしますが、不正アクセスなどによって情報が漏えいするリスクも無視できません。NTTコミュニケーションズのFlexible Remote Accessを活用すれば、こうしたセキュリティ課題を解決しながら、快適な通信環境を実現できます。
端末やアクセス先にとらわれない安全なネットワーク環境を構築することで、場所に縛られず柔軟な働き方が可能になるだけでなく、生産性向上や従業員満足度の向上の変化も期待できるでしょう。