中小企業のDX、8割が「成果アリ」。まずは小さな一歩から

中小企業のDX、8割が「成果アリ」。まずは小さな一歩から

中小機構の調査によると、DXに取り組んだ中小企業の約8割が「成果が出ている」と回答。にもかかわらず、DXに取り組む予定のない中小企業は4割を超えているといいます。中小企業でもDXを進めるためにはどうすればよいのか、最初の一歩を踏み出すポイントを解説します。

目次

中小企業の多くは「DXは必要、だけどできない」

デジタル技術を活用して社会を変革する「DX(デジタルトランスフォーメーション)」という言葉は、ビジネスシーンでよく聞かれるようになりました。企業の中でも、すでにDXに取り組んでいるというケースも多いでしょう。

しかし、中小企業に限定すると、DXに取り組んでいる例は少ないようです。

独立行政法人中小企業基盤整備機構(中小機構)が2022年5月に発表した「中小企業のDX推進に関する調査」(※)という資料によると、DXについて「既に取り組んでいる」、「今後取り組みを検討している」と答えた企業は、合計で24.8%と、調査対象となった1000社の1/4程度しかDXを進めていないことが判明しました。

(※)独立行政法人中小企業基盤整備機構「中小企業のDX推進に関する調査」

さらにいえば、「(DXについて)取り組む予定はない」と回答した企業は41.1%と、「必要だと思うが取り組めていない」の34.1%を上回る数値となっています。

DXの取組状況
(※)独立行政法人中小企業基盤整備機構「中小企業のDX推進に関する調査」

DXについての理解度に関する問いでは、「理解していない」「あまり理解していない」が合わせて46.8%。「理解している」「ある程度理解している」の37.0%を上回る結果となりました。

一方で、DXについて「理解」「ある程度理解」と回答した企業のうち、DX 推進に向けた取り組みの必要性について「必要だと思う」が25.1%、「ある程度必要だと思う」が51.1%となり、合わせて76.2%が「DXが必要」と回答しています。

この結果を見ると、DXを理解し、推進することの必要性を感じている中小企業は、一定数は存在するものの、多くの企業ではそもそもDXについて理解しておらず、DXを推進する意図がないことが読み取れます。

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Webでの情報発信、オンライン化、データ管理が進む

DXの推進が滞っている中小企業が多数派の中、既にDX化に取り組んでいる中小企業は、具体的にどのようなことを行っているのでしょうか。

同調査では、DXを既に推進・検討していると回答した企業に対し、具体的なDXの内容についても質問しています。回答として最も多かったのが、「ホームページの作成」(47.2%)で、インターネットを通じた情報発信に約半数の企業が取り組んでいることになります。これに続くのが、「営業活動・会議のオンライン化」(39.5%)、「顧客データの一元管理」(38.3%)、「文章の電子化やペーパーレス化」(37.5%)、「電子決済の導入」(35.9%)となっています。

しかし、「IoTの活用」(19.4%)や「AIの活用」(16.9%)、「デジタル人材の採用・育成」(15.9%)については、いずれも2割を切っています。本調査では、DXの取組“予定”内容についての設問も用意されましたが、この「IoT」「AI」「デジタル人材」の3点はいずれも上位に挙がっていません。

これらの回答をまとめると、すでにDXを推進している中小企業は、インターネットを通じた情報発信や、社内業務の電子化・オンライン化などには着手できていますが、IoTやAIといった高度な技術活用を始める段階ではない状況にあることがわかります。

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従業員101人以上は9割以上が「成果が出ている」と回答

既にDXに取り組んでいる企業の多くは、その恩恵を得ているようです。

DXに既に取り組んでいると回答した企業のうち、「成果が出ている」と答えた企業は32.9%。「ある程度成果が出ている」と答えた企業は49.4%となっており、合計82.3%の企業がDX化による成果を得たことになります。従業員数が101人以上の企業に限定すると、「成果が出ている」「ある程度成果が出ている」の回答が9割を超える結果となりました。

本調査では、コロナ禍がDX化の進捗に与えた影響に関する設問も用意されており、「取り組みを強化・加速している」と回答した企業は22.6%、「特に影響が出ていない(計画通り進捗)」が50.4%という結果となりました。

総務省が2021年度に発表した「令和3年 情報通信白書」(※)では、コロナ禍によって「消費者が巣ごもりを強いられる中、デジタルの活用が広がった」という旨が記載されています。しかし中小企業のDX化においては、コロナ禍の影響はそこまで大きなものではなかったことが読み取れます。

(※)総務省「令和3年 情報通信白書」

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「予算不足」「人材不足」を解決するサービスとは

コロナ禍でも劇的には進まなかった中小企業のDX化は、どうすれば進展するのでしょうか?

調査対象となったすべての中小企業に対する「DX推進に当たっての課題」という質問では、「DXに関わる人材が足りない」(31.1%)が最多となりました。次点も「ITに関わる人材が足りない」(24.9%)と続き、人材不足が最大の課題となっているようです。

続く3位には「具体的な効果や成果が見えない(24.1%)」、4位は「予算の確保が難しい(22.9%)」となりました。「予算の確保」については、従業員規模20人以下の企業に絞ると1位となり、人材と予算の不足がDX化の大きな妨げになっていることが読み取れます。

DX推進に向けて期待する支援策に関する問いでは、「補助金・助成金」が44.8%で最多。次いで「中小企業のための DX 推進指針の策定・公表(33.8%)」、「セミナーの開催(18.9%)」、「公的支援機関や専門家の経営相談の活用(14.2%)」の順となっています。中小企業でDX化が推進していくためには、お金の問題は避けて通れない課題といえそうです。

予算と人材の不足については、資料の最後に記載されたまとめ部分でも触れられています。予算の問題については、「DX推進にはある程度の資金が必要」としつつ、DX推進の予算を確保するために、助成金や補助金を積極的に活用することを推奨しています。人材については、研修制度などを活用し、社内の人材育成を図りつつ、場合によっては専門家の派遣を受けるなど、外部の人材を活用することも効果的としています。ひとことでDXと言っても、オンライン会議の運営から紙資料の電子化、オフィスソフトの活用など、その対象は多岐にわたります。ビジネスに関することなら内容を問わず専門家のサポートを受けられるサービスを導入すれば、DXをスムーズに推進できるのではないでしょうか。

調査の結果からは、「ウチはDXなんてまだまだ。そもそもホームページすら作っていない」という中小企業が多いことが予想されます。しかし、いつまでも取り組まないでいると、DX化を進める他の企業に追い抜かれ、自社が社会から取り残されてしまうことも考えられます。まずは小さな一歩でかまいません。ビジネスをサポートしてくれるサービスや、国や自治体が用意する助成金や補助金を活用しながら、徐々にDXを進めてみてはいかがでしょうか。

※本記事は2023年4月時点の情報を元に作成されています。

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