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2019年10月1日

日本初、稼働中のごみ焼却施設において、ディープラーニングを活用した蒸気量予測を実施

~蒸気量をリアルタイムに予測し、安定的な廃棄物発電を目指す~

NTTコミュニケーションズ株式会社(以下 NTT Com)は、株式会社クボタ(以下 クボタ)と連携し、日本で初めて、稼働中のごみ焼却施設において、ディープラーニングを活用した実証実験を実施しています。燃焼時に発生する蒸気量をリアルタイムに予測することで廃棄物発電の安定化を目指します。SDGs※1におけるエネルギー問題の観点から、ごみ焼却時に発生する熱を活用した廃棄物発電は注目されており、再生可能エネルギー創出の高度化、効率化に向けた第一歩となります。

1.背景

ごみ焼却施設においては、ごみが燃焼する際に発生する熱から高温高圧の蒸気をつくり、蒸気タービンを回転させることで発電を行う廃棄物発電が進んでいます。しかしながら、投入するごみの性質や形状により、蒸気量が変化することに加えて、蒸気量の制御に関係するパラメーター※2が多数存在しているため、蒸気量を制御することが難しく、安定的な発電ができていないのが現状です。

NTT Comは、製造業をはじめさまざまな業界のお客さまとディープラーニングを活用した取り組み※3を進めています。 今回、2016年より「農業・水・環境インフラ分野におけるICTイノベーション創出に向けた連携協定」を結んでいるクボタと共同で実証実験を行い、稼働中のごみ焼却施設における廃棄物発電の安定化を目指します。

2.実証実験の概要

NTT Comが開発したAI解析ツール「Node-AI」※4を用いて生成したごみ焼却の予測モデルを、時系列アトリビューション解析技術※5を使ってごみ焼却におけるさまざまな工程の可視化を行うことで、ごみ焼却に関するクボタの知見と照合することが可能になりました。これにより、約300に及ぶパラメーターの中から重要なデータを絞り込み、蒸気量の変化の傾向を捉えるための分析処理を行うことで、1分先のごみ焼却状況に関する予測モデルを生成しました。加えて、この予測モデルを適用した予測システムを構築し、稼働中のごみ焼却施設に導入することで、運用者が常に1分先の蒸気量をリアルタイムにモニタリングできる環境を構築しています。

実証実験イメージ
イメージ

3.今後について

NTT Comはクボタと共同で、本実証実験により、5分先や10分先の予測モデルの生成など、より高精度な蒸気量予測を行っていきます。また、デジタル上に実際の稼働環境と同様のごみ焼却施設を再現するデジタルツインなど、蒸気量の安定化制御に向けた技術開発を加速させることで、未来に向けた再生可能エネルギー創出の高度化・効率化を推進していきます。

4.出展情報

2019年10月3日、4日に開催する「NTT Communications Forum2019」にて、本取り組みを紹介する予定です。

会期2019年10月3日(木)9:30〜18:00(9:00受付開始)
2019年10月4日(金)9:30〜18:00(9:00受付開始)
会場ザ・プリンス パークタワー東京
URLhttps://www.ntt.com/business/go-event.html

※1:SDGsは、2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標です。

※2:パラメーターは、制御に当たって必要となる設定値です。ごみを動かす装置の動作や、空気の送り方など、各制御対象のデータを表しています。

※3:NTT Comは化学プラントでの製品に対する品質予測やドライブレコーダー解析による交通事故の自動検知などディープラーニングを活用した取り組みを行っています。

※4:「Node-AI」は、NTT Comが開発し、2019年4月より運用しているGUI環境を用いたAI解析支援ツールです。これまでプログラマーが自らコードを書いて行っていたAI解析を、Web上のGUI環境によりコードを書かなくても実施可能になります。これにより、これまで培ってきた分析フローの再利用、コーディングエラーの防止、ディープラーニングにおけるさまざまな工程を一貫して行うことができます。

※5:「時系列アトリビューション解析技術」は、ディープラーニングを適用した予測モデルにおいて、予測結果に与える各入力の影響を数値化することが困難という問題に対し、時間変化する各入力の影響を可視化することが可能な技術です。今回の実験では、"どの程度の遅れ時間をもって"、"正負のどちらの方向に影響を与えるのか"を可視化し、専門家の知見と照合しました。
"K.Kiritoshi, K.Ito, and T.Izumitani .CapturingTime-Varying Influence Using an Attribution Map Method for Neural Networks. IJCAI Workshop on AI for Internet of Things(AI4IoT), 2018."

2019-R092

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