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サプライズ!!
ラグビー界が仰天した新体制発表会見レポート

11/13 記者会見レポート

内山浩文GMが会見冒頭に笑顔で言った。

「サプライズ発表もございますので、今日はみなさんと楽しい時間を過ごせたらと思います」

その言葉通り、次々にサプライズが飛び出す楽しい会見になった。

NTTコミュニケーションズ シャイニングアークス東京ベイ浦安が、11月13日(土)、2022年1月に開幕するNTTジャパンラグビーリーグワンへ向けた2021-2022シーズンの新体制発表会見を行った。

アークス浦安パークのクラブハウス2階に特設された会見場にメディアが集い、まず内山GMと、2014年から5シーズン指揮を執り監督として戻ってきたロブ・ペニー監督が登場。

司会進行はフリーアナウンサーの須貝茉彩さん。会見はリアルタイムで熱狂する新スポーツ観戦アプリ「SpoLive」でライブ配信されており、コメント欄は視聴者の皆さんの活気で溢れた。

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会見は内山GMの挨拶から始まった。

「NTTジャパンラグビーリーグワンは事業性や地域性を高めていくことを目指しており、新しい分野へゲームチェンジします。我々はゲームチェンジするリーグの中でのゲームチェンジャーという位置付けになりたいと思っています」

事業性や地域性を高める取り組みはアークスの得意分野だ。

話題になった「スポーツ共創パートナーシップ」もそのひとつで、浦安市に拠点やゆかりのある(株)オリエンタルランド、(株)イクスピアリ、(株)船橋屋、日本航空(株)、エクセル航空(株)と連携している。

「浦安に拠点がある皆さんと一気に浦安を盛り上げよう、という想いがあります。スポーツをエンターテイメント化するという意味でも、心強い仲間が出来てきたのではと思っています」

続いては「ロブさん」と親しまれるペニー監督が挨拶。

2014年にアークスにやってきたニュージーランド出身のペニー監督は、ヘッドコーチ(HC)としてチームを2度の過去最高位(5位)に導いた名将。NTTジャパンラグビーリーグワンへ向けて監督職としてチームに戻ってきた。

「エキサイトしています。本当にここ数年で日本のラグビーは急成長を遂げました。その中で、シャイニングアークス東京ベイ浦安も内山GMを始め、スタッフ、コーチングスタッフの努力もあって強いチームを作る基盤づくりが着々と進んでいると思います」

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そして会見は一つの目のサプライズ「新キャプテン」の発表へ!!

須貝アナウンサーの呼びかけで会見場に現れた新キャプテンは2人。

キャプテンとして紹介されたのは――、2021年に日本代表にデビューした南アフリカ出身のCTB(センター)シェーン・ゲイツ。

クラブキャプテンとして紹介されたもう一人は――、日本代表やサンウルブズで活躍してきたFL(フランカー)金正奎。会見当日に行われた清水建設江東ブルーシャークスとの一戦(84-20で勝利)にも出場していた前主将だ。

ペニー監督はCTBゲイツのキャプテン選出について「シンプルに、人間性に優れ、忍耐力とメンタルの強さもあり、それに加えて選手としてワールドクラス。キャプテン選出は難しい判断ではありませんでした」と説明。

また、2016年度からキャプテンを務めてきた金正奎が“クラブキャプテン”という立場について「ここ数年チームの発展を引っ張ってくれた功労者。若いリーダーが育ってきたこともあり、今回は一歩引いた形で個人目標に強いフォーカスをあてることができようになった」とコメント。

若手の成長により責任を軽減できる状況になった、と説明した。

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マイクを握ったCTBゲイツ新キャプテンは「これまで正奎が捧げてくれたリーダーシップに感謝したい」と述べたあと、「このチームを毎日少しでも良いものにして日本一へ向けて着々と上っていきたい」と決意を語った。

キャプテンをサポートする“クラブキャプテン”となった金正奎は「約5年間ほどキャプテンをやらせてもらった経験をシェアしながら、ロブ(・ペニー監督)が言ったように一歩引いたところから強いリーダーシップを発揮し、個人としてもしっかりパフォーマンスを出したい」と話した。

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ここで2021年度のチームスローガンを発表。

新スローガンは「ARCSPIRE(アークスパイア) UNITED WE SHINE(ユナイテッド ウィ シャイン)」

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この言葉に込められた意味についてゲイツ主将が語った。

「ShiningArcsの『Arcs(アークス)』と、刺激を意味する『Inspire(インスパイア)』を掛け合わせた言葉です。家族だけではなく、ファンや地域の方々、自分たち自身も刺激するような存在になりたいという想いを込め、インスパイアという言葉を入れました」

そしてこの後、この日最大のサプライズが待っていた。

内山GMが「今日はサプライズ発表をご用意させて頂きました」と語り出すと、まず1枚目のフリップで「追加入団選手の発表です」と楽しげな様子。

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そして2枚目のフリップで「海外よりT選手が来ることになりました」。ライブ配信中のSpoLiveのコメント欄には「TJ(ペレナラ/NZ代表)かな?」の予想コメント。

そして内山GMが「トンプソン ルーク選手です!!」と新入団選手を紹介すると、記者団、そしてSpoLiveのコメント欄からはどよめきが。

それもそのはず、「トモさん」の愛称で親しまれるLO(ロック)トンプソン ルークは、日本代表としてW杯4大会に出場した代表71キャップの名選手。

2019年W杯の8強入りに貢献した後に現役引退を表明し、母国ニュージーランドで牧場経営をしていた、はずだった――。

内山GMが「日本のラグビー界の皆さんは驚かれていると思います。トモさん、ご挨拶をお願いします」と語りかけると、会見場の大型モニターにあの「トモさん」がアークスの新ジャージを着て登場!!お馴染みの声が聞こえてきた。

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トンプソン「みなさん、こんにちは!トンプソン ルークです。26歳です(笑)。今、ニュージーランドだけど、すごい楽しみです。シャイニングアークス東京ベイ浦安という良いチーム、良い家族、日本に帰ること、本当に楽しみです。よろしくお願いします」

須貝アナウンサー「内山GM、トンプソン選手が入団するきっかけは?」

内山GM「お声がけをさせていただいたんですが、まだまだ現役でやれる、というご自身の力強い言葉も頂きました」

トンプソン「身体は良いコンディション、メンタルも良い。日本に帰りたいですね。久しぶりだから」

内山GM「トモさん、先週に日本代表のアイルランド戦がありましたが、ご覧になられましたか?」

トンプソン「見た見た!オーストラリアとの試合も見ました」

内山GM「トモさんが復帰するといったら、もしかしたらオファーが来るかもしれませんね」

トンプソン「(笑いながら)いや、最初は、シャイニングアークス東京ベイ浦安だけに集中します。チームのみなさんと一緒に頑張ります!」

ここでトンプソンとプレー経験のあるゲイツ主将、金正奎クラブキャプテンからのコメントが。

金正奎「トモさんお久しぶりです!!以前、本当に少しですが一緒にプレーしたことがあるので、本当に一緒に出来るのが本当に楽しみですし、本当に心強いです」

ゲイツ「ルークとは、幸運なことにサンウルブズで3か月一緒にプレーすることができました。彼が加入してくれることは素晴らしいニュースだと思います。オンフィールドだけでなく、オフフィールドでも素晴らしいお手本になってくれる選手です。彼から学べる部分はかなりたくさんあると思います」

ペニー監督「(トンプソンへ向けて)あなたがまだプレーできるなら、自分もまだコーチング出来るね」

トンプソン「ハハハ(笑)」

ペニー監督「ルークとは17、18歳ぐらいの時に出会っていて、付き合いも長いです。素晴らしい知識と経験をチームにもたらしてくれる選手だと思うので、合流を楽しみにしています」

内山GM「トモさんの加入、本当にエキサイティングしています。選手たちにも会見前に発表させてもらったんですが、本当に驚いていて、楽しみにしていました。トモさんはデベロップメントのところに非常に効果的だと考えています。花園近鉄ライナーズさんのアドバイザーに就任しておりましたが、現役復帰するというところで、心強いサポートをいただいたことも皆さんにご紹介したいと思います」

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そして会見は最終パートの質疑応答へ。

ここでメディア記者に混じって会見に参加していたのが、3名の「お子様記者」!!

今後「オリジナルシャイニングアークス東京ベイ浦安新聞」を作るべく、サポーターズ俱楽部会員のお子様から抽選で選ばれた3人が質問をぶつけた。

11/13 記者会見レポート
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質問の可愛さに、会場は一瞬で和やかに。SpoLiveのコメント欄も「可愛い!」と大盛り上がりだった。

――強くなるために食べているものは何か教えて欲しいです。

トンプソン「バランスが大事です。栄養価の高い食べ物を積極的にバランスよく摂るようにしています。ジャンクフードを食べ過ぎず、アイスクリームやチョコレートを食べ過ぎないようにね」

――サインはどのように決めているのですか?

ゲイツ「良い質問ありがとう。5、6回いろんなサインを試してみたんだけど、最終的には、お母さんのサインを丸コピして、そこからちょっとずつ崩していきました」

※記者の新聞は後日SNSで紹介させていただきます。

 

会見の最後、メディア記者とのやりとりで、ロブ・ペニー監督から力強いメッセージがあった。

――ロブ・ペニー監督、今季の目標とチームに戻ってきた理由を教えてください。(記者)

「オーストラリア(ワラターズ)でのチャレンジを楽しみながらやっていましたが、最終的にはシャイニングアークス東京ベイ浦安から新しいチャンスをもらいました。素晴らしい若者が揃っているチームにこうして戻ってくる機会をもらって、本当に感謝しています」

「今季の目標は、シャイニングアークス東京ベイ浦安史上最高のチームになること。史上最高位を目指す。つまり、今までの最高順位は5位なので、プレーオフ以上を狙っていくということです。その先は『優勝』『日本一』です」

楽しいサプライズに溢れた新体制発表会見。最後はNTTジャパンラグビーリーグワンの初年度に懸ける固い決意で締めくくられた。