7月21日(日)アークス浦安パークにて開催された『出張Arcs!』はラグビーを通して被災地支援!「第5回シャイニングアークスカップ」プロジェクトをクラウドファンディングのしくみを利用して行い、支援頂いた方への特典としてチームが用意した支援コースのひとつです。
『出張Arcs!』はこれまで行ってきた「筋肉Arcs!」「体験Arcs!」と違い、企業や団体オリジナルのイベントに選手が参加し、開催場所や内容は事前にご相談の上、決定することができるコースです。
今回参加頂いたのは、茨城県南地区で活動する“南茨城ラグビースクール”。
3つのラグビースクール(ツクバリアンズジュニア・ドラゴンズU12・常総ジュニアラグビークラブ)を卒業した中学生が中心のチームです。
※常総ジュニアラグビークラブとドラゴンズU12はシャイニングアークスカップに参加常連スクールで、常総ジュニアラグビークラブは第3回・4回の優勝チーム。
南茨城ラグビースクールの濱田監督は申し込みの経緯を、「今いる生徒たちのほとんどがシャイニングアークスカップに出場経験があり、去年はそこで岩手県スクール選抜と対戦をしています。もともと岩手県のラグビースクールとは接点もあったのですが、シャイニングアークスカップを通じてより繋がりが強くなっていたので復興支援に共感し申込みました」と話してくれました。
プロジェクトの発案者である須藤選手が窓口となり、事前に濱田監督と当日の内容を決め、効率よく多くのことが指導できるようにと、南茨城ラグビースクールの直近の試合動画を共有してもらい、前もってチームの弱点などを選手たちが分析。
実際に動画をチェックした三浦選手が課題を抽出し、課題解決にフォーカスした練習メニューを考えました。
そして迎えた『出張Arcs!』当日。
全体進行の須藤選手からの挨拶と、三浦選手、鶴谷(知)選手、目崎選手、大芝選手、安田選手の紹介をすると、1年生と2、3年生チームに分け、現役トップリーガーによるラグビー指導がスタート。
2、3年生のチームを担当するのは、三浦選手、鶴谷(知)選手、大芝選手の3名。
ウォーミングアップを済ますと、基礎練習などはなく、事前に分析した南茨城ラグビースクールの弱点改善メニューが始まります。
シャイニングアークスの選手たちも取り入れている実践に基づいたメニューを三浦選手自ら手本を見せ説明。
その熱のこもった動作に生徒たちは圧倒されながらも逃さぬようにじっと見つめます。
最初は緊張のせいか声も小さかった生徒たちですが、真剣に指導する選手の姿に教わった事を即実行するため、大きな声を出し熱心に取り組んでいきました
途中雨が降ってきましたが、1年生チームも2、3年生に負けず、マットを利用し速く低く強いタックル練習や、3対2など実践的な練習も行いました。
後半は、金嶺志選手にはラインアウト、須藤選手からスローイン、安田選手にキックと、それぞれのスペシャリストによる本格指導を行い、専門的なアドバイスを受けていました。
FW陣はトレーニングルームで人生初のシャフトを使ったウェイトトレーニングを体験。重さに戸惑う生徒たちを、目崎選手がしっかりサポート。
最初は「重たい!」と言いっていましたが、「もう1回やりたい」と積極的に取り組んでいました。
最後はそれぞれのチームで集合し選手への質問タイム。
わからなかったことや、もっと深く教えてほしいことを次々に選手へぶつけます。
途中雨に降られましたが、最後は全員で記念撮影を行い、3時間のラグビー教室は無事終了しました。
練習を終えた直後、生徒たちに感想を聞きました。
「自分たちの練習では詰めが甘い部分もあり、そういったところを含め自分たちでは気づけないところを教えてもらいました。
自分のポジションはWTB(ウィング)なので視野を広くする練習を教えてもらえたことがとてもよかったです。
今日教わったことを活かして、9月14日からはじまる太陽生命カップで優勝を狙いたいです!」
「最初はちょっと怖いと思ったけど、話してみるととても優しかったです。」
「いろいろなことを教えてくれたのでとても楽しかったです。また教えてほしいです!」
濵田監督
「事前に相談し、普段のシャイニングアークスの練習を12人制、南茨城風にアレンジしてもらいました。
課題を解決するメニューを考えていただいたので、本当に有意義な時間になりました。
これまでいろいろなラグビー教室やイベントに参加してきましたが、今日明らかに違ったのは指導してくださった選手の「熱意」です。
厳しい部分もありましたが、それだけ熱く一生懸命やってくれたのだと思います。現役トップリーガーの指導はコーチ陣にも大変勉強になり、非常に収穫の多いセッションになりました。」
指導を終えた選手たちに『出張Arcs!』を振り返ってもらいました。
三浦選手
「今日はただ楽しむラグビーではなく、明確な目的を持って指導させてもらいました。
事前に分析をして組んだ対策メニューが、チームの課題とマッチできていたので、スムーズに行えました。
生徒たちは基礎もきちんとできていたし、こちらがやろうとしていることを汲み取ってくれて、自分たちで考えて取り組んでいました。“考える”ということがとても大切なのでその部分を忘れずに今後もがんばってもらいたいです」
目崎選手
「1年生チームについては事前情報(動画)がなかったので、どのぐらいのレベル感なのかわからなかったのですが、思っていた以上に基礎ができていたのでスムーズに進行できました。僕たちが教えたことを前向きに試みてくれたので、その姿勢を忘れずこれからもっともっと上達してほしいです」
ラグビーを通して被災地支援!「第5回シャイニングアークスカップ」プロジェクトで3つの支援コースを実施した選手たち。
「ご支援頂いた分、きちんとお返しがしたいという一心で取り組みました」と須藤選手。
今回、ひとつのスクールを教えるという新たな挑戦が出来たことは、チーム、選手にとってとても良い経験となりました。
この経験を活かし、今後もシャイニングアークスはラグビー普及発展はもちろん、ラグビーを通じて社会貢献できるよう、引き続き様々な取り組みを展開していきます。