試合日程・結果 / FIXTURES & RESULTS

2022年4月9日14時30分 KICK OFFNTT JAPAN RUGBY LEAGUE ONE 2022 SEASON リーグ戦

シャイニングアークス東京ベイ浦安シャイニングアークス東京ベイ浦安

vs

埼玉パナソニックワイルドナイツ埼玉パナソニックワイルドナイツ

24vs31

前半10 - 0

後半14 - 31

「力を証明した」
今季無敗の昨季チャンピオンに敵地で肉薄!

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アークスは強い。そんな確信が深まる大熱戦だった。

「このリーグ(ディビジョン1)で戦っていけることを証明できました」(ロブ・ペニー監督)

多彩なスキルを駆使して、ダイナミックにボールをスペースに運ぶ――そんなシャイニングアークスのスタイルはこの日激しく、華やかで、強かった。

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4月8日(土)、3勝8敗(実戦3勝5敗)のNTTコミュニケーションズ シャイニングアークス東京ベイ浦安は、ビジターとして埼玉・熊谷スポーツ文化公園ラグビー場に乗り込んだ。

相手は9勝2敗(実戦無敗)の野武士軍団、昨シーズンの王者である埼玉パナソニックワイルドナイツ。リーグ戦の直近 26 試合で無敗(25 勝 1 分)の強さを誇る昨季チャンピオンだ。

アークスは前節でリコーブラックラムズ東京に42-12で快勝し、11位に浮上していた。

NTTリーグワンのディビジョン1は下位3チームが入替戦に回るため、アークスとしては残り5試合で入替戦圏内の10位以下から脱出したい。

そんな勝負所の第12節で、アークスは前節から先発15人中10人を変えた。

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フロントローは全員変更。モバイル性に溢れるPR(プロップ)庵奥翔太、第5節以来の先発復帰となる安定感抜群のHO(フッカー)三浦嶺、スクラムと守備が強みのPR三宮累。

今季躍動しているLO(ロック)金嶺志、運動量豊富なトンプソンルークはFL(フランカー)で今季初先発し、80分間出場を果たした。そして元帝京大主将のFL松本健留。

注目は明治大学で主将を務めたルーキーのSH(スクラムハーフ)飯沼蓮と、SO(スタンドオフ)グレイグ・レイドロー。

またスキルフルなヘンリーブラッキンがCTB(センター)に入り、ロングキックでも魅せるイズラエル・フォラウはFB(フルバック)に先発復帰。そしてリザーブには羽野一志が第2節以来のメンバー入りを果たした。

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下馬評はアークスの不利だったであろう。なにせ相手の埼玉ワイルドナイツは今季(実戦)無敗であり、2か月前の前回対戦では5-48の大敗を喫しているのだ。

しかし大方の予想を覆し、前半のアークスは埼玉ワイルドナイツを凌駕した。

「今回は闘う姿勢を見せることに重きをおいて試合に臨みました」(No.8ギル)

アークスは接点で引かなかった。試合の序盤から、スタートダッシュを決めた前節リコーブラックラムズ東京戦の勢いを感じさせる集中力、強度を見せた。

FBフォラウのハイボールキャッチから敵陣に入り、堅守の埼玉ワイルドナイツが反則を犯す。前半11分、SOレイドローの右足で3点を先取。好スタートを切った。

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アークスは快走した。

ハイボールの競り合いで負けず、プレーが切れない体力勝負でもしぶとかった。

しかし先発のLO金嶺志、FL松本健留が前半20分頃に相次いで負傷交代する事態となり、フッカーの藤村琉士がスクラムでNo.8の位置についた。

まさかの事態が続くが、前半26分には自慢のスクラムでPK(ペナルティキック)を奪取。CTBトゥクフカトネは突破役として最高の仕事を続け、リーグ随一の守備力を誇る埼玉ワイルドナイツDFをこじ開ける。

アークスは個の力においても、チームの力においても、昨季王者と互角以上の勝負を展開した。

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待望のトライは前半31分だった。

相手のノックオンから敵陣チャンスとなり、SOレイドローが空いたスペースへのショートキック&再獲得で防御裏へ。途中出場のFLマッケンジーアレキサンダーが初トライを奪った。

さらにキック名手のレイドローは、高難度のコンバージョンも見事に成功!!スコットランドの英雄が2点を追加し、10点リードを奪取。

コンビを組むルーキーSH飯沼は、積極的にショートサイドを狙いつつ、守備では現役オーストラリア代表のWTB(ウイング)マリカ・コロインベテ選手を一撃で仕留める好タックル。

SH飯沼&SOレイドローのハーフ団がハイパフォーマンスを見せ、途中出場組の藤村琉士、マッケンジーも仕事を遂行。

アークスは10点リードのまま試合を折り返した。しかし後半、無敗の埼玉ワイルドナイツが逆襲した。

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前回対戦では29点ビハインドで折り返していたアークスだが、今回は逆に前半で10点リード。真逆の展開になった理由について、No.8ギルはこう答えた。

「相手に対して怖じ気づく必要もなく、仲間をリスペクトしようと話していました。それが上手く出たのではないかなと思います」

しかし日本代表クラスがリザーブ陣に控える埼玉ワイルドナイツは、後半に強いのが大きな特徴のひとつ。

後半スタートから日本代表プロップの2人(クレイグ・ミラー選手、ヴァルアサエリ愛選手)を投入すると、アークスの大外を攻略。

埼玉ワイルドナイツは後半最初の10分間で怒濤の3連続トライを決め、アークスは優勢ムードから一転、11点ビハインド(10-21)を背負ってしまった。しかし――

「そこからハドルを組んで追い返すことができ、チームの絆を感じることができました」(SH飯沼)

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反撃の狼煙を上げたのは、ゲームキャプテンを務めたNo.8ギルだ。

前半18分にこの日2度目のジャッカル成功で攻守交代。敵陣に入ってフォワードが粘り強く、激しく身体をぶつける。そして攻防ともに充実していたラインアウトモールでトライ目前に迫ると、途中出場のジミー・トゥポウが長い腕を伸ばしてグラウンディング!!

コンバージョン成功でビハインドは4点(17-21)。キックでもなく、個人技でもなく、チームで前進し、一度は奪われた勢いを取り戻してみせた。

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アークスの見せ場は続いた。相手のPG加点により、ビハインドがふたたび7点(17-24)に広がっていた後半32分だ。

世界的なラインブレイカーが問答無用の力を発揮した。

15番を背負ったフォラウがハンドオフとステップを織り交ぜ、独特のムーブで中央突破。さらに加速し、ゴール中央に圧巻のトライをたたき込んだ。

有無を言わせぬ剛脚に観客席はどよめき、その余韻はしばらく止まなかった。

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FBフォラウの衝撃トライで、残り7分でスコアは同点(24-24)。

ところがワイルドナイツはまたもアークスの大外を攻略。後半再三チャンスを作っていた途中出場のヴィンス・アソ選手がトライを決め、ふたたび王者が7点リード(31-24)を奪う。

しかし最後まで勝負を諦めない姿勢も、今季のアークスの武器。

直後にWTB石井魁の猛チェイスで相手のノックオンを誘い、アークスは敵陣で自軍投入スクラムの見せ場を引き寄せる。ここでフォワードがスクラムで値千金のペナルティ奪取!!

反則により一度は後退したものの、ふたたびスクラムから敵陣に入る。後半ロスタイム、逆転はないが同点は狙えるアークスはトライを狙った。

モールで相手が反則を犯すと、ここで80分間出場のHO三浦が中心となって勝負のスクラム選択!!日々の研鑽を発揮する最高の場面。このスクラムでボールをキープし、アークスが全身全霊のアタックを仕掛けるが最後は埼玉ワイルドナイツの守備が上回った。

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ラックでの攻守交代を許して、楕円球は相手に渡った。そしてノーサイド。

後半にギアを上げる昨季チャンピオンの力は流石だった。しかしアークスは深化した連係で、今シーズン実戦無敗の埼玉ワイルドナイツに肉薄した。

試合後、ロブ・ペニー監督は選手がチームスタイルを信じ、試合を重ねてきたことがチームを成長させていると語った。

敗戦は喫したものの、自信を深めたアークスは次戦、8勝4敗で4位の横浜キヤノンイーグルスと4月15日(金)に激突。

19時キックオフのナイトゲームは、待望のホスト開催だ。アークスは波に乗り始めた。次戦への期待は高まるばかりだ。

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ロブ・ペニー監督の声

ロブ・ペニー監督

選手を誇りに思う気持ちでいっぱいです。かなり大きなエナジーを見せてくれました。彼らが見せてくれた努力は素晴らしかったです。このリーグ(ディビジョン1)で闘っていけることを証明することができました。お互いのため、チームを思い合う気持ちを見ることができて良かったです。

――ルーキーの飯沼選手を先発させた理由と、今日のプレーの印象を教えてください。

彼は新加入で才能のある選手です。これからプレーを見られることを楽しみにしています。私たちのチームは9番がとても競争率の高いポジションですが、今日は、彼がこれから良いパフォーマンスを出せることを証明したと思います。

――いろいろな選手が別のポジションで出場しています。

先発メンバーで、不慣れなポジションのまま出ているという印象はありません。選ばれたポジションで最高のパフォーマンスを出してくれる、という理由から選んでいます。

今日はバックローにケガが出たので調整しなければならず、フロントローがフィールド上に5人いるというユニークな状況もありました。

――チームの連係はどう高めたのでしょうか?そして、あと一歩でしたが、何が足りなかったと思いますか?

これまではチームとしての連係が求めているレベルには足りてなかったです。連係のためにはゲームタイムを一緒に重ねることが重要です。

今季はコロナ禍でゲームが少なくなり、チームの連係を深める妨げになっていたことは事実です。それでも選手達が素晴らしく、信じて付いてきてくれたからこそ、チームとしての連係が深まっているのだと思います。今後も積み重ねていけば、今日のような相手にも十分勝てるチームです。

今日は7点差で負けましたが、前半のクイックタップからのトライが認められず、また足が折れた埼玉ワイルドナイツの選手を気遣っているところをそのままトライが決まったり、モールで何度もコラプシングがあったり――、そうした重要な局面で思うようなコールが向かないことも要因だったと思います。

No.8 リアム・ギル選手の声

No.8リアム・ギル選手

仲間を誇りに思います。埼玉ワイルドナイツ相手に十分勝てる可能性があること、このディビジョン1でやっていける力を証明しました。細かい戦術が合ってきて、チームの調子も良くなってきています。この試合でかなり自信が付いたと思います。

――前回対戦(第5節)では前半を大量失点で折り返しましたが、今回は10点リードでした。

今回は闘う姿勢を見せることにすごく重きをおいて試合に臨みました。前回は前半に大量得点を許しました。そのため相手は実力を見くびって試合に臨むだろうと話していました。相手に対して怖じ気づく必要もなく、仲間をリスペクトしようと話していました。それが上手く出たのではないかなと思います。

SH 飯沼蓮選手の声

SH飯沼蓮選手

今日は、受けるのではなくチャレンジしていこうと話していました。後半の始めに3トライをされましたが、そこは突き詰め方が足りなかったと思います。最後取り切れないところがあり、そこが勝つチームと負けるチームの差だなと思いました。

大学選手権の決勝で負けてからここにフォーカスし、イメージをしていたのでスムースに出場できました。チームに合流して1か月で、外国人選手がチームいることも初めての経験で、サインを理解しないと、と焦っていましたが、試合当日になったら「自然体で頭に入れすぎず楽しもう」と考え、緊張せずにゲームに入ることができました。デビュー戦にしては悪くなかったと思っていますが、ゲームに負けたので悔しいです。

――80分間ピッチに立って一番感じたことは?

今までテレビで見ていたような日本代表選手や世界のスーパースターと試合ができるチャンスを与えてもらったことは感謝です。そこは良い経験で、試合にはのめりこんでいましたし、ぶちのめしてやろうという気持ちでした。

いつものシャイニングアークスだったら切れてしまっていたと思いますが、そこからハドルを組んで追い返すことができ、チームの絆を感じることができました。

――新入社員の研修もあると思いますが、どのような一週間でしたか?

研修も始まりましたし、スタート(先発)と言われ、午前は練習に出て、午後は研修と忙しかったです。ただ大学時代から試合前の準備には自信がありました。準備があってこそ良いパフォーマンスがあると分かっていたので、相応にパフォーマンスが出来ました。

――試合に向けてスタンドオフのレイドロー選手とどのようなコミュニケーションを取ってきましたか?

レイドロー選手はポジティブに対応してくれました。そのほか全員が自分を支えてくれたので伸び伸びプレーできたと思います。

FBイズラエル・フォラウ選手の声

FBイズラエル・フォラウ選手

非常に厳しい戦いでしたが、埼玉ワイルドナイツさんに(スコアで)ついていきました。ただ自分たちからチャンスを与えてしまったことは残念です。そこは相手がつけ込み、上手くやったと思います。

――ご自身のプレーはどう感じていますか?

自分の強みを局面で見せられたことは満足しています。その中で向上できる部分は練習を積み重ねて向上していきたいです。

試合中に意識していることは、シャイニングアークスはアタッキングチームなので、プレーに絡んでいける局面を常に探しています。この素晴らしいチームを代表して戦えるよう、引き続き向上していきたいです。

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