試合日程・結果 / FIXTURES & RESULTS

2022年2月6日13時00分 KICK OFF練習試合

シャイニングアークス東京ベイ浦安シャイニングアークス東京ベイ浦安

vs

埼玉パナソニックワイルドナイツ埼玉パナソニックワイルドナイツ

26vs17

前半21 - 17

後半5 - 0

昨季チャンピオンに練習マッチで勝利!!
新加入トンプソンはチーム初実戦

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選手はプレシーズンからたびたび選手層の変化を口にしていた。

「例年よりも選手層が厚いです。シーズンも長いので、総力戦でしっかり勝てればと思います」(PR(プロップ)上田竜太郎)

この日はそんな選手層の充実を証明した試合であった。

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NTTコミュニケーションズ シャイニングアークス東京ベイ浦安は、2月6日(日)、公式戦出場の少ないメンバーの実戦機会として、埼玉パナソニックワイルドナイツとの練習試合(非公開)を行った。

アークスは前日のNTTリーグワン2022第5節、連覇を狙う埼玉ワイルドナイツに敗戦を喫しており、出場機会が少ないメンバーにとっては重要な一戦となった。

「NTTリーグワンが始まりましたが、メンバーに入っていないノンメンバーで『良いアピールができるように』『シャイニングアークスのラグビーを僕たちもやろう』という部分にこだわって1週間準備をしてきました」(CTB(センター)前田土芽)

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先発15人を見てみると、スクラム猛者のPR(プロップ)上田、突進力ピカイチのHO(フッカー)アナル・ランギ、ジャッカルも得意なPR三宮累。

そして4月16日で41歳のレジェンド、日本代表71キャップのLO(ロック)トンプソン ルークが加入後初の実戦。将来性豊かなビッグヒッター、カラム・マクドナルドとロックコンビを組んだ。

両FL(フランカー)は猛タックラー、FL斉田倫輝とFL松本健留。そして8番は新加入のNo.8ブロディ・マカスケル。

先発ハーフ団は俊足のSH(スクラムハーフ)光井勇人、安定感抜群のSO(スタンドオフ)松尾将太郎。司令塔もできるCTB前田は熟練の石橋拓也(ゲーム主将)とコンビを組んだ。

バックスリーは守備も強烈なWTB(ウイング)安田卓平、日本代表25キャップのWTB山田章仁、そしてユーティリティ性の高いFB(フルバック)シルヴィアン・マフーザ。

リザーブにはポテンシャルを秘めた竹内柊平、多芸多才のセコナイア・ポレ、前日は終盤トライのアシストをした目崎啓志。

ジャッカルも得意なマッケンジー アレキサンダー、タイガータックルで魅せる栗原大介、プレシーズン好調の坂和樹。

バックスは速攻を得意とする西橋勇人、キック名手の喜連航平、持てばゲインを切る張容興、接点でも強いヘンリーブラッキン、多彩な技を持つベテラン鶴田諒となった。

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相手の埼玉ワイルドナイツも公式戦での機会が少ないメンバーが中心となったが、厚い選手層は昨季王者も同じ。

先発の両ロックはイングランド代表45キャップのジョージ・クルーズ選手、王者ワイルドナイツの象徴的存在の一人であるヒーナンダニエル選手という強烈コンビ。

バックスリーにWTB藤田慶和選手(早大卒)、WTB丹治辰碩選手(慶大卒)、FB山沢京平選手(明大卒)という早慶明の大学スターを揃えるなど、腕試しには不足のない相手となった。

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好天の下、アークスの先蹴でキックオフされると、まずキックカウンターからFBマフーザの突破から攻撃開始。

SH光井が軽妙にボールを動かし、SO松尾はキックゲームから突破まで随所に躍動。CTB起用の前田もアタックでは一番槍で突っ込み、ディフェンスでは相手のインターセプトにすぐ反応するなど好守備を見せた。

LOマクドナルドは204㎝の高さを活かしてラインアウトをクリーンキャッチ。モールの核として機能し、前半16分のスクラムではPR上田、HOランギ、PR三宮を最前列にしたスクラムでプレッシャー。直後にPR三宮は得意のジャッカルで魅せた。

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スコアボードが動いたのは前半20分。埼玉ワイルドナイツの波状攻撃から右大外で相手WTB丹治選手がオフロードパスを決めて先制トライ。

5点を失ったが直後の前半24分、存在感を示したのは同志社大卒のWTB安田。

リスタートでいきなり相手のノックオンを誘うビッグタックルを決めると、キックカウンターからHOランギの突破を足がかりとして、WTB安田が守備網を裂いてオフロードパス。ゲーム主将のCTB石橋のトライが生まれた。

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だが埼玉ワイルドナイツは前半26分、キックカウンターからFB山沢京平選手がステップを駆使してトライ。さらに同30分にラインアウトモールからスコアされて失2連続トライ。ビハインドが10点(7-17)となった。

しかしハーフタイムをまたぎ、以降の約50分間は無得点に抑えた。

アークスは守備が光った。ゲーム主将のCTB石橋が得意のタックル(前半34分)で落球を誘えば、FL斉田は献身的に働き、FL松本は終始低いプレーでボールを死守した。

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そして前半38分に力を発揮したのはアークスの強力スクラム。

相手ボールスクラムをめくり上げる会心の「スクラム・ターンオーバー」。PR上田、HOランギ、PR三宮のフロントローをはじめチームで快哉を叫んだ。

このスクラムで奪ったペナルティで敵陣ゴール前ラインアウトを迎え、前半38分、こぼれ球を獲得したNo.8マカスケルがトライを奪取。

スクラム・ペナルティを起点にトライを奪う最高の展開。途中出場のSO喜連のゴール成功で14-17とした。

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3点差に詰め寄ったアークスはさらに前半40分。

起点はこの日チーム初出場、LOトンプソンのジャッカル!! アークスは敵陣10m付近からアタック開始。

LOトンプソンがジャンパーとなりラインアウトを確保すると、一度はボールを失うが相手ペナルティからCTB石橋が速攻。モメンタムを活かして順目に突っ込んだHOランギが逆転トライ!!

ゴール成功で21-17とし、4点リードで後半へ向かった。

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後半スタートからLOトンプソンは下がり、日米ハーフのマッケンジー、セコナイア、バックスは西橋、ヘンリー、鶴田、張容興が入った。

後半に勢いを増したアークスは8分、No.8マッケンジーがジャッカル。ここからSH西橋が得意の速攻!!

FL斉田の突進から、7人制韓国代表のWTB張容興が緩急をつけたランで突破。WTB張はエリア左でゲインを繰り返して実力を披露した。

4点差のままエリアを一進一退していた後半20分、SO喜連の好タッチキックで敵陣10mへ。さらにSO喜連は防御裏へのショートキックで相手のノックオンを誘った。

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だが埼玉ワイルドナイツも堅牢なディフェンスで粘り、試合は最終盤へ。

アークス4点リードで迎えた試合終了目前、相手のスローフォワードにより敵陣ゴール前スクラムのチャンスが到来。

この会心のスクラムプッシュでペナルティ(PK)奪取!!そしてこのPKから途中出場のSH西橋が相手の虚を突き、目前のインゴールへ突進!!見事グラウンディングに成功してチーム3トライ目を奪ってみせた。

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ゴールは失敗も最終盤で9点リードとしたアークス。

後半ロスタイムには埼玉ワイルドナイツの攻撃をヘンリーが絡みついて、相手のお株を奪う好ディフェンス。直後のスクラムも安定させ、9点差で見事な勝利。

接点で引くことなくフィジカリティを発揮。前日の反省をチームで即座に修正する勝利で、出場機会を手にしたそれぞれが「個」もアピール。王者を相手に見事、26-17で勝利した。

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LOトンプソンルーク選手の声

LOトンプソンルーク選手

――先発出場した今日の試合を振り返ってください。

結果はもちろん良かった。埼玉ワイルドナイツはすごく強いチームだから。嬉しいです。僕も久しぶりの試合ですごい楽しかった。

――いつぶりの試合ですか?

2年ぶりです。最後の試合は2020年の近鉄対クリタ(ウォーターガッシュ昭島)です。

――いまはアークスの本拠地の浦安に住んでいるそうですね。

めっちゃイイね。海が見えるところに住んでいます。キレイな場所です。

――前半の最後、ラックで相手ボールに絡むジャッカルも見せましたね!!

僕自身がビックリした(笑)。

今日の試合は、コンタクトは久しぶりだからちょっと心配でしたが、テクニックとタックル、クリーンアウトは大丈夫でした。ゲームフィットネスがないとリアクションが遅いけど、練習でレベルアップしていきます。

――ピッチ外ではどんなものをチームに与えたいですか?

僕の仕事はチームを助けること。経験があるから、グラウンドの中、グラウンドの外で、1ON1か、いろんなコミュニケーションをしたいですね。チームのために何でもやります。

――最後にファンの皆さんへメッセージをお願いします!!

シャイニングアークスのファンの皆さん、よろしくお願いします。アークスはすごく楽しいチーム。皆さん応援してください。僕は本当に頑張ります。

そして近鉄のファンの皆さん、久しぶりです。僕はこれからも近鉄を応援します。だから皆さんも僕のプレーを応援してください。

CTB 前田土芽選手の声

CTB 前田土芽選手

――先発した今日の試合を振り返ってください。

NTTリーグワンが始まりましたが、今まで公式戦に出場できていないメンバーで『良いアピールができるように』『シャイニングアークスのラグビーを僕たちもやろう』という部分にこだわって、1週間準備をしてきました。

一つ一つのプレーで激しさを出せたと思いますし、一人一人が上のチームでプレーしたいという気持ちがあったので、そこが勝因かなと思います。

――前日に埼玉ワイルドナイツに負けていますが、雪辱戦のような気持ちはあったのでしょうか。

プレシーズンマッチでも負けて、昨日も結果がついてこなかったところで、シャイニングアークスのラグビーが通用することを見せるチャンスだと思っていました。良い意味で、昨日の敗戦を糧に、パワーにすることができました。

コンタクトで少しずつ前に出ることでブレイクダウンがクリアに出て、クイックボールでアタックができました。ブレイクダウンでプレッシャーをかけられた昨日の試合よりは、そこが要因となって今日は上手く試合を運ぶことができたと思います。

――今日はセンターでの出場でした。

10番でプレーしたい気持ちもありますが、今はオテレ(・ブラック)が出ているなかで、差を埋めようと必死に頑張っているところです。ただ12番がいない状況になったらカバーできるような選手になっていたいので、12番でも高いパフォーマンスを出せるように準備しています。

――トモさん(トンプソン)がチーム初試合でしたが、良い影響はありますか?

トモさん、凄いですね。練習中も分からないことはすごく訊いてきます。僕たちがチームのことを教える前に「教えてほしい」と言ってくれます。あの年齢になっても学ぶ意志があるのはすごいですね。質問形式で僕たちが答えるというコミュニケーションが取れていて、豊富な経験があるので、多くの事を吸収できます。

――トモさんのプレーも刺激になりますね。

40歳が走っているのに25歳が走らないわけにはいかないと思いますよね。今日も普通にプレーしていますからね。

――では最後にファンの皆さんへメッセージをお願いします。

厳しい戦いが続いていますが、メンバー、ノンメンバー関係なくチームとして良い準備をして戦っていきたいと思います。グラウンドに来て応援して頂けることが一番のパワーになりますが、コロナ禍でもあるので、SNSやオンラインでの観戦を通じてパワーを頂けたら嬉しいです。

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