試合には敗れるも、
プレシーズンマッチ10戦を充実の7勝3敗で終える。
いざNTTリーグワン2022、開幕へ!!
NTTリーグワン2022の開幕までに組まれたプレシーズンマッチは10試合。
ここまで7勝2敗と大きく勝ち越していることについて、9年目を迎えた経験豊富なPR(プロップ)上田竜太郎は手応えを感じている。
「試合をやるごとに良い感じで仕上がってきています。例年よりも選手層が厚いです」
リーグ開幕戦【1月8日(土)】を翌週に控えた2021年12月30日(木)。プレシーズンマッチは10試合目を迎えた。
NTTリーグワン2022の最高峰「ディビジョン1」に所属するNTTコミュニケーションズ シャイニングアークス東京ベイ浦安。
プレシーズンマッチ最終戦の相手は、今季2度目の対戦となる三重ホンダヒートだ。
三重県をホストエリアとするディビジョン2の所属チームで、バックスは決定力があり、フォワードは強力なスクラム、安定したラインアウトも大きな武器だ。
先週からは先発15人中10人が代わり、フォワード第1列がPR上田、HO(フッカー)三浦嶺の同期コンビと、2年目のPR竹内柊平。
LO(ロック)にはFL(フランカー)もできる斉田倫輝が入り、2年目の坂和樹が明治大学時代から馴染みのあるNo.8(ナンバーエイト)でスタメンに。
ゲームキャプテンは得意の速攻などで業師ぶりを発揮している9年目のSH(スクラムハーフ)西橋勇人。
さらには万能バックスのCTB(センター)シルヴィアン・マフーザ、7人制韓国代表のWTB(ウイング)張容興、才気溢れるFB(フルバック) 安田卓平が先発となった。
この日は有観客試合。ピッチサイドからサポーターズ倶楽部会員限定抽選で当選した観客が見守るなか、午後1時、キックオフボールが宙を舞った。
開始早々、まずはPR上田が相手のビッグゲインを防ぐ守備を見せれば、2年目のPR竹内が相手スクラムハーフにプレッシャーをかけて攻守交代。先発フロントローが守備で魅せる。
しかし三重ホンダヒートも反撃し、スクラムで奪った反則から速攻。前半4分、ウイングが左大外で先制トライを決めた。
5点を追いかけるアークスは、ゲームキャプテンが存在感を示す。
2度目のスクラムで強制PK(ペナルティキック)を奪って敵陣に入ると、ラインアウトの混戦から、ゲームキャプテンのSH西橋がタックラー2人を振り解いて右中間へ!!チーム初トライで同点(5-5)に追いついた。
ここからアークスが攻勢。正確なスローイング技術を誇るHO三浦は、ラインアウトからのサインプレーでビッグゲイン。
しかしキック合戦でのミスにより後退すると、前半19分に防御裏へのキックを再獲得されて失トライ。さらに前半は3連続トライ(22、35、41分)を浴びて26点ビハインド(5-31)に。
アークスは自慢のスクラムでは力を発揮したが、得点機での相手ジャッカル(倒れた相手からボールを奪う守備プレー)、敵陣ラインアウト、ハンドリングのエラーなどにより得点機にスコアできない。
パワフルな海外出身選手も多かった三重ホンダヒートの圧力を受けてしまい、前半を5-31で折り返した。
後半から8人を変えたアークス。
後半最初のトライこそ2分に奪われるが、直後の同6分には反転攻勢。
途中出場のHO藤村琉士がルーキー離れしたフィジカリティでゲインすると、こちらも途中出場のSO(スタンドオフ)松尾将太郎が低い姿勢でさらにゲイン。
SH光井勇人がハイテンポを刻むと、ミスのない波状攻撃を仕留めたのは快足バックスの安田卓平。巧みなハンドリングから安田が突破。インゴールへ駆け込んでチーム2トライ目をスコアした。
後半12分にはぐるりと回転したスクラムにより、ゴール前の守備が手薄になる不運からトライを奪われるが、12-45で迎えた後半24分だった。
アークスはスクラムで圧力を加えると、孤立した相手キャリアーに覆いかぶさりジャッカル成功。ここからFWの近場勝負を仕掛け、最後は途中出場のジミー・トゥポウが身体をターンさせながら技アリのトライ。
さらに後半31分には敵陣右のラインアウトモールから、目崎啓志が強力なレッグドライブで連続トライを奪取!!点差(24-45)を詰めた。
チーム4トライ目を奪ったアークスだが、残り時間は約10分。
ボールを保持して自陣から展開するが、そこを狙っていた三重ホンダヒートにインターセプトを許して後半33分に7失点。
3分後にはLOトゥポウ得意のオフロードパスから、センターに入った前田土芽の独走トライが生まれるが、後半ロスタイムにもパスミスからの攻守交代により失点。29-59でノーサイドを迎えた。
ケガからの復帰戦となった後半出場のSO喜連航平は、敗戦の中にある収穫を語った。
「やはりボールを展開したら良いアタックをしています。ただいろいろな場面で先手を取られると劣勢になってしまいます。その課題が出たことは逆に収穫です」
チームの視線は前を向いている。
1月8日(土)にチーム開幕戦を迎えるNTTリーグワン2022。
アークスは、ビジターとして兵庫・神戸総合運動公園ユニバー記念競技場に乗り込み、2018年度リーグ優勝のコベルコ神戸スティーラーズと相まみえる。
一丸となり、輝くときがやってきた。