試合日程・結果 / FIXTURES & RESULTS

2021年12月11日13時00分 KICK OFFプレシーズン練習試合

シャイニングアークス東京ベイ浦安シャイニングアークス東京ベイ浦安

vs

三菱重工相模原ダイナボアーズ三菱重工相模原ダイナボアーズ

26vs21

前半7 - 14

後半19 - 7

「主将リレー」からのロスタイム逆転劇!!
 プレシーズンマッチで怒濤の5連勝

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いよいよ来年1月に開幕する「NTTジャパンラグビー リーグワン」。
シャイニングアークス東京ベイ浦安にとっても、コベルコ神戸スティーラーズとの開幕戦が、いよいよ2022年1月8日(土)に迫ってきた。

アークスはここまで10試合中6試合のプレシーズンマッチを消化。毎試合メンバーを大きく入れ替えながらも、5勝1敗と勝ち越している。

そして12月11日(土)は7試合目。ディビジョン2所属の三菱重工相模原ダイナボアーズと激突した。

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三菱重工相模原ダイナボアーズは練習拠点のある神奈川県相模原市に根づく地域密着型チーム。
トップリーグ(前リーグ1部)の経験があり、今後ディビジョン1に昇格する潜在力を秘めている。

そんな三菱重工相模原ダイナボアーズとの一戦は、3戦連続で、サポーターズ倶楽部会員限定抽選の当選者が来場する有観客試合となった。

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アークスは新キャプテンのCTB(センター)シェーン・ゲイツが2試合連続の先発。

先週からのスタメン変更は6人(フォワード4人、バックス2人)。

フォワードでは宮崎県出身のPR(プロップ)竹内柊平、前シーズン共同キャプテンのLO(ロック)中島進護、愛称「DK」のFL(フランカー)栗原大介、そしてFLでは初出場となる2年目の坂和樹が先発に。

バックスでは業師のベテランSH(スクラムハーフ)西橋勇人、7人制代表のWTB(ウイング)羽野一志がスタメンに入り、穏やかな冬晴れの午後1時、キックオフを迎えた。

※三菱重工相模原ダイナボアーズ戦のメンバーはこちら!!

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試合はSpoliveで生中継され、解説はチームOBでFWコーチ経験もある大内和樹・事業統括が担当。豊富なコーチ経験を活かした解説で紐解いた。

この日のアークスは得点機で苦しんだ。

まず前半3分にスクラムでのペナルティから自陣に後退すると、接点に走り込むアタックから突破を許し、三菱重工相模原ダイナボアーズが先制トライ。

7点を追いかけるアークスは、両FLの坂、栗原、WTBヘンリーブラッキンらが攻守にわたりくさびを打ち込むが、相手の好守に阻まれる。

Spoliveでは大内・事業統括が「中盤からのアタックはいいのですが相手陣の22mに入ってから2回連続でトライを取りきれていません」と解説。

前半15分には3度目の敵陣チャンスを失ったアークスだが、相手ボールになったところで、勢いをつけて飛び出したSH西橋がキックチャージ成功!!

こぼれ球を獲得し、9年目のチームマンがそのままインゴールに駆け込んだ。SO(スタンドオフ)オテレ・ブラックのゴール成功で、7-7の同点に戻した。

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一気に勝ち越したいアークスだったが、三菱重工相模原ダイナボアーズは2連続のジャッカルを決めるなど堅守が光った。

前半23分にはラインアウトモールを巧みに押し込まれて2トライ目を奪われ、逆に7点のビハインド(7-14)を背負う。

アークスはFL坂が献身的にイーブンボールに飛び込んで攻守交代を起こし、前半38分に強烈スクラムでペナルティを奪取。

日本大の先輩後輩であるPR庵奥翔太とルーキーHO(フッカー)藤村琉士、PR竹内らフォワード陣が底力を見せるが、敵陣でボールを失う展開が続く。

得点機での精度に苦しみ、前半を7点差(7-14)のまま折り返した。

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後半開始から数名の入れ替えがあり、約10か月ぶり実戦復帰という9年目のHO三浦嶺が、同期のPR上田竜太郎とピッチへ。新加入のLOカラム・マクドナルドも途中出場した。

するとLOマクドナルドが相手のラインアウトモールで絡みつき、攻守交代に成功!!愛称は「ビッグマック」という204センチの豪州出身ロックが躍動した。

スクラムのPK奪取から敵陣に入ったアークスは前半11分、No.8(ナンバーエイト)リアム・ギルが素早いピック&ゴーで豪快にトライ!!ゴール成功でふたたび同点(14-14)とした。

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復調したアークスは後半22分、安定したスクラムからの波状攻撃で、SOブラックが鋭いロングパス。大外のWTBヘンリーに繋がり、最後はCTBゲイツ主将に戻して3トライ目をスコア。

5点(19-14)をリードしたアークスだが、後半34分には反則からの速攻を仕掛けられ再逆転を許す。

2点(19-21)を追いかける展開で、試合は最終盤に突入した。

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逆転を狙うアークスだが、反則を犯してしまいエリアを後退。試合時間は残り2分。もどかしい時間が流れる。

と、ここで元帝京大のキャプテン2人が最高の連係プレーを見せた。

まずは守備に立った2020年度の帝京大主将であるCTB本郷泰司が、鋭いタックルで相手をすばやくダウン。

これにアークス初キャップ(初出場)だった途中出場のFL松本健留が反応。CTB本郷の1学年下の帝京大主将であるFL松本は、あうんの呼吸で動いていた。

「泰司さん(CTB本郷)が良いタックルをすることは大学時代から知っていますし、前に倒すだろうなと思いました。ディフェンスとアタックの枚数も合っていたので、『行くだろうな』と思ってすぐ反応できました」

CTB本郷の猛烈なタックルで倒れた相手に、ルーキーFL松本が絡みつく。現役大学生の古瀬健樹レフリーが笛を吹き、ノット・リリース・ザ・ボール(タックルされたプレーヤーがボールを放さない反則)のコール。

絶妙な「主将リレー」で攻撃権を奪ったアークスは、後半ロスタイム、逆転をかけてついに敵陣に入った。

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ここで匠の技を見せたのが、元スコットランド主将のSHグレイグ・レイドローだ。

ボールを確保してアタックを続けるなか、パスのテンポを変え、相手ディフェンダーの出足を鈍らせる。

相手の守備ラインが受け身になったところでパスを出し、最後はLOジミー・トゥポウが突進!!

絶妙なフォワード攻撃から逆転トライを奪い、SHレイドローがコンバージョンキックを決めて26-21。見事な逆転劇でプレシーズンマッチ5連勝を飾った。

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HO 三浦嶺選手の声

HO 三浦嶺選手

――ケガからの復帰戦。後半から途中出場を果たしました。

約10か月ぶりの試合でした。シーズン中に手術をしてチームを離脱したことで悔しい思いをしていました。練習は11月の和歌山合宿から少しずつ入っていきました。

まだ調整は必要ですが、しっかり試合に出られたことは自分にとっては大きいことです。新たな一歩を踏み出せたかなと思います。

――同期のPR上田選手と共にピッチへ入りました。

彼(上田)はセットプレーが強いのでサポートしてくれました。スクラムは、相手どうこうというより、今日はアークスのスクラムをやり通すという部分に課題が残りました。しっかり修正してリーグワンへ向かっていきたいです。

――今日は敵陣でのチャンスでなかなかトライが取れませんでした。

ダイナボアーズさんは気持ちが入っていました。スキルは僕たちも負けていないですが、取りきる最後の詰めに課題がありました。

――収穫を挙げるとすると?

戦術でチャレンジできた部分と、できていない部分が明確になったことは収穫です。悪いパフォーマンスの中でも勝ち切ることも重要なので、ギリギリの展開で勝ったことも良かったと思います。

――最後にファンの皆さまへメッセージをお願いします。

トップリーグから新しくNTTリーグワンになった中で、チームとしても新しい一歩を踏み出せるように目の前の試合、一つひとつを全力で戦っていきます。僕自身も新たなチャレンジとして挑んでいくシーズンになります。引き続き、ファンの皆さんからの熱い応援をお待ちしています。

FL 松本健留選手の声

FL 松本健留選手

――後半からの途中出場でアークス初キャップを獲得しました。

11月から練習に参加して、1年1か月ぶりくらいの試合でした。最後15分くらいですが出場でき、まずはケガなく終われたことが良かったです。

チームとしては80分間通してタフなゲームでした。その中でも勝ち切れたことは良かったと思いますし、課題を残り1か月のプレシーズンでしっかり修正し、新リーグに向かっていければと思います。

――大学時代からのケガで入団当初から練習が出来なかったそうですね。

入団当初から怪我人で、練習ができず、リハビリを続けてきました。環境も変わったタイミングだったので難しかったですが、スタッフの皆さんや他の選手の皆さんが温かく声を掛けてくれて、日頃からサポートしてくださったので励みになりました。

――今日は良いタックルもありました。

自分の強みはディフェンスで、何本か良いタックルができました。ただタックルを外されているシーンもあるので、もっともっと練習をして向上していきたいです。

――帝京大学の一学年先輩で、松本選手と同じくキャプテンをしていた本郷選手のタックルから、ジャッカルを決め、逆転トライを演出しました。

泰司さんが前に出て良いタックルをして、自分が寄ってジャッカルをしました。

泰司さんが良いタックルをすることは大学時代から知っていますし、前に倒すだろうなと思いました。ディフェンスとアタックの枚数も合っていたので「行くだろうな」と思い、すぐに反応できました。

泰司さんのタックルのおかげです。試合後に泰司さんが「ナイスジャッカル」と言ってくれたので、僕も「ナイスタックル」と言って励まし合いました(笑)。

――最後に、開幕を楽しみにしているファンの皆さまへメッセージをお願いします。

残っている練習試合で、今日出た課題を、個人としてもチームとしても修正し、万全な状態で新リーグを迎えたいと思います。今後の応援もどうぞよろしくお願いいたします。

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