試合日程・結果 / FIXTURES & RESULTS

2021年11月6日12時00分 KICK OFFプレシーズン練習試合

シャイニングアークス東京ベイ浦安シャイニングアークス東京ベイ浦安

vs

三重ホンダヒート三重ホンダヒート

27vs14

前半12 - 14

後半15 - 0

後半完封の好ゲーム。
充実の選手層でプレシーズン2勝目!!

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昨季の「5試合」から「10試合」に倍増した今季のプレシーズンマッチ。

戦力の底上げ、アピール機会増などを目的として10月下旬に始まった“プレシーズンマッチ十番勝負”は、11月6日(土)に3試合目を迎えた。

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リーグワン1部所属のNTTコミュニケーションズ シャイニングアークス東京ベイ浦安が、三重県鈴鹿市に遠征し、地元の三重ホンダヒートとの練習試合を行った。

三重県をホストエリアとする三重ホンダヒートはリーグワンで2部に所属。強みのバックスだけでなく、スクラムを武器とするフォワードも強力だ。

舞台は三重ホンダヒートの拠点であるHondaアクティブランド。至近に鈴鹿サーキットがあり、青空にF1カーの走行音が響いていた。

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アークスは主力定着を狙うメンバーが先発に並び、先週から先発15人中11人が変わった。

特にFW陣は先週から先発8人全員を変更。ここ2戦でリザーブだったメンバーがスタメンを任された。

PR(プロップ)庵奥翔太、HO(フッカー)山口達也、PR竹内柊平。LO(ロック)コンビは金嶺志とサム・ジェフリーズ。FW第3列はFL(フランカー)栗原大介、斉田倫輝、No.8(ナンバーエイト)ブロディ・マカスケル。

先発バックスは3人変更で、SH(スクラムハーフ)光井勇人、そしてプレシーズンマッチ初登場のCTB(センター)ヘンリーブラッキンとFB(フルバック)シルヴィアン・マフーザだ。

先週に続いての先発するのは4名。SO(スタンドオフ)前田土芽、CTB本郷泰司、WTB(ウイング)羽野一志と山田章仁だ。また今季最大の20人が登録されたリザーブでは、WTB石井魁も練習試合で初登場となった。

※三重ホンダヒート戦のメンバーはこちら!!

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三重ホンダヒートの先蹴で始まった試合で、まずアークスがスクラムで魅せた。

力量をはかるファースト・スクラムで、アークスはいきなりプレッシャーをかけて相手のペナルティを誘発。エリアを前進させる。

しかしこの日はラインアウトが乱れた。先発FL斉田が「ラインアウトのミスからの失点や、ボールをキープできない場面がありました」と振り返ったように、相手の好守もあり得点機を効率的に活かせない。

前半17分、スコアが動いた。

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アークスは敵陣のラインアウトでしっかりボールを確保すると、FW8人が固いモールを組んで相手ゴールへ迫る。

ここでゲーム主将を任されたCTB本郷が、左から右に回り込む移動攻撃。右隅でオフロードパスを受けたWTB羽野が飛び込んで、先制トライ。

安定したラインアウトから強いモールが生まれ、最後はバックスが移動攻撃で仕留めた。

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5点を先取したアークス。勢いにのった次の動きはさらに3分後だった。

HO山口やPR竹内をボールキャリアーとして複数人で押し込んでいくアークスは、さらに外に大きく展開――と見せかけ、守備網の切れ目を見つけたSO前田がラインブレイク。

追いすがるディフェンダーも振り切り、今春に日本代表候補に選出されたSO前田が独走トライ。みずからゴールキックも決めて12-0。長年センターとして磨いてきた前田のランスキルが光った。

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本拠地では負けられない三重ホンダヒートも反撃に転じる。

三重ホンダヒートは外側から閉じ込めるようなラインディフェンスでアークスの展開力を封じにかかった。アークスは相手の好守備、自陣に押し込まれた後の反則もあって主導権を掌握できない。

「相手が前に出るディフェンスをしてくることは分かっていました。前半は、プレーのチョイスは良かったのですが、ペナルティやボールロストがあって上手く波に乗れなかった印象です」(松尾将太郎)

反転攻勢を受けるアークスだが、先発PR庵奥、PR竹内、LO金、FL栗原らに加えてSH光井らバックスも積極的に体を当てた。

しかし三重ホンダヒートは前半28分に連続攻撃から、そして同41分には自陣ゴール前のラックで奪われたボールを持ち込んで連続トライ。前半のアークスは2点ビハインド(12-14)で折り返すことになった。

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後半は最初から12人リザーブ選手を投入。FL栗原、WTB山田、途中出場していたHOアナル・ランギ以外が入れ替えとなった。

すると後半メンバーがいきなり見せ場を作る。

まず「本格的には初めて」というフルバックに入った松尾将太郎が、相手ゴール前に迫る最高のタッチキック。

目の前に転がり込んだ得点チャンスで、アークスは堅固なラインアウトモールを組み上げる。生み出した推進力でFWが逆転トライ!!快調な出だしとなった。

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3点リード(17-14)を奪ったアークスは快調に飛ばす。

途中出場のFL金正奎が鮮やかな突破を見せれば、モールは守備でも固かった。スクラムはメンバーが入れ替わっても前半同様に力を発揮した。

と、後半出場のSH湯本睦が波状攻撃から空白地帯に効果的なキック。ここでLOジミー・トゥポウ、FL金正奎のチェイスもあり相手を自陣に押し込めると、左隅に侵入したアークスはふたたびモールで圧力をかける。

モールでは仕留めきれなかったものの、こちらも途中出場のCTBトゥクフカトネが移動攻撃。今季加入の突貫センターがゴール前の接点勝負を制して左中間にトライ。22-12とリードを拡げた。

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アークスは途中出場する選手が次々に好プレーを見せる。選手層に重厚感があった。

途中出場のWTB鶴田諒は、ビッグゲインをした相手を止めてトライを防いだ。PR上田竜太郎は自陣ゴール前のラックで相手をめくりあげ、仲間と共に見事なターンオーバーを演出。No.8坂和樹は活動的なファイターとして攻防両面で活躍した。

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後半25分には後半3トライ目が生まれた。

タックル回数も多い途中出場のCTB石橋拓也が、敵陣右で鶴田のキックを再獲得。2人で巧みなパス交換をして、最後はCTB石橋が右中間にグラウンディング。スキル豊富な2人による華麗なトライだった。

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充実のアークスは、相手の猛攻をゴール前で止め続け、最後は松尾が値千金のジャッカル(倒れた相手からボールを奪うプレー)。「目の前で良いタックルしてくれて、入るチャンスがありました」(松尾将太郎)。

自陣ゴール前で攻撃権を奪ったアークスがボールを蹴り出し、ノーサイド。後半だけのスコアを見れば15-0の完封だった。

次戦は11月13日(土)の清水建設江東ブルーシャークス戦だ。

ラインアウトなど課題は残しつつも、個々人が強みを発揮し、厚い選手層もあって勝ち切った。試合後にチームで組んだ大きな円陣には充実した表情が並んでいた。

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FL 斉田倫輝選手の声

FL 斉田倫輝選手

――今日は前半40分プレーした後、後半途中からもう一度出場しました。

試合は昨シーズンの練習試合以来でした。今シーズンはこれまで試合機会の少なかった選手が試合時間をもらえていて、自分も今日はスタメンだったので、アピールしないといけないなと思っていました。

僕としては、大学時代からのケガ(脳震盪)で長く休んでいたこともあり、まずラグビーができることが嬉しかったです。まだコンタクトで負ける部分があるので、フィジカル面は強化しなければなりません。ただ自分らしいプレーはできたかなと思います。

――良いタックルが数多くありました。あらためてご自身の強みは?

タックル回数やキックチェイスなどの運動量です。あとは高さを活かしてラインアウトなどのセットプレーでも貢献したいです。

――長いリハビリ期間を支えたものは?

メディカルスタッフが支えてくれました。また同期が試合に出ていたので、自分も出たいという気持ちもモチベーションになりました。

――今日はチームとしてどんな収穫と反省がありますか?

前半は、ラインアウトのミスからの失点や、ボールをキープできない場面がありました。スクラムは良かったですが、ラインアウトは安定しなければなりません。ただ後半はディフェンスが安定しており、失点を0点に押さえることができました。

――では最後にファンの皆さまへメッセージをお願いします。

試合に出られない期間もずっと応援してくれた会社の方々、ファンの皆さんに、これから試合でラグビーしている姿を見せるのが恩返しだと思っています。これから皆さんに恩返しをしたいです。応援よろしくお願いします。

SO/FB 松尾将太郎選手の声

SO/FB 松尾将太郎選手

――後半から出場した今日の試合を振り返ってください。

三重ホンダヒートさんが前に出るディフェンスをしてくることは分かっていました。前半は、プレーのチョイスは良かったのですが、ペナルティやボールロストがあって上手く波に乗れなかった印象です。

後半は、本格的には初めてのフルバックにチャレンジさせてもらいました。外側とバックスペース(相手背後)にスペースができることは分かっていたので、そこを突くことを意識しました。

今日は前後半を通してペナルティが多かったと思います。ペナルティが多くなると自分たちのアタッキングラグビーが波に乗れないので、ディシプリン(規律)は今後修正したいと思います。

――ご自身のプレーでは効果的なキックが多かったように見えました。

キックはゲームマネジメントをするスタンドオフの責任だと思っています。そこは良さを出せたのかなと思います。

――現在のチームの雰囲気はいかがですか?

去年の結果を受けて、チームには「勝ちたい」という気持ちがすごくあります。新しいシャイニングアークスを見せられるよう、みんなが向上心を持って取り組んでいて、すごく良い雰囲気です。

――松尾選手はロブ・ペニー監督の指導は初めてですが、どんな監督ですか?

すごくフレンドリーです。みんなに声を掛けてチームを良くしようとしてくれます。みんなもやりやすい雰囲気です。

――最後は松尾選手がジャッカルで相手ボールを奪い、試合が終わりました!

目の前で良いタックルしてくれて入るチャンスがありました。そこはFW・BK関係なく狙っていこうという気持ちはありました。

――では最後にファンの皆様へメッセージをお願いします。

今シーズンは結果を残すことがすべてだと思っています。個人としてもチームとしてもしっかり結果を残せるように頑張ります。ファンの方々には今季のシャイニングアークスに期待してもらっていいと思います。僕たちはそこに向けて良い準備をします。応援よろしくお願いします。

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