試合日程・結果 / FIXTURES & RESULTS

2021年10月30日13時00分 KICK OFFプレシーズン練習試合

シャイニングアークス東京ベイ浦安シャイニングアークス東京ベイ浦安

vs

埼玉パナソニックワイルドナイツ埼玉パナソニックワイルドナイツ

19vs39

前半12 - 22

後半7 - 17

昨季リーグ王者に33名でチャレンジ。
プレシーズン初黒星も収穫アリ!

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リーグワン開幕までに組まれた練習試合の数は「10」。昨季から倍増した。

その意味について、ロブ・ペニー新監督は10月のインタビューでこう語っていた。

「ここ数年は(コロナ禍などで)若手選手が試合に出場する機会が少なかった事実を踏まえ、たくさんの練習試合を組んでいます。5、6試合くらいは主に若手選手にチャンスを与えたいと思っています。」

機会を待っていたメンバーにとっては貴重な「5、6試合」だ。しかも今回の相手はチャンピオン・マインドを持つ強豪であり、腕試しには絶好の機会となった。

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NTTコミュニケーションズ シャイニングアークス東京ベイ浦安が10月30日(土)、昨季のトップリーグ王者である埼玉パナソニックワイルドナイツ(以下:埼玉ワイルドナイツ)と、今季2試合目のプレシーズンマッチを行った。

埼玉ワイルドナイツは18年続いたトップリーグで5度の優勝を誇る難敵。2022年1月開幕のリーグワンでは同じ「Aカンファレンス(仮称)」に入っており、避けては通れぬ相手だ。

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アークスは、花園近鉄ライナーズに勝利したプレシーズン開幕戦に続き、埼玉ワイルドナイツ戦では総勢33名(先発15名+リザーブ18名)を登場させた。

先発メンバーは先週から15人中7人の変更。

フォワードは3人変更となり、PR(プロップ)上田竜太郎、LO(ロック)中島進護、LOジミー・トゥポウがスタメン入り。

FW(フォワード)第3列は先週から変わらず元選手会長のFL(フランカー)目崎啓志、常にハイパフォーマンスのFL金正奎、2年目のNo.8(ナンバーエイト)坂和樹となった。

先発バックスは4人を変更。

スクラムハーフが湯本睦となり、センターに新加入のトゥクフカトネ。両ウイングは、7人制代表としてセブンズ日本代表に参加した羽野一志と、古巣との初対決となった山田章仁が並んだ。

CTB(センター)本郷泰司とFB(フルバック)安田卓平が2戦連続の先発に。リザーブでは、7人制韓国代表のWTB(ウイング)張容興がプレシーズンマッチに初登場し、途中出場から快晴のピッチを駆けた。

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現役選手でもある滑川剛人レフリー(トヨタヴェルブリッツ所属)の笛でキックオフされ、アークスは序盤からディフェンスに回った。スタートから攻勢をかけたかったが、ブレイクダウン(ボール争奪局面)での反則、自陣脱出などに苦しんだ。

「試合の入りでシャイニングアークスがギアを上げられたら、もっと良い試合ができたのかなと思います。」

そう語ったのは、埼玉ワイルドナイツから移籍して3年目のWTB山田だ。

守勢においても力は見せ、両ロックの中島、トゥポウ、新人HO(フッカー)藤村琉士らは活動的にタックルを放ち、スクラムではペナルティも奪取してみせた。

しかし前半9分に反則から自陣深くに後退し、ラインアウトモールから先制トライを許す。6分後にも相手得意の堅守速攻から自陣に戻り、連続トライを奪われ14点のビハインドを背負った。

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14点を追いかける展開となったが、ここでフォワードが決定力を見せる。

相手の反則から敵陣右に進んだアークス。ラインアウトモールこそ止められたが、ボールをキープして1センチを争うようなラックサイドの攻防へ。

ここで前半20分に密集をかいくぐってFL金正奎がトライラインの先にグラウンディング!!ゴール失敗も5点を返した。

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ところが前半27分、アークスは埼玉ワイルドナイツのモメンタム(勢い)を止められず、相手フォワードの突進によるトライを許す。

ふたたび14点を追う展開に戻されるが、タフネスを証明する選手も多かった。LO中島は2連続のタックルを決めた後にジャッカル(倒れた相手のボールを奪うプレー)を決め、防戦に回るチームを救った。

さらに前半終了前、アークスは相手のハイテンポの攻撃を止め続けると、埼玉ワイルドナイツが反則。その直後、自陣からWTB山田がクイックスタート。

「前が空いていてチャンスでした。前半の終わり際はチャンスタイムという感覚は昔からあります。集中力を切らさず、チャンスで仕掛けられたことは良かったです。」(WTB山田)

意表を突いてボールを運んだWTB山田が、フォローしていた2年目のCTB本郷の突破、SH(スクラムハーフ)湯本の独走トライを演出。SO(スタンドオフ)前田土芽のゴールも成功し、10点差(12-22)と迫って後半へ向かった。

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後半を迎えたアークスは先発15人中13人を変更。

前半メンバーが見せた好守を引き継ぐように、後半頭から投入のメンバーも守備でアピールした。

LOサム・ジェフリーズ、FL栗原大介、No.8ブロディ・マカスケル、CTB石橋拓也らが強みのディフェンスで貢献。スコアは約15分間動かなかった。

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しかし後半15分にビッグゲインを許し、一度は追いすがるSO松尾将太郎のタックルでトライを防ぐものの、波状攻撃を止められず失トライ。同22分にもトライを許してビハインドは22点(12-34)に広がった。

悪いムードを断ち切ったのは、開幕戦でも優位だったスクラムだ。

後半27分には相手フォワードを押しきる破壊的なスクラム。強制的にPKを奪った。

「自分たちが強みにしているスクラムでは、相手を完全にドミネートできたことは大きな収穫です。」(PR(プロップ)竹内柊平)

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後半30分過ぎには豪州出身の21歳、LOカラム・マクドナルドがビッグタックル。ここから攻守交代から勝ち取り、敵陣に攻め入った。

「私の強みはディフェンスで、タックルやコンタクトの部分で、今日はその部分は見せることができたと思います。」(LOマクドナルド)

敵陣ゴール前に陣取ったアークスは、相手の度重なる反則でスクラムを2度選択。活路を見出したスクラムで勝負を懸け、激しいヒットから期待通りの力強いプッシュ。

相手フォワードをじりじりと後退させ、後半39分、No.8マカスケルがトライ!!開幕戦に続いて2戦連続のスクラムトライを奪って17-34とした。

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ここから後半ロスタイムも使ってスコアを縮めたかったアークス。しかし逆にこの日多かったブレイクダウンでの反則から、ラインアウトモールで6トライ目を献上。

埼玉ワイルドナイツが39-19で勝利を収め、アークスはプレシーズンマッチ初黒星となった。

次戦は三重ホンダヒートが相手だ。11月6日(土)、「三重交通グループ スポーツの杜 鈴鹿サッカー・ラグビー場」(三重県)が会場となる。

個々のディフェンス、そしてスクラムでは手応えを掴んだ。チームとしてチャレンジを続け、敗戦も糧にしながら、来年1月のリーグワン開幕へ向けて着実に成長を続けたい。

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PR 竹内柊平選手の声

PR 竹内柊平選手

――後半途中出場した本日の試合を振り返ってください。

自分たちが強みにしているスクラムでは、相手を完全にドミネートできたことは大きな収穫です。自分の強みであるコンタクトではボールキャリー、タックルも強気でいけたので自信に繋がりました。

――バックローからプロップに転向して成長は実感していますか?

そうですね。一番は埼玉ワイルドナイツさんという強豪を相手にST(スクラム・トライ)ができました。バックローからプロップに転向して一番自信になったかもしれません。通用している実感はあります。

――スコアでは相手に上回られました。

前半からしっかりディフェンスができている場面もあり、大怪我をせずにロースコアに押さえることができました。後半に流れが変わった時に攻撃の組み立てをしっかりしていれば、もっと良い試合ができていたと思います。

新しくディフェンスコーチが入って、フォワードであればスペーシングのところ、バックスであれば横とのコミュニケーションなどでスキルを出すことができました。攻撃が得意な埼玉ワイルドナイツさんを相手にして手応えはありました。

――スクラムトライの場面を振り返ってください。

(後半の)ファースト・スクラムでドミネートが出来たことと、前半に上田さん、平井さん、琉士(藤村)が相手を分析して「こういうスクラムを組んでくる」と教えてくれたので、それで自分たちもやりやすいスクラムで勝つことができました。

――次戦へ向けてどこを修正したいですか?

ディフェンスではコミュニケーションができていますが、アタックではまだ出来ていないので、継続するところで全員が同じ方向を向いて攻める、という部分の精度が上がればもっと良いアタックができると思います。

――最後にファンの皆様へメッセージをお願いします。

いつも応援ありがとうございます。コロナ禍で観戦がまだ出来ない状態なのですが、しっかり活躍した姿をシーズン中に見せられるように準備していきます。これからも応援よろしくお願いします。

LO カラム・マクドナルド選手の声

LO カラム・マクドナルド選手

――新加入ということで、ぜひ自己紹介をお願いします!

オーストラリアのブリスベンから来ました。カラム・マクドナルドです。21歳です。セカンドロー(ロック)でプレーしています。

――素晴らしいタックルもあった今日の試合を振り返ってください。

本当に今日は興奮するゲームでした。相手のボール運びが速く、試合自体もペースが速かったですね。まだまだ取り組まなければならないことが多くあるので、そこを修正したいと思います。

私の強みはディフェンスです。タックルやコンタクトの部分は見せることができたと思います。しかしまだまだ足りないので今後もハードにやっていきたいと思います。

――笑顔が爽やかですが、映画俳優のようだと言われたことは?

僕の母親だけがそう言っています(笑)。

――ファンへのメッセージをお願いします。

次の試合の目標も間違いなく「勝利」です。フォワードとして良いパフォーマンスを見せたいです。見どころの多いチームだと思いますので、応援よろしくお願いします。

WTB 山田章仁選手の声

WTB 山田章仁選手

――古巣との対戦でした。今日の試合を振り返ってください。

ラグビーの醍醐味を味わいました。シャイニングアークスに移籍して初めての埼玉ワイルドナイツとの試合でした。一つひとつのプレーをしながらラグビーをやっていてよかったと感じる充実した時間でした。不思議な感じですね。新しい仲間と一緒に昔の仲間と戦うというのは。チームを離れて3年経つのでみんな上手くなっていました。本当にラグビーのおかげでこのような関係が成り立っているので、ラグビー自体にも感謝しています。

――先発した今日の試合の敗因はどこにあると感じていますか?

試合の入りでシャイニングアークスがギアを上げられたら、もっと良い試合ができたのかなと思います。

――山田選手がクイックスタートをしてトライを獲り切ったシーンがありました。

あの場面は、前が空いていてチャンスでした。前半の終わり際はチャンスタイムという感覚は昔からあります。集中力を切らさずにチャンスで仕掛けられたことは良かったです。あそこはバックスだけでトライを獲り切ったところはスキルの繋ぎのところだったので、チームとしては結果を残すことができ、あのシーンは良かったと思います。

――2021年シーズンはアメリカのプロリーグにも挑戦しました。

すごく良い経験になりました。世界中から選手が集まっているリーグ自体の盛り上がりだったり、質の違うラグビーであったりを経験し、本当に充実した時間を過ごしました。チーム運営のノウハウなども還元したいです。一選手としてもいろんな刺激をもらいました。

――最後にファンの皆様へメッセージをお願いします。

まだ試合を観戦できずにテキストベースで試合を追って頂く流れになってしまっていますが、今年中にはみなさんに来て頂いて、シーズンで皆さんに夢と希望を与える試合をしたいと思いますので、応援よろしくお願いいたします。

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