トレーニングマッチ初陣で大勝!多数の来場者に応える73得点。多彩イベントも。
日本最高峰「トップリーグ」で初優勝をめざすNTTコミュニケーションズ シャイニングアークス(以下「アークス」)。
12月7日(土)は、本拠地アークス浦安パーク(千葉・浦安)で、日野レッドドルフィンズ(以下「日野」)と練習試合を行いました。
この日は関東平野部で雪も観測され、正午キックオフながら極寒!
それでも見守ってくれた来場者の期待に応えるように、アークスは合計10トライ(前半3、後半7)!自慢の攻撃力を披露し、73-12で大勝しました。
日野は、2020年1月12日(日)に行われるトップリーグ開幕戦の相手。
アークスは15人いたリザーブ選手(公式戦は8人)も全員出場。開幕戦に向けて手応えをつかみました。
そして、この日は多彩なイベントが開催。
ファンクラブ入会・グッズ販売ブースに加えて、キッチンカーも登場!
さらにクラブハウスの正面ホールでは、浦安市と協力した乳房の自己触診法の説明、検診車の見学などを実施。
アークス浦安パークの一室は、授乳室など保育スペースとして開放されるなど、クラブハウスをフル活用しました。
さらにアークス浦安パーク2階では、JICA東京様のご協力のもとで「ラグビーを通じてSDGsを学ぼう」と題した勉強会を実施。
アークスからは南アフリカ出身のヴィリー・ブリッツ、シェーン・ゲイツの2選手が参加。
クイズや質問タイムなどを交えながら、SDGs(※)について楽しく学んで頂きました。
(※「SDGs」とは? 持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)。2030年までの達成を目指し、貧困や飢餓といった問題から、働きがいや気候変動に至るまで17の目標が設定されている。アークスはラグビーチームとして初めて本格的に取り組む。)
正午キックオフの試合では、ラグビー中継でおなじみの谷口廣明アナウンサーが実況を担当。
アークスからは2年目スタンドオフの喜連航平、選手会長でフランカーの目崎啓志が解説を担当しました。
そしてこの日のアークスはピンク色の特別ジャージーを着用!
アークスはスポーツ界として初めて、がんを治せる病気にするプロジェクト「deleteC(デリート・シー)」に参画。
プロジェクトのカラーであるピンクを採用した特製ジャージーで臨みました。
(※日野戦に出場したメンバーはこちら!)
雨の中でキックオフした前半の40分間。
まずはアークスが敵陣へ攻め込みますが、日野もブレイクダウン(ラックなどの攻防局面)でのジャッカル(ラック成立前にボールを奪い取るプレー)で対抗。
するとここで、フランカーの金正奎キャプテンが危険なタックルを受けて倒れます。
タックルをした日野のニリ・ラトゥ(元トンガ代表キャプテン)は退場処分に。
アークスは前半6分、ラインアウトモールを押し込み、ナンバーエイトの日本代表、NO8 アマナキ・レレイ・マフィが先制トライ!
さらにオーストラリア代表で、アークス初先発のスタンドオフ、クリスチャン・リアリーファノが、トライ後のゴールキックを成功!7点を先制しました。
「相手をズラしてまっすぐ押していました。すごく良いモールだったと思います」(解説・FL目崎)
しかしアークスはここから3連続の反則を犯し、自陣へ後退。日野に前半14分にトライ(ゴール成功)を奪われ、スコアは7-7の同点に。
さらにブレイクダウンでもジャッカルを許すなど、攻撃が継続しません。
前半22分、3度目のスクラムを押し込んで、相手のコラプシング(スクラムを崩す反則)を誘発。強力スクラムからムードを変えました。
すると、ここで所属年数が最長となるスクラムハーフの鶴田諒が存在感を発揮。
ボールを持ち出してライン突破を見せ、敵陣へ攻め入ります。
「(ラックサイドの)ディフェンスが薄いのは分かっていたので、狙っていました」(SH鶴田)
最後もディフェンスのギャップから鶴田が抜け出し、チーム2トライ目!ゴール成功で14-7と勝ち越しに成功します。
ここからアークスは一気呵成。
前半28分には金キャプテンがイーブンボールへ飛び込んで、マイボールを確保。
直後にはアークス初先発の南アフリカ代表、フッカーのマルコム・マークスが十八番のジャッカル!
ここから敵陣で強力モールを形成して、前半33分、さらにチーム3トライ目。リードを広げました。21-7
前半のクライマックスは、完全に優勢となっていたスクラム。
42分に敵陣ゴール前で迎えたマイボールスクラム。
スクラムを押し続ければ、フォワードにとって大きな自信となるST(スクラム・トライ)を奪える場面。
このスクラムでプレッシャーをかけると、日野が反則を犯します。反則がなければトライだったと判断し、レフリーはペナルティトライ(認定トライ/7点)のコール。
アークスの優勢ムードで前半を折り返しました。
雨脚が強くなった後半、アークスはFW(フォワード)を中心に大きくメンバー変更。
フロントロー(FW第1列)などが変わりますが、スクラムの優勢は変わらず。
後半3分には優勢のスクラムから、南アフリカ出身のCTBシルヴィアン・マフーザが俊足を飛ばしてビッグゲイン!
アークス初トライを奪うと、さらに8分にはインターセプトから独走トライ!マフーザの連続トライで、スコアを42-7に広げました。
日野も後半13分にキックパスからウイングがトライを挙げて、5点を返します。42-12
しかしアークスは反転攻勢。
雨ながらパスを多用してボールを大きく展開。すると後半17分、途中出場の栗原大介が右隅にトライ。47-12
「ゲインラインで前に行ったことが得点につながっています」(解説・喜連)
さらにアークスは途中出場のスタンドオフ、松尾将太郎がライン突破。そして連続攻撃からフッカーの三浦嶺がトライ。怒濤の攻撃で52-12とします。
ここで大卒ルーキーたちも躍動!
後半29分、スタンドオフで明大卒の松尾将太郎がショートキックをみずから捕球し、サポートしていたスクラムハーフ・光井勇人のトライをアシスト。(59-12)
さらに同志社大卒でフルバックの安田卓平が、カウンターから鋭いステップでラインブレイク。後半37分の湯本睦のトライをお膳立てしました。(64-12)
フィニッシュのチーム10トライ目は後半44分。
鶴谷ツインズ(知憲、昌隆)の突進、フランカーの金嶺志のジャッカルなどで攻勢をかけるアークスは、敵陣でフォワード攻撃。
フッカーの三浦がトライラインを割り、スタンドオフ・松尾のゴールキック成功で73-12。
雨でボールが滑りやすいコンディションのなか、メンバーを全員投入しながら73得点。
トレーニングマッチ初陣を大勝で飾りました。
SH鶴田諒選手の声

――今日の試合を振り返ってください。
寒かったです(笑)。前半途中からやりたいことが出来るようになりました。後半メンバーが変わっても、内容的に良いプレーができました。
――今日はどこにフォーカスしていましたか?
勝つことはもちろんですが、内容的にしっかり練習でやってきたことを出そう、ということでした。
この天候だったのでしっかりキックを使って、落ち着くところは落ち着いて、テンポを上げるところは上げよう、と話していました。
――新加入のリアリーファノ選手はどんな選手ですか?
すごく気さくで、向こうから話しかけてくれます。すごくやりやすいです。
――前半に良いラックサイドのラインブレイクがあり、トライも奪いました。
前半最初からその辺りは見ていて、ディフェンスが薄いなと思っていました。チャンスがあれば行こうと思っていました。
FB安田卓平選手の声

後半の入りは自分も含めてミスがありました。全体的に後半を通してずっと攻撃できて、自分達のアタックができたと思います。
――カウンターから何度もビッグゲインしていましたね!
後半はアタックする時間が多く、自分の持ち味が出せたと思います。スペースがあったらどんどん行こうと思っていたので良かったです。
――今日の出来は何点でしょうか?
65点くらいです。個人プレーは良かったですが、周りを使うところが良くなかったです。
――ワールドカップが盛り上がり、いよいよトップリーグが開幕します。
本当に注目されていますし、注目されているぶん、僕たちが良いプレーをしないと離れてしまうというプレッシャーがあります。自分たちのやるべきことをやりたいです。
LO佐藤大樹選手の声

――今シーズン好調で先発を託されました。
今シーズンは頑張っていて、そこを見てもらいこの試合はスタメンにしてもらいました。
コーチとしゃべる時間も増えましたし、「最近良い」「頑張れ」という話もあったので、そのぶん頑張りやすかったです。
――今日のフォーカスポイントは?
ラインアウトの獲得率を上げることと、個人としては激しく体をぶつけるところを出来たらいいなと思っていました。
試合が久しぶりで試合勘がなく、思い通りにプレーできないところもありました。でも収穫がたくさんあったし、次やらなければいけないところが見えたので、そこは直していけると思います。
――ワールドカップを受けてモチベーションは変わりましたか?
ワールドカップは僕も注目して見ていて、日本代表が快挙(初のベスト8進出)を成し遂げてくれました。
僕らもラグビーの人気を終わらせず、もっと盛りあげていきたいと思っていました。
今日は雨で寒いのですが、このようにたくさんの方に来て頂きました。僕たちも、もっともっと頑張らなければいけないなと思いました。