ディフェンスで粘るもアタックでミスを重ね、敗戦
11月5日木曜日、サントリー府中グランド。トップリーグ開幕を一週間後に控え、両チームにとって重要なセレクションマッチともなる練習試合が行われました。相手メンバーには、ラグビーワールドカップで日本中を沸かせた代表選手が名を連ねたこともあって、平日にも関わらず多くのラグビーファンがグランドに集まりました。
13時、シャイニングアークスボールでキックオフ。試合は入りから激しいブレイクダウンが繰り広げられました。サントリーは自陣からでもキックを使わずボールを繋いで攻め上がる持ち前のラグビーを展開していきます。先週の豊田自動織機戦ではややタックルの甘いところが見られたシャイニングアークスでしたが、この日は鋭く激しいタックルを浴びせていきます。ハイテンポでフィジカル勝負のラグビーが繰り広げられますが、自陣からなかなか抜け出せないシャイニングアークス。
前半1分、マイボールでの1stスクラム。しっかりと組んでボールをキープ。この試合のスクラムは優位な体勢に組んだ回数も多く、昨シーズンから課題のセットプレー強化の成果が随所に見られました。
しかし前半20分、中央をゲインされてからオフロードパスを繋がれてトライ。G○0-7。
この後もディフェンスに回る時間が長い中で、速攻のアタックを仕掛けて敵陣ゴールライン前まで迫るチャンスも作りましたがトライを奪って帰ることができません。正確なタックルと激しいブレイクダウンで規律の取れたディフェンスシステムが崩れることは無かったのですが、アタックでミスが多くボールキープができません。その結果ターンオーバーされて、自陣でのディフェンスに戻らなくてはなりません。また自陣深くからのキックを楽に拾われて、再び長い時間帯を相手のアタックにさらされてしまいます。
前半37分、選手入替。4番 石神勝→栗原大介。
前半38分、自陣での相手ボールラインアウトから22m内でフェーズを重ねられてトライ。G○0-14。
この後のリスタートキックから速攻を受けて危うくトライされるところでしたが、相手のノックオンで救われました。ここで前半終了。
後半0分、選手入替。4番 栗原大介→アイザック・ロス。10番 エルトン・ヤンチース→川本祐輝。1番 上田竜太郎→秋葉俊和。
サントリーのキックオフで後半開始。入りから敵陣での展開が多くなってきたシャイニングアークス。
後半5分、選手入替。5番 鶴谷昌隆→栗原大介。
後半8分、自陣からボールを継続してじわじわと攻め上がり、6番 山下弘資が中央でしぶとく前に出ます。敵陣に入り込んで左から右にすばやく展開し、最後は右サイドでその山下が余ってトライ。G○7-14。
後半11分、選手入替。3番 佐藤勇人→斉藤展士。
しかし、この後はまた相手のラグビーになってしまいます。
後半17分、選手入替。14番 鶴田諒→ブラッキン・カラウリアヘンリー。8番 ヴィリー・ブリッツ→石神勝。
後半21分、選手入替。12番 石橋拓也→溝口裕哉。11番 菊池功一郎→小泉将。
後半22分、自陣で相手の連続攻撃から抜けられずトライ。G×7-19。
後半23分、選手入替。11番 小泉将→菊池功一郎。
前半から多くの時間帯をディフェンスに費やしていたせいか、足が止まり始めるシャイニングアークス。タックルが甘くなり、ラインブレイクされる場面が増えていきます。
後半24分、中央でワールドカップ・サモア代表メンバーのトゥシ・ピシがトリッキーなキックに自ら追いついてトライ。G○7-26。
後半27分、6番 山下弘資→中島進護。9番 光井勇人→西橋勇人。
その後反撃に転じ、敵陣22m内で攻め続けるもトライを奪えなかったシャイニングアークス。
後半30分、10番 川本祐輝→小泉将。
逆に後半34分、再びトゥシ・ピシからの長いパスでチャンスを作られてトライ。G×7-31。
後半35分、7番 金正奎→山下弘資
後半38分、自陣45m付近での相手ボールスクラムから速攻で攻められてトライ。G○7-38。そして、試合終了。
昨シーズンから課題となっていたスクラムやフィジカル面では強化の成果が見られましたが、アタックでミスが多くボールを十分にキープすることが出来ず、「Arcs ATTACK」は不発に終わってしまいました。
しかし開幕前にトップ4のチームと対戦できたことで、課題も明確になりました。
6日の練習試合NEC戦を経て、チームはいよいよ開幕に向かいます。
グランドで会いましょう。