試合日程・結果 / FIXTURES & RESULTS

2015年12月5日14時05分 KICK OFFジャパンラグビートップリーグ レギュラーシーズン 第4節

NTTコミュニケーションズシャイニングアークスNTTコミュニケーションズシャイニングアークス

vs

パナソニックワイルドナイツパナソニックワイルドナイツ

28vs35

前半10 - 16

後半18 - 19

敗れるもチームの成長を感じさせ、勝点1を獲得

12月5日土曜日、埼玉県熊谷ラグビー場。第三節を終えて勝点15同士の全勝対決に、当会場において3番目に多い観客数となる10,009人のラグビーファンが集まり熱気に包まれました。パナソニックとは昨シーズン2度対戦し、13-43と14-45でいずれも大差をつけられて敗れています。そして相手は、今シーズンも第一節でサントリーに大勝するなど、実力をいかんなく発揮。シャイニングアークスの現在のチーム力を測る物差しともなる、ラグビーファン注目の一戦となりました。

試合写真

14時5分、風下のシャイニングアークスボールでキックオフ。そのボールをマイボールにしてキープ。

前半2分、そのまま敵陣25m付近まで攻め込んだところで相手がノットロールアウェーの反則。このPGをSOエルトン・ヤンチースが決めて、3-0と先制。

しかし、その後は耐える時間が続きます。ワールドカップでのジャパンを思わせる一人目の足元へのタックル、すかさず二人目のタックルで相手を倒し、前に出るディフェンスを継続。

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ただ相手の二人の外国人選手、SOバーンズ選手とCTBピーターセン選手の世界基準の個人技での突破にどうしても混乱が起こってしまいます。それでも相手のミスにも助けられてトライには至りません。集中力の高いタックルで相手の攻撃の芽をつぶしていきますが、反則によって相手にPGを与えてしまいます。

前半8分、自陣30mでの相手ボールラインアウトモールでオフサイドの反則。PG3-3。

前半15分、自陣35mでノットロールアウェーの反則。PG3-6。

前半21分、CTB石橋拓也がインターセプトから抜け出し、CTB諸葛彬に繋いで相手ゴールラインに迫りますが、惜しくもトライには至りません。

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流れはそのままに前半23分、敵陣10mでの相手ボールラインアウトから相手がボールを回してきたところをFL金正奎が狙いすましたタックルでターンオーバー。そして切れ込んできたヤンチースに渡りトライ。G10-6。

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前半27分、自陣20mでのノットロールアウェーの反則から相手がPGを決めて、10-9。

そのリスタートキックが10mに届かず、相手ボールのセンタースクラムに。そこから自陣ゴールライン手前まで攻め込まれますが、ここは相手のミスでなんとか助かります。しかし、自陣から脱することができません。

前半34分、自陣22mでの相手ボールスクラムから一気に展開されてトライ。G10-16。

ここから得点は動かず前半終了。攻められる時間帯が多かったのですが、規律の保たれたディフェンスシステムにより、チャンピオンチーム相手に風下で1トライに抑えることができました。


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後半開始。メンバー入替はありません。

後半2分、キックオフボールがいったん相手に渡りますが、それをターンオーバーして敵陣へ攻め込み、相手が反則を犯したところでPGを決めて、13-16と詰め寄ります。

相手も後半4分にPGを狙いますが、これは失敗。

後半9分、寝ながらプレーしたとして故意の反則によりFL栗原大介にシンビンが与えられ、10分間の一時退場に。この一人少ない時間帯に2本のトライを奪われてしまいます。

後半9分、自陣5mでの相手ボールラインアウトからモールを押し込まれてトライ。G13-23。

後半18分、自陣10mでの相手ボールラインアウトを起点にラックから展開されてトライ。G×13-28。

後半19分、選手入替。PR甲斐尚哉→楢山直幸。SOエルトン・ヤンチース→小倉順平。CTB諸葛彬→ブラッキン・カラウリアヘンリー。FL栗原大介がシンビン解除でIN。

ここからラスト20分間が総力戦となり、チームの成長した真価を示す時間帯の始まりです。

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後半22分、敵陣45mでのマイボールラインアウトを起点に、一度ハーフウェイライン手前に戻したラックから一気に攻撃を加速。SH光井勇人→SO小倉順平→CTB石橋拓也→FB羽野一志→小倉→CTBブラッキン・カラウリアヘンリー→WTB菊池功一郎と渡りトライ。シャイニングアークスらしい鮮やかな速攻。SO小倉順平のゴールも決まり、20-28。

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後半23分、選手入替。LO石神勝→山下弘資。NO.8アマナキ・レレイ・マフィ→ヴィリー・ブリッツ。

後半25分、トライ後のリスタートキックを奪われて連続攻撃を受け、自陣22m内でディフェンスが乱れてしまったところを突かれてノーホイッスルトライ。G20-35。

後半26分、選手入替。WTB菊池功一郎→小泉将。

後半28分、選手入替。PR上田竜太郎→秋葉俊和。HO須藤拓輝→三浦嶺。

ここから再び勢いを取り戻し、敵陣に攻め込む時間帯が増えていきます。後半33分には連続攻撃からインゴールに持ち込みましたが惜しくもグラウンディングできずにノートライ。その後もシャイニングアークスの流れは続きます。

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後半37分、敵陣15mのマイボールラインアウトからオープンサイドに展開。最後は大外に余ったWTB小泉将がトライ。G×25-35。

後半41分、ラストワンプレーのホーンが鳴った後の相手の反則にショットを選択。このPGを小倉が決めて28-35で試合終了。最後のPGで7点差以内の敗戦となり、ボーナスポイント1を獲得。

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前半10-16、後半18-19。敗れたとは言え、真っ向勝負で戦った中でチームの成長ぶりを印象付ける収穫のあった試合でした。ただ相手の試合運びのうまさは揺るぎ無く、シンビンでこちらが一人少ない時間帯での2トライやトライ後にすぐさまトライを奪い返すなど、こちらのちょっとしたミスを見逃してはくれませんでした。

次節は、秩父宮ラグビー場でサントリーサンゴリアスが相手。強豪との試合が続きます。

12月12日土曜日も、グランドで会いましょう。

ロブ・ペニーHCの試合後コメント

ロブ・ペニーHC

たくさんのラグビーファンが会場に詰め掛けてくれて、日本ラグビー界にとっても喜ばしいことだと思います。今日の敗戦に満足はしていませんが、チームの成長を感じさせてくれ、また誇りに感じるパフォーマンスでした。チャンピオンチームであるパナソニックを相手に今日のような戦いができたことは、チームにとっての自信にもなります。

ただ今日のようなタイトなゲームでは、少しのことが試合結果に大きな影響を与えてしまいます。例えば後半の栗原大介のシンビンの間に2トライを奪われてしまいました。

昨シーズンのパナソニックとの試合ではフィジカル面で対等に戦うことができませんでしたが、今日の試合ではブレイクダウンでも十分に戦うことができていたと思います。

金正奎ゲームキャプテンの試合後コメント

金正奎ゲームキャプテン

勝てなかったことは残念です。少しのミスから得点を積み重ねていかれたことが敗因になったと思います。ただ後半の60分過ぎから自分たちのラグビーができたことは収穫です。次の試合ではさらに成長した姿を見せたいと思っています。

楢山直幸選手の試合後コメント

楢山直幸選手

勝てなかったことは悔しいです。前半風下でも得点を離されなかったことが、後半の流れにつながったと思います。後半から出場して、それほど相手と力の差は感じませんでした。

セットプレーの場面では、レフリーとしっかりコミュニケーションを取ることができました。パナソニックさんは一人一人の選手のスキルが高いのですが、我々はチームとして取り組んできたことができたと思います。スクラムでは、8人で押す意識の統一ができていることが昨シーズンより成長できているのではないでしょうか。

一人一人のタックルのスキルが上がってきている他に、練習から習慣としている「首振り」による状況判断の向上や試合中のコミュニケーションが増えたことで、今の成績につながっていると思います。

次節のサントリー戦は、誰が選ばれるかまだ分かりませんが、誰が出ても自分たちのラグビーをやるだけです。

山下弘資選手の試合後コメント

山下弘資選手

今日は勝ちを本気で狙いに行った試合だったので負けて悔しい気持ちがもちろんありますが、同時に自分たちの成長も感じた試合でした。

今日の試合に向けて練習からロブ(ロブ・ペニーHC)に、「とにかく我慢だ」と言われてきました。チョップタックル(足元へのタックル)でどんどん相手をなぎ倒して、ディフェンスで我慢して我慢して耐え抜いてその後に攻撃しようと。一週間かけてディフェンスにフォーカスしてきました。

ここまで4戦戦って、チームは間違いなく強くなっていると思います。ペネトレーターが増えてアタックの動き出しがすごく良くなっていますし、トライを獲る能力がすごく上がっています。またディフェンスでは規律を守る意識がみんなに浸透していますので、失点も少なくなっています。これからももっともっと成長できると思っています。

選手のメンタリティがすごく変わって、「いくぞっ!」という気持ちでどんな強い相手でも一歩も引かない気持ちで試合の入りから激しく行けるようになりましたし、トップ4のチームとも十分に戦えることを証明できたと思います。次節のサントリー戦も全力で勝ちを狙いに行きます。秩父宮ラグビー場での試合になりますので、多くの方が観戦に来やすいと思います。必ず熱い試合をお見せしますので応援よろしくお願いします。グランドで会いましょう。

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*試合写真は、公式facebookページにも多数掲載しています。