前節同様、前半苦戦するも後半に立て直して逆転勝利。
10月10日土曜日、秩父宮ラグビー場。プレシーズンリーグ・トーナメント2回戦、キヤノンイーグルス戦が行われました。キヤノンはシャイニングアークスよりも2シーズン遅れて2012年にトップリーグ入りを果たし、以降もチーム強化を続け、トップ4を狙うために当面のライバルとも言える相手。練習試合も含めて何度も対戦していますが、トップリーグレギュラーシーズンにおいてはここ2年続けてシャイニングアークスよりも上位に位置しており、現在のチーム力を計る物差しともなります。先週とはうって変わって、秋の深まりを感じさせる肌寒い曇り空の中、ゲームは開始されました。
14時、キヤノンボールでキックオフ。
前半2分、自陣35m付近でオフサイドの反則を犯してしまい、相手はショットを選択。これが決まって、0-3と先制されます。
先週のNEC戦と同様に、試合の入りが良くないシャイニングアークス。反則が多く、また正確性を欠いたプレーが目立ち、自分たちの流れを掴めません。
前半19分、10番 エルトン・ヤンチース選手が反則の繰り返しのためシンビンを取られ、10分間の退場。
前半19分、そのエルトン選手の反則にショットを選択したキヤノンのPGが成功。0-6。
前半25分、敵陣でフェーズを重ねて攻め続けますが、肝心のところでミスが出てトライを獲り切れません。逆にターンオーバーされてしまい、一気に自陣まで持っていかれてトライを許してしまいます。G○ 0-13。
前半30分、選手入替。3番 甲斐尚哉→佐藤勇人。
前半32分、敵陣40m付近での相手の反則にショットを選択。10番 ヤンチース選手がPGを決めて、3-13。
しかし前半33分、相手ハイパントキックのキャッチミスを付け込まれ、すぐざまトライを奪われてしまいます。G× 3-18。
前半37分、ハーフウェイラインを少し越えたあたりでボールを持った10番 ヤンチース選手が相手ディフェンス陣の裏にショートパントキックを落とし、それを自ら拾って抜け出します。そこから大きく外に展開していき、最後は6番 八藤後裕太がトライ。G○ 10-18。ここから得点は動かず、前半終了。
前節の結果からも、チームとして試合の入りが課題になっていたはずですが、この試合でも入りのまずさを露呈してしまいました。ただ、スクラムに関しては前節でスクラムに定評のあるヤマハを破ってきたキヤノンに対して互角に組めていました。
後半開始。
後半2分、ハーフウェイライン付近から5番 ヴィリー・ブリッツ選手が抜け出して左サイドを駆け上がり、サポートしてきた11番 小泉将にパスを渡してトライ。G○ 17-18
後半8分、敵陣45m付近でのマイボールラインアウトを起点に左から右へと大きくボールを展開して、最後は2番 三浦嶺がトライ。ゴールも決まり、24-18と逆転。ようやくシャイニングアークスらしい展開ラグビーを見ることができました。
しかし後半11分、自陣22m内で連続攻撃を受けてトライ。G○ 24-25.
後半12分、選手入替。6番 八藤後裕太→杉浦直人。
後半14分、敵陣に攻め込み大きく展開。最後は相手ゴール前でしつこく近場を攻め続け、ラックから7番 金正奎がピック&ゴーでトライ。G○ 31-25。
後半16分、自陣25m付近で相手のショートパントキックをキャッチした10番 ヤンチース選手から速攻を仕掛けて最後は2番 三浦選手がトライ。ゴールも決まり、38-25。
後半になると自分たちのペースを掴み、ストラクチャーからでもアンストラクチャーからでも、手数をかけずに一気にトライまで獲り切るラグビーを見せるシャイニングアークス。
後半21分、選手入替。10番 エルトン・ヤンチース→ブラッキン・カラウリアヘンリー。カラウリアヘンリーが15番に入り、小倉順平が10番にポジションチェンジ。
後半22分、選手入替。2番 三浦嶺→白隆尚。
後半24分、ハーフウェイ手前でボールを持った10番 小倉順平がパスフェイントで相手を交わすと一気に縦に突破。その勢いのまま22m内まで攻め込み落ち着いてフェーズを重ねていきます。最後はゴール前のラックから再び7番 金のピック&ゴーでトライ。10番 小倉のゴールも決まり、45-25。
後半25分、選手入替。1番 上田竜太郎→種本直人。
後半27分、選手入替。11番 小泉将→菊池功一郎。
後半29分、敵陣40m付近でのスクラムで相手がコラプシングの反則。10番 小倉がPGを決め、48-25。
後半30分、選手入替。4番 栗原大介→馬屋原誠。12番 石橋拓也→佐藤晴紀。
このまま得点は動かず、試合終了。
終わってみれば、48-25と引き離しての勝利でしたが、試合の入りに関してはまだ改善できていません。プレシーズンリーグを通して、入りが悪い試合が多く、そこから立て直せずに自滅してしまう試合もありました。それに関しては課題として残りましたが、シャイニングアークスらしい大きくボールを動かしてスペースを突いていく「Arcs ATTACK」も見ることができました。
なお、この試合でのマン・オブ・ザ・マッチは、80分間ハードワークをし続けた8番 ヴィリー・ブリッツ選手が選出されました。
この後、練習試合3試合を行い、11月14日からいよいよトップリーグレギュラーシーズンに入ります。ラグビーワールドカップでのジャパンの熱戦に負けないような戦いぶりを期待します。
グランドで会いましょう。