試合日程・結果 / FIXTURES & RESULTS

2015年9月11日19時30分 KICK OFFジャパンラグビートップリーグ プレシーズン 第2節

NTTコミュニケーションズシャイニングアークスNTTコミュニケーションズシャイニングアークス

vs

クボタスピアーズクボタスピアーズ

20vs0

前半7 - 0

後半13 - 0

「自分たちのラグビー」を取り戻し、完封勝利

9月11日(金)、秩父宮ラグビー場。プレシーズンリーグ第2節 vs クボタスピアーズ戦は、前節に引き続き金曜ナイターで行われました。ドコモ戦では自分たちのラグビーができずに、「自滅」してしまったシャイニングアークス。この一週間でスキル・メンタル共にどう立て直しをできたか。リーグ戦での修正能力が問われます。試合前からまた雨が降ってきてしまいましたが、大勢のファンの方々にこの日も会場まで足を運んでいただき、チームに勇気や情熱を惜しみなく与えてもらいました。

試合写真

19時30分、クボタボールでキックオフ。

試合の立ち上がりは、クボタペース。雨でボールが滑るのか、前節に引き続きボールが手につかないシーンが幾度かあり、嫌な予感が脳裏をよぎります。しかし相手がPGを狙わずトライを獲りに行って、獲り切れなかったことにも助けられました。

15分過ぎ頃からシャイニングアークスペースに。敵陣でのアタックが続きます。

そして前半24分、相手ボールスクラムをターンオーバーしたところから、10番 川本祐輝がショートパントキックを相手ディフェンスの裏に落とし、ゴール前になだれ込みます。敵陣ゴール前でフェーズを重ねた後、最後はラックから9番 西橋勇人がピック&ゴーでトライ。10番 川本がゴールを確実に決めて、7-0。攻めに行って、きちんとトライを獲り切って帰って来ることができました。

ここからは双方とも決めきれず、前半終了。両チームともスリッピーなコンディションのためキックを多用するなど、エリアを意識した戦い方となっています。またこの試合では、課題のスクラムが安定して相手にプレッシャーをかけ続けており、試合を落ち着かせチャンスを作っています。

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後半開始。幾度か敵陣22m内まで攻め込んでいきます。しかし後半8分、敵陣25mでのマイボールラインアウトを相手に奪われ、そのまま一気に自陣ゴール前まで走られてしまいます。最後に相手がノックオンしてくれたおかげでトライには至りませんでしたが、危ないシーンでした。この日は、ラインアウトが乱れることが多く、せっかくのチャンスを幾度かものにできませんでした。

その後、またシャイニングアークスの流れに試合を持っていきます。後半15分、相手のノットロールアウェーの反則からPGを決めて、10-0。

後半16分、選手交代。2番 三浦嶺→須藤拓輝。

後半21分、選手交代。3番 楢山直幸→斉藤展士。8番 山下弘資→ヴィリー・ブリッツ。15番 ブラッキン・カラウリアヘンリー→小倉順平。

後半22分、選手交代。1番 秋葉俊和→種本直人。

後半23分、ハーフウェイ付近でのマイボールスクラムから12番 石橋拓也が抜け出して、8番 ヴィリー・ブリッツ→11番 菊池功一郎とつないで左大外にトライ。難しい角度のゴールも決まり、17-0。

試合写真

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後半26分、選手交代。4番 石神勝→杉浦直人

後半は、シャイニングアークス本来のラグビーを伸び伸びと展開していきました。キックも織り交ぜながらグランドを大きく使ってボールを動かし、スペースを狙います。ブレイクダウンでも二人目が相手よりも素早く反応して、試合を優位に進めます。

後半31分、選手交代。11番 菊池功一郎→小泉将。12番 石橋拓也→鶴谷知憲。

後半32分、クボタのオフサイドの反則に手堅くPGを決め、20-0。そしてクボタボールでラストプレーを告げるホーンが鳴った後、ターンオーバーして速攻からトライを決めたかと思われましたが、これはビデオ判定でノートライ。ここで、試合終了。

試合写真

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幾度かミスはありましたが、前節とは見違えるような「自分たちのラグビー」を見せての完封勝利。スクラムも、強かった頃の姿が戻りつつあります。また前節とは大きくメンバーが変わっていましたが、組織だったディフェンスは継続して有効に機能し、試合の流れを大きく崩されることはありませんでした。

なお、本日のマン・オブ・ザ・マッチは、西橋勇人選手でした。

次節は、長崎に飛んで神戸製鋼との試合です。遠方での試合になりますが、よろしければ、来週末もグランドで会いましょう。

ロブ・ペニーHCのコメント

ロブ・ペニーHC

――今日の試合の感想を。

先週の敗戦の後、選手たち自身から多くの改善点が出てきてそれが結果につながりうれしく思っています。今日の試合では、選手のラグビーにかける情熱が感じられ、ファーストクラスのプレーも生まれ、いいパフォーマンスを出すことができました。またセットピースでも先週と比べていいパフォーマンスができていたと思います。ディフェンスの観点から言えば、相手はとてもフィジカルが強いチームでしたが、うまく対応できたと思います。

――前節と大きくメンバーを変えた理由は?

多くの選手を強いスコッドに育てていきたいと考えています。ですから、できるだけ多くの選手に機会を与えて、いいパフォーマンスを発揮してもらいたいと思っています。そうすることによって、11月から始まるトップリーグレギュラーシーズンに向けて、チームの土台をしっかり作っていくことができると考えています。

――新加入のヴィリー・ブリッツ選手に関して。

来日からまだ日が浅いのですが、うまくチームにフィットしていると思います。フィールド上だけでは無く、オフ・フィールドでもとても性格が良い選手で、チームにとってプラスになっています。

――今日の試合の反省点は?

コーチとして難しいのは、選手の判断力をつけていくことです。それを達成するためには時間が必要です。今日の試合ではトライを獲れるところで獲れなかったシーンが何回かありました。ただ昨シーズンと比べて選手の判断力も着実に成長してきており、いいチームに育ってきていると実感しています。

鶴田諒ゲームキャプテンのコメント

鶴田諒ゲームキャプテン

――今日の試合の感想を。

先週のミスが多かったドコモ戦の敗戦を糧に、今日の試合では、たくさんのファンの方の前で自分たちのラグビーを少しでも多く見せることができて、尚且つ勝利することができてうれしく思っています。FWがゴール前でも粘ってディフェンスしてくれましたし、ハーフ陣がエリアを取ってくれたので、自分としては外で見ている時間が長かったのですが、安心していられました。来週末にまた神戸製鋼戦がありますが、今日の試合はまだまだ完璧とは言えませんので、この一週間で修正していきます。

――今季目指している「自分たちのラグビー」とは?

昨シーズンと大きく変わったわけではありません。ディフェンスでは個人の判断では動かずに全員が組織的に規律を守って動き、アタックでは、自分たちの形がある中で一人一人の選手が前を向いてしっかりと判断してスペースにボールを運んで行くことを目指しています。

――今日の試合での課題は?

ディフェンスは概ね良かったと思うのですが、何回かラインブレイクされてしまったので、後で映像を見て確認して修正します。アタックに関しては、事前の分析で相手が前に早く出てくるだろうと予測していたのですが、うまく対応しきれない場面がありました。またゴール前まで攻めたのにも関わらず獲り切れずに帰ってきたことが何度かありましたので、そこも後で映像を見て確認し、修正していきます。

楢山直幸選手のコメント

楢山直幸選手

――今日の試合の感想を。

先週ミスが多かったので、自分たちのラグビーをしっかりやろうと試合に臨みました。それでもまだミスが多かったのですが、自分たちの形もつくれたと思っています。

――先週の試合後、チームではどんな話し合いがありましたか?

まずは練習でやっていることを試合でしっかり出していこうと。FWであれば、セットプレーの細かいところに拘っていこうと取り組んできました。

――今日のスクラムに関して。

僕としてはチームの強みとしてスクラムを出したいので、FW8人でしっかりコミュニケーションを取って、いいスクラムを組めた時は盛り上がって、悪かった時はしっかり話し合って修正することができたと思います。

――今、練習の中でスクラムに関してフォーカスしているところは?

本当に基本的なことですが、一人一人が自立すること、ファーストヒットとコンタクトでしっかりチェイスすること、あとはセカンドプッシュを8人全員でしっかりと地面から力をもらって組むこと、などを意識してやっています。

――ゲーム後に大久保FWコーチから何かアドバイスはありましたか?

後半5分ぐらいに、相手ゴール前で2度スクラムを連続して組んだのにトライを獲り切れなかったのがもったいなかったという話がありました。せっかくいい形のマイボールで攻めていたのに、こだわりと集中が足りなかったことを指摘していただきました。そういうところを突き詰めていかないとレベルが上がっていきませんので、そこは反省しています。

――次の神戸製鋼戦に向けて。

自分たちの形を出して、どれだけチャレンジできるかだと思っています。頑張ります!

西橋勇人選手(本日のマン・オブ・ザ・マッチ)のコメント

西橋勇人選手

――今日の試合の感想を。

先週敗れていますので、何が何でも勝とうという気持ちで試合に臨みました。勝ててうれしかったです。

――西橋選手らしい、いやらしいプレーも随所に出ていましたね。

今日は、パスを中心にボールを早いテンポで動かすことを意識していました。ただクボタさんのボールへの絡みとかが思ったよりもきつくて、いいテンポで出せたところもありましたが、うまくいかないところもありましたので、そこは次に向けて修正していきます。そして、自分の強みである、いやらしい動きをまたやっていきたいと思います。

――トライを一つ獲りましたが、今シーズンも目標は得点王ですか?

いや、今年はゲームメイクに集中していきたいと思います。去年はちょっと調子に乗りすぎていたなと反省しています(笑)。

――今日はハイパントキックを多用していましたが。

そうですね、敵陣で戦いたかったので、ハイパントであったり、裏に蹴ったりして相手のエリアでリゲインできるように狙いました。今日は、雨が降っていましたので、エリアを重点的に意識して戦いました。

――前節のドコモ戦は出場せずに外から見ていてどう感じましたか?

一歩引いて見ることができたので、自分にとっていい勉強になりました。ここはこうしたほうがいいだろう、というようなゲームメイクの部分での選択を考えながら見ることができました。そういう意味で自分にとっては財産になったのですが、チームとしては苦い試合になりました。

――今日の試合でも、立ち上がりではボールが手に付きませんでしたが。

最初の10分は、自分たちのゴール前での時間が多かったのですが、みんなで辛抱することができて、その後敵陣に行ってスコアして帰ってくることができました。3点でもいいから絶対獲って帰ろうということはみんなで意識していました。そこの部分では、先週よりも修正できたかなと思います。

――そして、PGも手堅く決めましたね。

川本さんのおかげです。先週は得点を獲るべきところで獲れてなかったので、狙えるところは狙って3点でもいいから刻んでいこうとしました。

――ディフェンスは、安定していますね。

今年はディフェンスが強みになっていると思います。昨シーズンよりも個々の選手のタックル成功率も上がっています。

――次節の神戸製鋼戦に向けて。

今日の試合のミスを修正して自分たちのやりたいラグビーをやっていければ、相手がどこのチームであろうがいいゲームはできると思っています。そして、勝ちを獲りにいきます。全力で頑張りますので、応援よろしくお願いします。

試合写真
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*試合写真は、公式facebookページにも多数掲載しています。