インタビュー / INTERVIEWS

Newface Interviewニューフェイスインタビュー

サム・ジェフリーズ サム・ジェフリーズ

空中戦のスペシャリストが新加入。
身長2メートルのビッグマンは元オーストラリアU20代表
9月に第一子誕生で決意新たに

オーストラリア出身の知性派ロック
フィジカルも強い29歳が空中戦制圧へ

チーム合流後の率直な感想は「練習の強度」

まずはシャイニングアークスへの入団を決めた理由から教えてください。

いつもトップリーグで活躍をしているチームで、前のチーム(NEC)でプレーしていた時から、ボールを動かすスタイルが魅力的だなといつも感じていました。セットピースがすごく強いという点にも魅力を感じます。

昨シーズンまでNECの選手としてシャイニングアークスと戦っていましたが、同じオーストラリア出身のリアム・ギル(FL)は手強い相手と見ていましたね。

またアナル・ランギ(HO)はオーストラリアのレベルズ(豪スーパーラグビーチーム)時代のチームメイトなので、久しぶりに彼と一緒にプレーすることになり嬉しいです。彼がシャイニングアークスのことなどをいろいろ教えてくれたり、街を紹介してくれたりして面倒を見てくれています。

サム・ジェフリーズ

実際にシャイニングアークスに合流した印象は?

練習の強度がすごく高いですね。自分としても良いチャレンジが毎回できています。金正奎と中島(進護)は、練習でも強度を高くプレーしていてリーダーシップもすごい。2人のことを尊敬しています。

シャイニングアークスの施設は私のキャリアの中で一番素晴らしいのですが、毎回の練習強度が高いので、サウナなどを利用してケガ予防に努めています。

シャイニングアークスのラグビーにフィットするために高めている能力は?

スペースにボールを運ぶラグビーなので、たくさん動けるようにならないといけません。フィットネスの強化は特に意識しています。フィットネスはラグビーの土台であり、どんなプレーをするにせよ大事な部分です。

今はフィットネスにフォーカスし、ジムなどで練習後にもトレーニングをしています。何を達成するにしても努力が大事です。ハードワークをしてこそ良い結果がついてくると信じています。

サム・ジェフリーズ

10年間続けているルーティン。
―試合前にはかならず「達成すること」をリスト化

ラグビーキャリアを振り返ってください。

ラグビーを始めたのは6歳の時、ブリスベン(オーストラリア)のエバートン・パーク・ルースターズというチームでした。

その後プレーを続けて、レベルズに参加してスーパーラグビー(南半球最高峰リーグ)にデビューをしました。嬉しかったですね。南アフリカで、相手はブルズ(南アフリカ)でした。オーストラリアでラグビーをやっている以上、スーパーラグビーでプレーしたいということは誰しもが思うことで、家族も喜んでくれました。

レベルズで2018年シーズンが終了した後、NECでプレーする機会があると知って日本行きを決めました。以前から日本の文化に魅力を感じていて、いつか行ってみたいという気持ちがずっとありました。

来日は3年目になりますが、日本語の上達具合はいかがですか?

(日本語で)私は、日本語、悪くない(笑)。

(英語に切り替えて)毎週日本語のレッスンを受けることができるので、とても助かっています。漢字はとても難しいですが(笑)。

来週生まれる予定の息子は、日本生まれになるので、彼の方が上手になるでしょう(インタビューは9月上旬)。彼に日本語を教えてもらおうかなと思います。

父親になって心境の変化はありましたか?

よりハードに練習をして、試合でもより良い結果を出そう、というモチベーションになりました。また練習には絶対に遅れない、といった基本的な部分はより意識するようになりましたね。

キャリアの中で長く続けている習慣はありますか?

試合前にはかならず「達成すること」をリスト化します。コレとコレを達成しよう、と書き起こす作業です。試合後にやりたかったことをレビューする時にすごく役立っています。

これは19歳から10年以上続けている習慣で、私のメンターであるジョン・ビッグマンの教えです。彼は同じクラブに所属していた、元オーストラリア代表のロックでした。

サム・ジェフリーズ

スローイングされたボールを
しっかり獲得するプレーが強み
―「セットプレーでリーダーシップを発揮したい」

ファンに見てほしいプレーの強みを教えてください。

ラインアウトとディフェンスです。

ラインアウトでは、ボール獲得が難しい状況に陥っても、スローイングされたボールをしっかり獲得するプレーが強みです。ラインアウトでボールを確保することがバックスの良いアタックに繋がるため、とても重要です。ファンの皆さんには、身長2メートルある人間がジャンプして競り合うところを楽しんでもらえたらと思います。

もうひとつの強みであるディフェンスでは、フィジカリティを発揮して楽しんでファイトしています。ただ、やはりセットプレー(ラインアウトとスクラム等)のところでリーダーシップを出してきたいと思います。

シャイニングアークスのスクラム・スタイルにはフィットしていますか?

チーム一丸となって押すスクラムに、しっかり溶け込むことを意識しています。自分の重さと強さを生かしてスクラムを押す、という心構えでいます。

シャイニングアークスの1対1のスクラム練習は本当にキツいですね。今のところ全体のスクラム・セッションはそれほどありませんが、仲間と楽しめています。

サム・ジェフリーズ

10月に始まる練習試合、そしてリーグワンへ向けての意気込みを聞かせてください。

しっかりシャイニングアークスラグビーのスタイルを慣れると同時に、ゲームフィットネスをしっかり獲得していきたいので、これから始まる練習試合はとても重要なものになると思います。

リーグワンではNECとの対戦が楽しみですね。見知った顔がたくさんいます。自分が所属していたチームとの対戦は良いチャレンジです。

そして1試合でも多く勝ってチームに貢献し、シャイニングアークスとして今までで一番良いシーズンになるよう貢献したいと思います。子供が生まれる予定なので、父親としてお手本になるようなプレーをしたいですね。

サム・ジェフリーズ

ラグビーの素晴らしいところは身長、体重、身体のサイズなど、いろいろな特徴を持った人間がひとつのゴールへ向かって力を合わせるところです。ぜひリーグワンに注目して、ラグビーとシャイニングアークスを応援してもらいたいと思います。

今年の意気込みを一言で表すと…

今年の一言

サム・ジェフリーズ

生年月日
1992/5/20
身長/体重
200cm / 115kg(インタビュー時)
出身地
オーストラリア
略歴
クイーンズランド州で生まれ育ち、6歳でブリスベンのエバートン・パーク・ルースターズで競技を始めた。ナッジ・カレッジ、シドニー大学でもプレー。
2012年にU20オーストラリア代表に選出され、2014年にレベルズ参加。2018年からはNECで3季活動した。国内外でプレーをしながら豪名門国立大、ロイヤルメルボルン工科大の商学修士を修めている。