インタビュー / INTERVIEWS
Newface Interviewニューフェイスインタビュー
2021-2022 SEASON


現代のキック戦術に欠かせぬニュージーランド出身のエリート
ラグビー王国の20歳以下代表としてユース世界一を経験
185センチの高身長、落ち着いたゲームマネジメントで勝利をもたらす
稀代の司令塔が語るNTTリーグワン2022への決意
王国ニュージーランドの
エリート
スピード、キック等の
ハイスキルで魅了
ユース世界大会、スーパーラグビー、
トランス・
タスマン・・・。
数々の優勝を経験
まずはご自身のキャリアを振り返ってください。
キャリアはニュージーランドの州代表であるマナワツで始まりました。その後スーパーラグビーのハリケーンズ(NZチーム)に3シーズン所属し、ブルーズ(NZチーム)へ移籍して4シーズン戦いました。その間にも州代表のベイ・オブ・プレンティで2シーズン活動しています。
キャリアにおけるベストゲームは?
たくさんあり過ぎますね(笑)。強いて言うならば、所属した各チームで優勝することができた決勝戦でしょうか。
ニュージーランドの20歳以下(U20)代表として出場した世界大会でも優勝(2015)していますし、ハリケーンズでもスーパーラグビー(SR)で2016年に優勝しました。ブルーズでもトランス・タスマン(NZと豪のSR合同大会)で2021年に優勝しています。全部が良い思い出です。
今はシャイニングアークスについて学ぶことに比重を置いていますが、そこがある程度達成できたら、こうした自分の経験をチームに還元したいと思います。
ニュージーランドを離れて来日を決めた理由は?
プロでラグビーを始めた頃から、ニュージーランド以外でラグビーをするなら日本で、と考えていました。日本の文化に触れながら、日本のラグビーを経験してみたかったのです。日本でやりたいと考えていたところに、今回、オファーがありました。ぜひ挑戦したいと思い、来日を決めました。
シャイニングアークス加入にあたり、日本ラグビーの情報収集はしましたか?
日本でプレーしているニュージーランドの選手がたくさんいるので、彼らとオフシーズンに話せる機会がたくさんありました。
シャイニングアークスのジミー・トゥポウはブルーズのチームメイトなのでよく話を聞きましたし、マット・ダフィー(三重ホンダヒート)、ボーデン・バレット(元東京サントリーサンゴリアス)には実際に会って日本の話を聞きました。ボーデンはハリケーンズでもブルーズでもチームメイトだった良い友人で、短い時間(1シーズン在籍)でも日本でラグビーをエンジョイできた、という話をしてくれました。
チームも浦安も「とても良い」。
日本食はNZ時代からの好物
11月に合流したアークスの印象はいかがですか?
人柄の良い選手ばかりで、良いスタートを切ることができて、とても良い印象を受けています。家族で住んでいる浦安エリアもとても気に入っています。開幕へ向けてチームはとても良い雰囲気です。日本のラグビーを経験できるチャンスで、開幕がとても楽しみです。
よく一緒に行動しているチームメイトは?
一人を挙げるのは難しいですが、ジミー・トゥポウはブルーズで一緒にプレーしていた仲間です。イジー(イズラエル・フォラウの愛称)は加入したタイミングが一緒だったのでよく話をしています。日本人、外国人問わずいろんな選手と過ごしています。
チームメイトには焼肉に連れていってもらいました。日本食は好物で、ニュージーランドにいる頃から日本食はよく食べていました。ラーメン、焼肉、寿司が好きですね。クラブハウスで提供される食事も本当に素晴らしいです。
アークスのラグビー・スタイルの印象は?
シャイニングアークスはボールをしっかり動かすラグビー。私がこれまで所属したチームのスタイルと似ています。自分の好きなラグビースタイルでプレーできることが嬉しいです。
バックスには刺激的な才能ある選手が揃っているので、しっかりボールを外まで運び、良いトライを生み出したいと思います。
高い精度のキックが印象的です。
最近のラグビーでは精度の高いキックが求められています。ラインスピードのあるディフェンスに対し、空いたスペースにキックを蹴ることが要求されるのです。そのため数年かけてキックの能力を磨いてきました。シャイニングアークスでは仲間がスペースを見つけるとキックを要求してくれることもあり、今のところ上手くいっています。
アークスには優れたスクラムハーフがたくさんいますね。ハーフ団を組むスタンドオフとして、どんな印象を持っていますか?
スクラムハーフは全員が印象的ですね。グレイグ(・レイドロー)は世界の経験がありスキルも高いのでいろいろ教えてくれます。これまで2試合に出場して、コンビを組んだのはユモ(湯本睦)とバシ(西橋勇人)ですが、本当に良い関係を築けています。彼らとプレーすることを楽しんでいます。
一歩一歩、階段を上り、頂点へ
NTTリーグワン2022で対戦したい選手は?
同学年のダミアン(・マッケンジー/東京サンゴリアス)はU20代表、マオリ・オールブラックスで共にプレーしていますが、個人というよりは、強いチームと対戦したいですね。個人としてやるべきことをやり、強い相手としっかり戦っていきたいです。
日本のラグビーに関して驚いたことは?
これまで2試合に出場しましたが、ゲームのテンポがすごく速いですね。ニュージーランドのラグビーもスピードはありますが、冬は雨が多いため、必然的にテンポが遅くなってフィジカリティの高いゲームになります。経験している限りでは、ニュージーランドよりもテンポが速くて驚いています。チームにフィットして、速いゲームに適応しながら良い結果を残したいです。
ではNTTリーグワン2022へ向けての意気込みをお願いします!
優勝は常に成し遂げたいことですが、新しい選手、コーチもいるので、まずは一歩一歩階段を上り、過去のチーム最高順位よりも上を目指したいです。ホームゲームで皆さんに会えることを心から楽しみにしています。
今年の意気込みを一言で表すと…
オテレ・ブラック
- 生年月日
- 1995/5/4
- 身長/体重
- 185cm / 86kg((インタビュー時)
- 出身地
- ニュージーランド
- 略歴
- ニュージーランドのパーマストンノース出身。州代表のマナワツで正確なキッカーとして頭角を現し、20歳以下のニュージーランド代表として2015年にユース世界大会で優勝。
スーパーラグビーのNZハリケーンズでは2016年にSR優勝。移籍したブルーズでは2021年にSRトランス・タスマン2021(豪NZ合同大会)で優勝した。
スピード、キック等のハイスキルに加えて185cmのサイズも武器。
ニックネームは「Oats」「Wizard」