インタビュー / INTERVIEWS
Newface Interviewニューフェイスインタビュー
2020-2021 SEASON


ニュージーランド(NZ)のトップレベルで活動してきた25歳が新加入!
学生時代はNZの高校代表に選出され、オタゴ州代表やハイランダーズ(NZ)でプレー。
ピッチ外では多才な趣味人で、ギター、トランペットも演奏できるそう。
学校の副委員長だった高校時代は、合唱でNZの全国大会に出場。
ピッチ内外でポジティブなインパクトを与える逸材が、これまでの歩みを語ってくれました。
フィールド内外で多才な25歳。
NZ高校代表を経験したモバイル・フッカー
ラグビー王国で生まれ育った。ルーツはトンガ。
ご出身はどこでしょうか?
生まれも育ちもオークランド(NZ)です。
両親はトンガ出身で、父が21歳のときにニュージーランドへ来ました。父は一度トンガに帰った時に母と出会い、その後オークランドで就職しました。
家族構成を教えてください。
4人兄妹で、兄が1人、妹が2人います。
兄(ソロモン・ティーポレ)は20歳以下のニュージーランド代表でした。2016年はサントリー、17年からは近鉄でもプレーしていました。
スポーツ歴を教えてください。
最初に8歳からラグビーリーグ(13人制ラグビー)を始めました。
しかし進学した高校(ウェズレー・カレッジ)に13人制のチームがなかったので、ユニオン(15人制ラグビー)に転向しました。高校では他にソフトボールもしていました。
これまでどんなポジションを経験してきましたか?
ラグビーを始めた最初の4年間はルースフォワード※(FW第1列)で、フランカー(6番)とナンバーエイトでした。
父の仕事の関係で、16歳でオークランドからダニーデンに引っ越しましたが、その後オタゴ・ボーイズ高校でフッカーに転向しました。
その理由は身長が伸びなかったからです(笑)。ニュージーランドのルースフォワード※は大きいですから、このままでは厳しいということで、比較的身長が低くてもプレーできるフッカーへ転向しました。
※FL(6番・7番)とNo.8の両方ができるフィジカルプレーヤー
名門校で副委員長。合唱隊の一員として全国大会出場も
ウェズレー・カレッジと、転校先だったオタゴ・ボーイズはラグビー強豪校ですね。
ウェズレー・カレッジはジョナ・ロムーさん(元NZ代表の伝説的ウイング)の出身校です。オタゴ・ボーイズも有名校で、リッチー・マコウさん(元NZ代表キャプテン)の出身校です。
オタゴ・ボーイズは校内に11チームくらいあり、トップチームは全国大会で準優勝になりました。ニュージーランドの南島では3年連続でベストの高校でした。
高校時代のフィールド外の思い出というと?
2つあって、ひとつは最終学年で副委員長(副首席)というポジションを任されたことです。
オタゴ・ボーイズ高校の委員長と副委員長は、学校の先生達が選び、1年の終わりに全校生徒の前でサプライズで発表されます。
もう一つは合唱の大会に出たことです。合唱の全国大会出場はオタゴ・ボーイズとしては初めてのことでした。
合唱を始めたきっかけを教えてください。
オタゴ・ボーイズでは、ラグビーをしながら、オーケストラでトランペットも吹いていました。そこで「合唱団にチャレンジしたらどうか」と勧められて始めました。
あるときラグビーと合唱のスケジュールが重なってしまったことがあって、ラグビーもかなり重要な大会だったんですが、合唱の方はオーストラリアに遠征できる機会でした。結果的に合唱を選び、オーストラリアに行きました(笑)。
カラオケは日本が発祥ですが、十八番の歌はなんですか?
カラオケは行ったことがあります。
好きなアーティストはボーイズ・トゥー・メン、ジャック・ジョンソン、スティービ-・ワンダー。
音程が難しい曲にあえて挑戦するのは好きですね。
トンガ代表の招集を断ってアークスへ。
高校卒業後はオタゴ州代表、そしてスーパーラグビーのハイランダーズでプレーしますね。
高校時代はファースト・フィフティーン(1軍)でプレーし、NZの高校代表にも選ばれました。
それからオタゴ地方の州代表、シンガポールで開催されていたラピッド・ラグビー、そしてハイランダーズでプレーしました。
シャイニングアークスに入団を決めた理由を教えてください。
新しい経験をしたいと考えていました。日本でプレーした兄から「日本で良い経験をした」と聞いていたこともあり、日本での挑戦を決めました。
2019年ワールドカップのトンガ代表に呼ばれていましたが、ワールドカップに参加すると大会後にフランスでプレーする以外ない状況だったので、トンガ代表のオファーを断り、シャイニングアークスでプレーすることを決めました。
トンガ代表のオファーを受けていたら、2019年のワールドカップでトンガ代表としてプレーしていた?
そうだと思います。オールブラックス対トンガのテストマッチが大会直前の9月にあったのですが、その試合に招集されていました。
ジャパンラグビートップリーグ2020 第4節 リコーブラックラムズ戦
環境は「格段に良い」。アークスでさらなる成長へ。
海外との環境の違いは感じますか?
日本に来たのは初めてで、最初は言葉の壁を感じましたが、通訳の助けもあり楽になりました。
練習施設に関しては、シェーン(・ゲイツ)とヴィリー(・ブリッツ)から「すごい」と聞かされていましたが、実際に来てみたら想像していたよりも格段に良かったです。自分が今まで行ったどの施設よりも良いですね。
自分達しか使わないフィールドが2面あることも素晴らしいです。スーパーラグビーでも専用の練習場がないチームもあり、前日に他のチームが使っていたりして芝が悪いこともあります。
社員選手とプレーする環境についてはどう感じますか?
社員選手もプロ選手も、良い選手ばかりです。ラグビーの観点から見ても実力などに違いはないと感じています。
シャイニングアークスのラグビースタイルはどんな印象ですか?
かなりゲーム展開の速いスタイルですね。それを実現するためには高度なスキルが必要です。
FWのセットピース(スクラム、ラインアウト)も重要視しています。サイズ的にも大きく激しい部分もあり、フィジカルにプレーできるチームだと思います。
スクラムを最前列で組むフッカーですが、シャイニングアークスのスクラムについては?
このチームのスクラムは素晴らしいです。
ニュージーランドのスクラムとかなり違っていて、ニュージーランドでは高いところから低くヒットしますが、ここでは低いところから、飛行機がテイクオフするように突き上げます。
フォワード全体がひとつとなってヒットして、全体としてスクラムを組むというスタイルで、かなりチームの強みになっています。
チーム内では「ジョーキング・プレイヤー」。
明るい趣味人。
チームではどんなキャラクターですか?
“ジョーキング・プレイヤー”。冗談を言ったりして、ハッピーにふるまう感じです。もちろん、冗談を言ってもよい状況に限りますが。
好きな言葉はありますか?
いつもただ「レッツ・ゴー」と言っています(笑)。
どちらかといえば「レッツ・ゴー(Let’s go)」というより、力の抜けた「レス・ゴー(Less go)」といった感じですね。
趣味は何ですか?
最近ゴルフを始めました。チームメイトみんなでゴルフをしたりもします。ギターも弾きます。
住んでいる浦安市はどんな印象ですか?
新浦安のスーパーマーケットの近くに住んでいますが、とても綺麗な街です。
公園も綺麗でいつも感心しています。
お気に入りの場所は?
カフェの「LAUMELIA」です。公園もウォーターフロントも好きです。
ニュージーランドにも海があるので、故郷を思い出させてくれます。
故郷のダニーデンと似たような景色もありますよ。
挨拶や撮影は「いつでもウェルカム」。
出場数増でいざアークスの主軸へ。
どんなプレーに注目してほしいですか?
セットピースであればスクラムです。
またボールを持ってアタックする選手なので、フィールドでのプレーも見てほしいですね。
選手としての目標を教えてください。
今年は数試合に出場しましたが、もっと出場時間をもらえるように努力したいと思います。ディフェンス、ハンドリングスキル、セットピースを練習していきたいです。
最後にはファンへのメッセージをお願いします。
(しばらく考え込んだ後・・・)グラウンドに来て、サポートして頂ければと思います。すべての試合に勝つことは難しいですが、サポートしてもらえればとても助かります。
今年はトップリーグが中止になりましたが、それまでの数試合はサポートにとても感謝しています。これからも来てくれたら嬉しいです。
いつでも自分のところに来て、挨拶をしたり写真を撮ったりしてください。僕はいつでもウェルカムなので、声をかけてくれれば嬉しいです。
今年の意気込みを一言で表すと…
セコナイア・ポレ
- 生年月日
- 1995/04/02
- 身長/体重
- 181cm/112kg(インタビュー時)
- 出身地
- ニュージーランド
- 略歴
- トンガ出身の両親のもとニュージーランドのオークランドに生まれた。
8歳から13人制ラグビーを始め、ウェズレー・カレッジで15人制転向。16歳でダニーデンに移り住み、オタゴ・ボーイズ高校時代にNZ高校代表。その後オタゴ州代表、ハイランダーズでもプレーした。
2019年度に新加入し、トップリーグ2020年シーズンは4試合出場。
4兄妹の次男。兄・ソロモンは元U20NZ代表。