宿敵打破!青梅橋グランド最後の試合を勝利で飾る
NTTコミュニケーションズ
50
東京ガス
15
12月2日、トップイーストリーグ11公式戦第8戦、NTTコミュニケーションズは東京ガスと対戦した。「昨年まで4年連続で勝てていない」(山本監督)という宿敵を相手に、苦手意識を払拭するかのごとく力強く戦い、50-15で勝利をもぎ取ってリーグ優勝に向けてラストスパートに入った。
危なげない試合運びを見せた前半
FW、BKともに喰らいつくような
低いタックルで猛攻を凌ぎきる
「NTTコミュニケーションズ ラグビー部ファン感謝の日」と銘打ったこの日、会場にはNTTコミュニケーションズのサポーターのみならず、選手の同僚や友人が家族を連れて応援に駆けつけていた。来春からホームグランドが千葉に移転するため、青梅橋グランドでの公式戦は文字通り最後の試合。対戦相手は昨年まで4年間も公式戦で勝利をつかめていない東京ガス。青梅橋グランドでの有終の美を飾るには、これ以上ない相手である。気合十分で臨んだNTTコミュニケーションズは、序盤は敵陣に果敢に攻め込んだものの、トライを決めきれずにいた。が、19分に敵陣22mエリア内での東京ガスボールのスクラムからの展開をターンオーバー。ボールを確保したSH友井川拓が密集を軽やかに抜け出て初トライに成功。24分、危険なタックルによるペナルティで東京ガスにペナルティゴールを決められてしまうが、そこで意気消沈することなく26分にはWTB矢口和良がライン際を駆け抜け右隅にトライ。難しい位置だったが、SO君島良夫がコンバージョンにも成功。続けて32分には敵陣ゴール前からモールで押し込み、さらに37分にはCTBティム・レネヴェが自陣から70mの独走トライを決めるなど、苦手意識をまったく感じさせない戦いぶりを見せた。
緩急自在のプレーを展開し、ダメを押す
機転を利かせて、ショートパントで東京ガスの
ディフェンスの裏を抜くWTB矢口和良
後半、展開力に定評がある東京ガスが積極的に仕掛けてきた。接点におけるボールの支配も東京ガスが優位に立ち、ペースを奪われかけたものの、NTTコミュニケーションズFWの体を張ったタックルで猛攻をなんとか凌いでいた。「流れを変えなければ……」、そのような思いがあったのだろうか、敵陣ゴール前からのラインアウトで供給されたボールをSO君島が意表を突いてドロップゴール。
青梅橋グランドの有終の美を飾った翌週は、
秩父宮で強敵セコムに挑む
見事成功し、値千金の3点を追加。18分には途中出場したタイ・グラッシーがスピードを活かして東京ガスのディフェンスを突破し、そのまま展開してWTB河津周平がゴール左にトライを決める。だが、NTTコミュニケーションズの勝利が見えた34分、40分に、立て続けにトライを決められてしまう。嫌な流れになりかけたが、ロスタイムの42分にWTB矢口の絶妙なショートパントをCTBティムが拾ってトライを決め、ダメを押すことができた。スコアは50−15と、戦前の予想以上の結果を残すことができ、青梅橋グランド最後の試合を勝利で飾ることができた。
山本監督のコメント
選手たちにはよくやってくれたと手放しで褒めたいところですが、課題も見え隠れしました。特に前半でトライを取るのに時間がかかってしまったのは、自分たちのペースで展開しているようで、実は相手に振り回されたという点が大きかったですね。もっと上のレベルでの戦いができるように、次戦以降“All Out”、出し尽くすことを選手には心がけてもらいたいと思います。
加藤昭仁キャプテンのコメント
この青梅橋グランドに対しては、感謝の気持ちでいっぱいです。その感謝の気持ちを込めて、選手や関係者が一丸となれたからこそ、今日、東京ガスに勝利することができたと思っています。次からの対戦相手は、実績的には格上かもしれませんが、チャレンジャー精神を忘れることなく、戦っていければと思っています。