学校法人 戸早学園
電話環境のクラウド化で学園全体の外線・内線環境を刷新
円滑なコミュニケーションの実現により働き方改革を一気に加速

学校法人 戸早学園
理事長
戸早秀暢氏
「いまどきは生徒が先生に電話をかけて相談する個別対応が主流です。いつでも、どこにいても電話がつながり、スピーディに生徒の悩みが解決できるようになったことも大きな成果だと思っています」

学校法人 戸早学園
法人事務局次長
舩戸淳氏
「実はまだArcstar Smart PBX、オフィスリンクの機能の半分も使えていません(笑)。ドコモビジネスのアドバイスをいただきながら、より便利に使いこなせるよう職員全体の習熟度を高めていきたいですね」
課題
PBXの老朽化で電話の運用にかかる負荷、コストが増大
社用の携帯電話を含めた電話システムの刷新を決断
学校法人 戸早学園は北九州エリア一円で「人を愛し、人を支える心を育てる」という理念のもと、教育、医療、福祉のエキスパートを養成する複数の専門学校を運営。子供からお年寄り、そして入院患者といった地域のさまざまな人を支え、社会に貢献する多様な人材を世に送り出している。さらに、地元からのニーズを受けて幼稚園、保育園、介護付有料老人ホーム、総合福祉施設なども運営しており、ここを生徒に対する実践的な職業教育の場としても有効活用している。また近年の少子高齢化による人材不足の解消に向けた働き方改革、ワークインライフの充実などにも積極的に着手。これらの実現には業務効率化が重要なポイントになっており、同学園ではITを活用した各種取り組みを推進中だ。その1つが、業務における重要なコミュニケーションツールとなる、従来の電話環境を刷新することだった。
「長年、オンプレミスのPBXを基盤とした内線・外線の固定電話システムを利用していました。代表番号にかかってきた電話の取り次ぎ、不在時の折り返しなどムダな稼働が多かったため、少し前から固定電話とは別に教職員を中心に1人1台の携帯電話を持たせています。やはり、携帯電話の方が使い勝手がいいため、従来の固定電話機を見直していく話が持ち上がりました。かなりPBXが老朽化し、回線容量は限界を迎え、電話機や配線のトラブル増で運用にかかる稼働やコストも大きくなっていたタイミングでもあり、新たな電話システムへの切り替えを決断しました」と理事長の戸早秀暢氏(以下、戸早氏)は語る。
刷新にあたり、先に導入していた「携帯電話も再検討する必要があった」と続けるのは、今回の電話刷新プロジェクトの陣頭指揮を執る法人事務局次長の舩戸淳氏(以下、舩戸氏)だ。「そもそも、つながりづらいことや音声品質に不満を感じていました。しかも、携帯電話の導入時には充実していたサポートが、最寄りにあった営業拠点がなくなったことを機に受けられなくなったのです。たとえば、トラブルの対応がすべてリモート会議やメールになり解決に時間がかかる、ときには解決できないこともありました。情報共有や新しい提案を受ける機会もなくなり、この関係性が4、5年ほど続いていたのです。そこで、電話システムのリニューアルを機に、携帯電話を提供するパートナーも見直したいと考えていました」
このページのトップへ
対策
PBXのクラウド化&コスパの高いドコモケータイを一斉配布
2つのサービス連携で最先端の電話環境へシフト
電話環境リニューアルにあたり、同学園では複数のパートナー候補から提案を受ける。そして正式なパートナーに選ばれたのはドコモビジネスだった。「古くから電話回線をおまかせしていまして、回線の遅延などといった問題を解決してもらった実績があります。これまで提案を受けて導入したサービスも少なくありません。長いお付き合いの中で築いてきた信頼のもと、私たちの事業やシステムを熟知した上での的確なご提案をいただけたことが、ドコモビジネスを選んだ理由です」(舩戸氏)
従来、オンプレミスで運用していたPBXのクラウド化がドコモビジネスからの提案の軸だった。「オンプレミスのままいくか、クラウド化するかの2択だったのですが、設備導入のコストが不要、数年おきのシステム更改もなく月額料金で利用できるクラウド化がいいと判断しました。将来性を考えると、その方が絶対に対応しやすい。これから先のクラウド活用の布石にもなると考えたのです」(戸早氏)
同学園が選定した「Arcstar Smart PBX」は、クラウド上のIP電話サーバーによりPBX機能と内線機能を実現することで電話の一元管理ができ、設備導入や運用保守にかかるコストを削減できるクラウド型PBXサービスだ。併せて導入した「オフィスリンク」は、既存の電話システムとドコモネットワークをつなぎ、ドコモの携帯電話を内線化できるサービスだ。インターネット環境に依存しないクリアな音声品質、端末1台に外線・内線番号を集約できるといった特長を持っている。
「最初に導入したのはドコモケータイ約50台、用途を通話専用に絞ることでコストを抑えました。操作に慣れてもらった頃合いを見計らい、Arcstar Smart PBX、オフィスリンクを導入。いっきにケータイ上でロケーションを問わず内線・外線が利用できる新たな電話システムの運用を開始しました」(舩戸氏)
このページのトップへ
効果
電話のクラウド化により運用にかかる負荷が軽減
音声品質が向上、取り次ぎ、折り返しの稼働も不要に
電話環境のクラウド化により、初期コストを抑えて学園全体の外線・内線の構築が完了。新たな電話システムに切り替わったばかり、まだ2カ月程度なので効果測定はこれからだという。「普通の電話として利用できていますが、もう少し慣れるまでには時間がかかるかもしれません。ただし、以前に比べて音声品質は格段に上がっており、聞き取りやすくなった印象です。加えて、敷地内で内線がつながらないエリアがなくなり、ロケーションをまたぐ広域内線の運用も可能になりました。取り次ぎや折り返しの手間もなくなり、かなり電話の仕組みとしては洗練されたと思っています」(戸早氏)
これまで建物内に張り巡らされていた電話用ケーブルは、IP電話機の導入で最小限のLANケーブルに置き換えられた。残っていたFAX用ケーブルもモバイルネットワークで利用できる固定電話サービス「homeでんわ」にシフトしたことで、新しい電話システムはかなりシンプルな構成になっている。「切り替え後に、みんなで不要なケーブルの配線をビリビリと剥がしました。従来のような断線、電話機の故障といった物理的な故障リスクが減ったため、今後は故障原因の特定や復旧がスピーディになると思います。都度ベンダーに有償で依頼していたレイアウト変更なども職員で対応できます。もちろん、不具合の出た端末のスピーディな入れ替えや有益な情報共有、使い方のアドバイスなど、ドコモビジネスの手厚いサポートにも満足しています」(舩戸氏)
実はPBXのクラウド化はBCP対策にも有効である。物理的な設備を施設内で運用する必要がないため、地震、台風、集中豪雨などの自然災害で被災するリスクが回避できるためだ。「まだ学校のBCP対策策定は法的に義務化されていませんが、今回の施策で電話環境の下地はできたと思っています。引き続きドコモビジネスからの、学校教育や業務の運営効率化に資する提案に期待しています。今後もどんどんアナログな業務をデジタルへ切り替え、さらなる働き方改革を推し進めていくつもりです」(戸早氏)

このページのトップへ

学校法人 戸早学園

事業概要
1965年創業、北九州エリア一円で「人を愛し、人を支える心を育てる」という理念のもと、教育、医療、福祉のエキスパートを養成する専門学校を運営。社会に貢献する多様な人材を世に送り出している
(PDF形式/542 KB)
(掲載内容は2025年4月現在のものです)
関連リンク