株式会社サンリオ
毎月500アイテム以上もの新商品をリリースしている株式会社サンリオ。
店舗・本部間で、データサイズの大きな商品画像や商品情報リストの共有に活用されている、POSネットワークを支えているのが「OCNビジネスパックVPN」だ。

課題
- 通信速度が遅いため、接続時間が長くなり通信費がかさんでいた
- ISDN回線(64kbps)による通信では共有できる情報も限られていた
- POSネットワークの帯域不足を解消し、同時に通信コストの負担削減を実現したい
効果
- 電話・FAXでのやりとりが激減し、通信コストの削減を実現
- ブロードバンド回線を導入することにより、帯域不足を解消。POSデータのリアルタイム収集が可能になった
- 共有できる情報量が増え、多面的な集計・分析を行えるようになった

株式会社サンリオ
事業戦略部
事業統括課 チーフ
佐伯 光敏 氏
業務効率向上と通信コスト削減を両立!
課題
POSネットワークの帯域不足、通信コストが課題
「ハローキティ」などのキャラクター製品で知られる株式会社サンリオは、少子高齢化で厳しい環境にあるおもちゃ業界にあって、好業績を収めている企業だ。その秘密は、商品展開にある。小さな子供だけではなく、中高生やOL、主婦など、幅広い年齢層の女性たちに向けて、それぞれのニーズに応えた商品を展開しているのだ。そのアイテム数は1店舗につき平均3,000点にもおよぶ。しかも、常に変化する顧客のニーズに追従するために、毎月500~600アイテムもの新商品がリリースされている。その結果、1年間で約6,000アイテムもの商品が入れ替わる。
1アイテムの“賞味期限”が短く、膨大な品目があるサンリオ製品。少量多品種の商品展開には、緻密な商品管理が不可欠。それを実現しているのが、全国の店舗と本部とをつなぐPOSネットワークだ。従来のPOSネットワークは、64kbpsのISDNで構築されており、直営店とフランチャイズ店、百貨店や量販店の売場など、合計約160店舗のPOSレジがダイヤルアップで接続されていた。店頭のPOSレジで入力した売上データは、POSネットワークを介して、バッチ処理で本部のホストコンピューターに転送される。
事業戦略部 事業統括課チーフ 佐伯光敏氏は、「従来のネットワークは通信速度が遅く、店舗からのデータ収集に時間がかかりました。リアルタイムで売上や売場動向を把握するようなシステムを構築したくても、ネットワークがボトルネックとなり実現できないでいました。」と語る。
サンリオのPOSネットワークは、店舗と本部との情報共有にも活用されている。インターネットやメールを利用して、商品情報や売場情報がやり取りされているのだ。しかし、商品画像や商品情報のリストなど、データサイズの大きなファイルをやり取りするには、64kbpsのISDNでは時間がかかるばかりで、実際にやり取りできる情報は、限られてしまうのが実情だった。
さらに、通信コストの問題もあった。佐伯氏は、「通信速度が遅いため、自ずと接続時間が長くなってしまいます。従来のネットワークは従量課金だったため、通信料がかさんでいました。」と説明する。
そして、サンリオは、POSネットワークの帯域不足と通信コストの負担軽減という、二律背反の課題に取り組むことになったのだ。


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対策
全国をカバーするサービスエリアと、店舗網の生命線を任せられる信頼性
POSネットワークの再構築においてサンリオが求めたのは、「広帯域」「通信コスト」「セキュリティ」「サービスエリア」をすべて満たすネットワークだった。POSネットワークをブロードバンド化しつつ、通信コストを従来よりも引き下げる。そして、全国に展開される店舗や売場をカバーできるサービスエリアと、店舗網の生命線を支え得る高いセキュリティを合わせ持つサービス。同社は、最適解を求めて、いくつかの提案を比較・検討した。
佐伯氏は、「提案の多くはIP-VPNを用いたものでしたが、すべての店舗が大規模な売場を擁しているわけではないため、コストとのバランスが取れませんでした。一方で、インターネットVPNの提案もあり、帯域とコストのバランスに優れる点で高く評価しました。」と振り返る。
検討の結果、サンリオは、新しいPOSネットワークの構築において、OCNビジネスパックVPNの導入を決めた。選択の決め手について佐伯氏は、「NTTコミュニケーションズのOCNビジネスパックVPNは、全国を網羅する広いサービスエリアと、導入実績が証明するセキュリティの高さで、群を抜いていました。」と評価している。

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効果
数十倍の帯域アップとともに、通信コストを25%以上削減
サンリオでは、2005年3月よりPOSネットワークの再構築に着手、OCNを利用したインターネットVPNの導入を開始した。そして、2005年6月より、新しいPOSネットワークが本格稼働を始めている。現在のPOSネットワークは、NTTコミュニケーションズが誇るOCNの大規模・大容量のバックボーンネットワークをコアに、本社はOCN 光アクセス「Bフレッツ」プランを介して、各店舗および売場には、規模に応じて光やADSLのブロードバンドを利用したOCNサービスを介して接続されている。
OCNによって全拠点がブロードバンド化された現在、以前の帯域不足は一気に解消されたことは言うまでもない。しかも、毎月の通信コストも削減できたのだ。佐伯氏は、「帯域を数十倍に増速できたうえ、通信コストは25%以上削減できました。」と導入効果を説明している。
さらに、帯域が拡大したことで、情報共有が活発化したという副次的効果も得られた。「従来のネットワークでは通信速度が遅かったため、商品情報や売上などの確認には電話やFAXが使われていました。その際、本部が対応する業務負担、時間やコストの無駄が生じてしまいます。具体的な数字は把握できませんが、店員がネットワークを積極的に利用するようになったことで、電話やFAXでのやりとりが激減しました。」と語る。

POSのリアルタイム化など、売上を伸ばすアイデアを具現化したい
OCNを利用してインターネットVPNで構築した新しいPOSネットワークは、ブロードバンド、常時接続、コストパフォーマンスの高さが大きな魅力だ。導入したサンリオでも、これらの特長が高く評価されている。
佐伯氏は、「従来はダイヤルアップ接続でしたので、店頭と本部のネットワークがオフラインになっている時間がほとんどでした。しかし、新しいネットワークでは、店頭と本部が常につながっています。このインフラを活用すれば、POSデータをリアルタイムで収集して、多面的に集計・分析するシステムが実現できます。」と期待を語る。
さらに、「これで整ったインフラを構築することができました。このインフラを活用すれば、新商品、人気商品の売上動向や推移をつかむことができ、売上を伸ばすためのさまざまなアイデアが具現化できるでしょう。また、対応するIP電話サービスにより、さらなる店舗間の情報共有とコスト削減も視野に入れていきたい。」と期待は広がるばかりである。

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