IT用語集

SD-WAN(Software Defined-Wide Area Network)とは

物理的な機器で構築したWAN上にソフトウェアを用いて仮想的なWANを構築・管理する技術のこと。

SD-WANとは、ネットワークをソフトウェアで制御するSDN(Software Defined Networking)を物理的なネットワーク機器で構築したWANに適用する技術です。企業の拠点間接続やクラウド接続などにおいて柔軟なネットワーク構成、トラフィックコントロールなどを実現します。

SD-WANを導入することで、さまざまな物理回線を見える化、可視化し、トラフィックを適切にコントロールできるため、オフィス、データセンターといった拠点間のクラウド接続における柔軟性を向上できます。たとえば、拠点間のやりとりで信頼性、品質がそれほど求められない通信は、インターネットVPNに。遅延の影響が大きく、リアルタイム性が必要なビデオ会議などの通信はクローズドVPNなど。アプリケーション・トラフィックの種類に応じて利用する回線を使い分けて、通信速度の最適化が図れます。日本国内はもちろん、日本と海外のグローバルな拠点間通信やクラウド接続なども、ソフトウェアとハードウェアを論理的に分け、WANを仮想的に一元管理できるため、社内の運用担当者にかかる稼働、運用コストの削減が見込めます。既存のインターネット回線を利用して低コストなSD-WANの構築も可能です。

さらに通常のインターネット利用は、データセンターなどに構築されたインターネットゲートウェイを経由させ、Microsoft 365などの信頼できるクラウドサービスへの接続は、各拠点に設置したルーターなどの通信機器から直接行う、LBO(Local Break Out:ローカルブレイクアウト)もSD-WANで対応、実現できます。LBOによりクラウドサービスの快適な利用と、社内ネットワークの混雑緩和にも効果的です。

「SD-WAN(Software Defined-Wide Area Network)」概要説明図

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