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【2025年最新版】ついに6GHz帯のWi-Fiが解禁!「Wi-Fi 6E」のメリットや特徴を分かりやすく解説

【2025年最新版】ついに6GHz帯のWi-Fiが解禁!「Wi-Fi 6E」のメリットや特徴を分かりやすく解説

2022年9月より、Wi-Fiの新しい規格「Wi-Fi 6E」が解禁され、新たに6GHz帯の無線LANが利用できるようになりました。

これにより、従来の2.4GHz・5GHz帯に加えて混雑の少ない広帯域の6GHz帯が使えるようになり、より高速で安定した通信が可能になります。

さらに今、次世代規格である「Wi-Fi 7」の導入も本格化しつつあります。

Wi-Fi 6Eと同様に6GHz帯を使える上、最大46Gbpsの超高速通信や複数周波数帯を同時に使うMLO(Multi-Link Operation)など、通信性能が大きく進化しています。

では、Wi-Fi 6やWi-Fi 6E、そしてWi-Fi 7は、それぞれ何が違うのでしょうか?

2025年現在、どの規格に対応した機器を選ぶべきなのでしょうか?

この記事では、Wi-Fi 6Eの特徴やWi-Fi 7との違い、導入メリット、最新市場動向、導入時の注意点までをわかりやすく解説します。

これからWi-Fi環境を見直したい方にとって、役立つ記事になるはずです。

目次

そもそも、なぜ「Wi-Fi 6E」が生まれたのか?

これまでのWi-Fiは、世代を追うごとに着実な進化を遂げてきました。

第4世代の「Wi-Fi 4」では最大600Mbpsだった通信速度は、「Wi-Fi 5」で最大6.9Gbpsへ、さらに「Wi-Fi 6」では最大9.6Gbpsまで向上し、より多くの端末を高速かつ安定的に接続できるようになりました。

ただし、これらの世代では利用できる周波数帯が2.4GHzと5GHzに限られていたため、デバイスの増加により混雑や干渉が起こりやすいという課題も抱えていました(なお、Wi-Fi 5は主に5GHz帯を利用)。

この課題を解消すべく登場したのが、新たに6GHz帯を活用できる「Wi-Fi 6E」です。

2.4GHz帯の電波は、遠方まで届きやすいというメリットがある反面、同じ周波数の機器と干渉するデメリットを持っています。特に、電子レンジやIHクッキングヒーターなど、家電製品が発する電波と周波数が同じため、これらの家電を使用している時は、Wi-Fiが途切れてしまうことがありました。

一方の5GHz帯は、これら家電製品の電波とは干渉しにくいため、安定した通信が可能です。しかし、壁などの障害物があると電波が弱まりやすいというデメリットを持ち、加えて航空管制レーダーや気象レーダーの電波と干渉する性質があります。そのため、Wi-Fiルーターがそれらの電波を検知した場合、干渉が発生しないよう、自動で60秒間Wi-Fiを停止する機能も搭載されています(DFS障害回避機能)。

6GHz帯は従来よりも広い帯域を確保でき、干渉の少ない通信環境が実現できるため、在宅勤務や高精細ストリーミングなどにも適しています。

そして現在注目を集めているのが、7世代となる「Wi-Fi 7」です。

Wi-Fi 6Eと同じく2.4/5/6GHz帯を利用しながら、通信速度は最大46Gbps(理論値)に達し、MLO(Multi-Link Operation)による同時多帯域通信や、4K-QAMによるデータ密度の向上など、飛躍的な性能進化を遂げています。

Wi-Fi 6Eが「空いている帯域を使うことで通信の質を高める」技術だったのに対し、Wi-Fi 7は「複数帯域を同時に束ねて使う」ことで、速度・安定性・低遅延を一段と高めている点が大きな違いです。

このように、Wi-Fiは通信速度や接続性能の向上だけでなく、利用可能な周波数帯や通信方式の多様化によって、より実用的かつ高度なネットワーク体験へと進化し続けています。

Wi-Fi 6Eのメリットとは?

Wi-Fi 6Eのメリットとは?

このように、現在使用されているWi-Fiの周波数帯には一長一短がありますが、Wi-Fi 6EではこれまでのWi-Fiのデメリットが解消されています。

Wi-Fi 6Eは、従来に引き続き2.4GHz帯、5GHz帯の電波を使用しますが、これらに加えて6GHz帯の電波も利用できるようになりました。6GHz帯は家電や航空/気象レーダーの電波とも干渉しないため、安定した通信が可能になります。

加えて、安定した高速通信も期待できます。従来の5GHz帯では、高速通信は2本のチャンネルからしか選択できませんでしたが、6GHz帯が追加されたことによって、高速通信のチャンネルが新たに3本に増えました。チャンネルが多く割り当てられたことによって、複数の機器を利用していても、高速通信を安定して利用できるでしょう。

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Wi-Fi 6E対応ルーターはすでに複数のメーカーから発売され、従来の2.4GHz・5GHz帯に加え、新たに6GHz帯の利用が可能なトライバンド仕様が主流となっています。

しかし、Wi-Fi 6E対応ルーターを導入しても、すぐに6GHz帯の高速通信の恩恵を実感できるとは限りません。理由は、Wi-Fi 6Eの性能を最大限に活用するには、通信端末自体が6GHz帯に対応している必要があるためです。2025年現在、多くの既存端末はまだWi-Fi 6E非対応のものが多数を占めています。例えば、Wi-Fi 6E対応のスマートフォンはハイエンドやミドルハイモデルが中心で、エントリーモデルは対応が遅れています。iPhoneも2023年発売のiPhone 15 Proシリーズから6GHz帯Wi-Fi 6Eに対応しており、徐々に対応機種が増えつつあります。

そのため、現段階ではルーターと端末の双方がWi-Fi 6E対応でないと6GHz帯のメリットは享受しづらい状況です。ただし、Wi-Fi 6E対応ルーターは従来の2.4GHzと5GHz帯もカバーしているため、既存端末も引き続き問題なく利用できます。

一方、社内ネットワークや工場などでIoT機器が増えている環境では、電波干渉の少ない6GHz帯を利用できるWi-Fi 6Eは、大容量・安定した通信環境を実現し、ビジネスの効率化に貢献する可能性が高まっています。

今後、Wi-Fi 6E対応端末の普及が進めば、6GHz帯の特長である高速かつ安定した通信が広く実感されるようになるでしょう。したがって、Wi-Fi 6E対応ルーターを先行導入し、将来的な端末対応に備えた環境整備を進めるのは賢明な選択といえます。

※本記事は2025年8月現在の情報を基に作成しています。

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