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非対面で完結できる? ニューノーマル時代のコミュニケーション文化とは

非対面で完結できる? ニューノーマル時代のコミュニケーション文化とは

ニューノーマルの時代を迎え、非対面のコミュニケーションが定着してきました。今後オフィスに人が戻った時、コミュニケーションはどのように変わるのでしょうか。

目次

1.「非対面」で変わるコミュニケーション

2020年4月には第一回目の緊急事態宣言が発令され、都心を中心として多くの企業がテレワークに切り替えました。今まで当たり前だった、通勤、出張・転勤、押印による承認処理などができなくなり、仕事のプロセスにも変化が表れています。

非対面のコミュニケーションが大きな割合を占めるようになったのも大きな変化です。それぞれ別々の場所で働く社員とやりとりをするために、Web会議やメール、チャット、電話などを利用する時間が増えました。「令和2年 情報通信白書」によると、Office365のチームコラボレーションサービス「Microsoft Teams」の1日当たりの会議実行時間が、2020年3月16日はグローバルで9億分でしたが、わずか2週間後の2020年3月31日には27億分と約3倍に増加しました。それだけ使う人、使う頻度が増加したといえます。

総務省「令和2年版情報通信白書」第2章・第3節(2020年8月)

総務省「令和2年版情報通信白書」第2章・第3節(2020年8月)

非対面コミュニケーションは、「移動の時間・費用が節約できる」「口頭のやりとりをテキストで残すことで情報共有が進む」というメリットはある反面、デメリットも表面化しています。

2.非対面コミュニケーションの課題解決策とは?

「重要事項決定といった場面では対面コミュニケーションが不可欠」として、テレワークを見直す企業も存在します。非対面コミュニケーションにはどのような課題があるのかを詳しく見ていきましょう。

内閣府が発表した調査によると、コミュニケーションで不便になったこととして、「社内での気軽な相談・報告が困難」「取引先等とのやりとりが困難(機器、環境の違い等)」「画⾯を通じた情報のみによるコミュニケーション不⾜やストレス」など、コミュニケーション不足であるという回答が上位に挙がっています。

また、他にコミュニケーションに関連するものとしては「テレビ通話の質の限界(タイムラグ、⾳声や映像の乱れ等)」「⼤勢で⼀堂に会することができない」といった回答が多くありました。

内閣府「新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」(2020年6月)

※内閣府「新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」(2020年6月)

こうした課題については「通信インフラ環境」「ツールの選択」「運用」の面からの対策が必要です。

通信インフラ環境の問題は企業の環境に起因するものもあれば、従業員個人の環境に起因するものもあります。特に画像のやり取りをするWeb会議では、音声や映像の乱れのトラブルが起きやすくなっており、多くの場合は通信インフラの問題に起因します。場面に応じてビデオ機能のオフ/オフを切り替えるなど通信量を抑えつつ、定期的にヒアリングを行って、業務に支障をきたすようなボトルネックがないか確認しましょう。

ツールの選択も利便性を高める上では大切なポイントです。特にWeb会議ツールは、画像のやり取りを圧縮する技術や、ツールが稼働するインフラによって通信の安定性が違ってきます。またWeb会議やチャットツールでは、絵文字で感情を表せるようになっているものもあり、コミュニケーションを活性化させる仕掛けが用意されています。

運用についても工夫をするとコミュニケーションが改善されます。「オンライン飲み会」はニュースでも多く取り扱われるほど定番の取り組みになりましたが、その他にも、全体会議をWeb会議で行う、困ったときにいつでも声を掛けられるようにチーム内でWeb会議を終日接続する、雑談用のWeb会議を用意して誰でも入れるようにする、といった工夫をしている企業もあります。

3.ニューノーマル時代のコミュニケーション 形成の取り組み

テレワークが定着するにつれて、新しいコミュニケーションを作る取り組みも生まれています。その一例を紹介しましょう。

非対面での営業活動で顧客との関係を強化

営業活動はコロナ禍の状況下で訪問活動ができないという課題を抱えています。ある製造業の企業でも緊急事態宣言が発令されてから、訪問することがままならなくなりました。そこでWeb会議端末を導入し、状況に応じて商談をオンラインで行うように変更しました。タッチパネルスクリーンにより、ホワイトボードを利用して決定事項、持ち帰り事項を共有することで、訪問の商談よりも顧客との意思疎通が深めることができました。

また商談をオンラインに切り替えたのを機に、商談には開発のメンバーも同席するよう変更しました。顧客の技術的な相談に開発メンバーが応じることで、顧客がオンライン商談のメリットを評価されるようになりました。また開発メンバーと営業メンバーが顔を合わせる機会が増え、情報共有が活発になっています。商談をオンラインに切り替えたことで、移動の時間が不要になり、1か月あたりの商談数はコロナ禍以前よりも1.5倍に増加しました。

部門間でのプロジェクトが活発に

ある企業では組織の活性化のために、横断組織を作る取り組みをしていましたが、コロナ禍以前では別のフロアで仕事をしており、集まる機会も限られていたため活発な取り組みにまでには至っていませんでした。

しかしコロナ禍を機にチャットを導入し、部門横断のチャネルを開設したところ、活発な意見が交わされるようになり、新たなプロジェクトが続々と立ち上がっています。

「面識のない人に率直な意見が言いにくい」という声が多かったため、プロジェクトの初回の打ち合わせのみ社内の会議室で行い、その後はリモートでやり取りをするようにしました。直接話をする機会を設けたことで、交流が進展して新たなアイデアが形になるようになり、部門間での業務改善が進みました。

4.今までにないニューノーマルなコミュニケーション文化を

コミュニケーションツールは日々進化しており、非対面でのコミュニケーションでもストレスを軽減する仕組みが提供されています。非対面でもコミュニケーションロスをカバーする取り組みが進む一方で、対面の価値が改めて見直されています。

ご紹介した事例でも、対面と非対面、両方のコミュニケーションの選択肢を残すことで、取り組みの幅が広がっています。ワクチンの接種が始まっていることから、今後はオフィスに人が増え、テレワークとオフィスワークが融合する取り組みが必要になってくるでしょう。

コミュニケーションについても、今までは非対面で完結するための課題に取り組んできましたが、今後は非対面と対面の手段を組み合わせて、効果が最大化する方法を考えていくことが求められます。ニューノーマルの時代を迎え、新たなコミュニケーション文化が生まれる可能性が広がっています。

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