2025年7月より、NTTコミュニケーションズは
NTTドコモビジネスに社名を変更しました
2025年7月28日

20種のAIエージェントを活用した業界別ソリューション
NTTドコモビジネスとエクサウィザーズが共同開発

多くの記者が集まった説明会の様子

多くの記者が集まった説明会の様子

6月19日、NTTドコモビジネスのビジネスソリューション本部スマートワールドビジネス部(以下、SWB)は「20種のAIエージェントを活用した業界別ソリューション」のメディア説明会をOPEN HUB Parkにて開催し、同日より提供開始したことを発表しました。

このソリューションは、先日資本業務提携した株式会社エクサウィザーズ(以下、エクサウィザーズ)と共同開発したものです。

説明会ではNTTドコモビジネス、エクサウィザーズそれぞれのAIエージェントの取り組みを紹介した後、業界別ソリューションの概要を説明。業界別ユースケースのデモンストレーションも交えながら紹介しました。

※NTTコミュニケーションズはNTTドコモビジネスに社名を変更しました

EX領域でのAIエージェントソリューションを発表

はじめにSWBの福田亜希子部長より、NTTドコモビジネスのAIエージェントビジネスの現状と、今回発表した新ソリューションについての説明がありました。

福田部長

福田部長

「生成AIが出始めた頃は“対話型”に注目が集まり、質問に回答する工程が評価されていました。しかし現在では、質問内容を理解してタスクごとに切り分け、自律的に実行し課題解決する“エージェント型”が主流になりつつあります。例えば大阪出張の経路を聞いた場合、従来の対話型だと『新幹線・飛行機といった経路がある』とだけ回答していたのが、AIエージェントは『空席があるので予約しますか?』と業務完結するところまで予測し、実行します。

私たちはこれまでAIエージェントの技術を活用したCXソリューション・CRXソリューションを発表してきました。本日発表したソリューションはEXの事業領域に入るもので、社内の業務を生成AIで効率化することをめざしています」(福田部長)

AIエージェントがあると私たちの業務がどう変わるのか、福田部長は次のように述べました。

「従来、生成AIは業務を遂行するためのツールの一つでしたが、AIエージェントはビジネスパートナーや同僚のような存在です。データ分析、情報リサーチなどの各業務に特化した複数のAIエージェントを組み合わせるとマルチエージェントとなり、いわば“AI社員”ともいえる強力なパートナーになります。

AIエージェントを組み合わせ、業界ごとのデータで特化させた業界別ソリューションとして展開していきます。5カテゴリ20種のAIエージェントをご用意しています」(福田部長)

さらに、業界別ソリューションを展開していくにあたって、企業のAI活用に最適な次世代ICTプラットフォーム「AI-Centric ICTプラットフォーム™」を活用していくことにも触れました。

最後に福田部長は、このAIエージェントの世界を加速させるべく、5月28日にエクサウィザーズと資本業務提携を結んだことを改めて発表。両社のアセットや強みを掛け合わせ、AIエージェントの取り組みを拡大していきたいと説明し、プレゼンを締めくくりました。

企業自らがAIエージェントを作れる世界をめざす

春田社長

春田社長

続いて、エクサウィザーズの春田真代表取締役社長CEOが登壇。AIエージェントの取り組み状況を説明し、NTTドコモビジネスとの連携への意気込みを述べました。

「当社は2016年に設立し、AIを用いて企業・社会の課題解決に取り組んでいます。お客さまが自らAIエージェントを作り、使いこなして生産性を上げていける世界をめざしています。

業界や業務ごとのニーズを踏まえ、当社のAIサービスプロダクトをAIエージェント化し、展開していきたいと考えています。NTTドコモビジネスと共に、その実現に向けて取り組みを進めてまいります」

20種のAIエージェントを活用した業界別ソリューション

業界別ソリューションの詳細は、SWBの荒川大輝ジェネレーティブAIタスクフォース長が発表しました。

本当に業務で使える“同僚のような”AIエージェントとは

荒川タスクフォース長

荒川タスクフォース長

荒川タスクフォース長はまず、企業のAI導入への課題と、それを踏まえて本当に業務で使えるAIエージェントとはどのようなものなのか、次のように解説しました。

「ポイントは3つです。まず“専門的な業務に合うAIがない”という課題に対しては、各社・各業界の業務プロセスを理解し、即戦力となれる『業界・業務特化型』が求められます。

次に“AIにどこまで任せていいのか不安だ”という声に対しては『人と協働』できるかがポイントに。AIのスピード感と、人ならではの柔軟性や判断力を組み合わせられるAIエージェントが理想です。

最後にセキュリティの問題です。通信インフラ企業であるわれわれだからこそ提供できる、信頼性の高い技術で構築されたAI基盤に乗せることで『セキュリティポリシーに適合』したAIエージェントとなります。これならばお客さまに安心してご活用いただけると考えています」(荒川タスクフォース長)

複数のAIエージェント×個社のデータ・業務プロセスを組み合わせ

続いてソリューションの詳細について、荒川タスクフォース長は「情報検索・業務自動化・データ分析・文書作成・コミュニケーションの5つの業務カテゴリに分け、それぞれの役割を持った20種の業務特化AIエージェントを展開します。

例えば『情報検索』のAIエージェントなら、ただ検索するだけではなく、その人がやりたいことを実現するために、どの情報をどういう順番でどうやって結び付ければいいのかまで考えて実行します。『文書作成』は、用途に合わせた文書を作成することが可能なAIエージェントを備えています。

これらの業務特化AIエージェントからお客さまのご希望に沿うものを複数ピックアップし、さらに各業界・企業固有の知識やデータ、業務プロセスを組み合わせたものが、私たちのご提案する業界別ソリューションです」と説明しました。

製造・金融業界向けソリューションのユースケース

その後、ユースケースとして製造・金融業界向けのソリューション2例を紹介。実際にツールを動かしながら説明するデモンストレーションも行いました。

製造業向けとして紹介した「知財業務ソリューション」は、複数の業務特化AIエージェントが人と協働しながら、特許のアイデア整理や情報調査、文書作成までを遂行するものです。

金融業界向けの「セールス業務ソリューション」では顧客情報や商談内容などを整理し、確度の高い提案方針の策定、提案書作成ができます。こちらもAIエージェントと人が共に業務を遂行することを前提としており、デモンストレーションでは保険契約の例を紹介しました。

製造業界向け知財業務ソリューション【拡大】

金融業界向けセールス業務ソリューション【拡大】

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最後にAIエージェントの未来について荒川タスクフォース長は「20種ではまだまだ足りません。2026年にはAIエージェントを10倍の200種まで増やし、より多くの業界・業務に対応できるようにしていきたいと考えています」と展望しました。

複雑かつ専門性の高い業界にポテンシャル

赤松さん

赤松さん

最後に、サービス主管のSWBジェネレーティブAIタスクフォース 赤松祐莉主査にコメントを頂きました。

「多くの企業で生成AIの導入が進んでいますが、メール文案の作成など、限られた業務範囲でしか活用できていないという声を多く伺います。今回発表させていただいた『20種のAIエージェントを活用した業界別ソリューション』は、業務プロセスに組み込んで自律的に業務を遂行することができ、さまざまな業界・業務で即戦力となる生成AIソリューションです。

これまで生成AI活用を諦めていた、専門性が高く機微な情報を扱う業界・業務でも活用が可能です。ご興味を持っていただけた方は、ぜひNTTドコモビジネスの担当営業へお問い合わせください」

NTTドコモビジネスの生成AIの取り組みや提供ソリューション・サービスについて詳しく知りたい方はこちらのページもご覧ください。

社員メッセンジャー

NTTドコモビジネスビジネスソリューション本部 スマートワールドビジネス部 ジェネレーティブAIタスクフォース

荒川 大輝

2003年入社。サーバーエンジニアやサービス企画を経て、2016年に自然言語系AI「COTOHA®」プロジェクトに参画。対話AIをはじめ複数の自然言語系プロダクトを手掛ける。2021年にメディカル・ヘルスケアAI技術・プラットフォーム開発に従事。2023年11月にGenerative AIタスクフォースを立ち上げ。現在生成AIソリューション事業をリード。

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