
NTTコミュニケーションズ
イノベーションセンター テクノロジー部門 Generative AI PJ
深山 健司

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NTTドコモビジネスは「ローカル5Gサービス TypeD(以下、TypeD)」を3月25日に提供開始。提供開始当日、オンラインで記者発表会を実施しプラットフォームサービス本部 5G&IoTサービス部 5Gサービス部門の岩本健嗣部門長より従来のローカル5Gの課題を解決し、ローカル5Gの市場を創出する契機となるTypeDの特長や強みなどについて紹介をしました。
※NTTコミュニケーションズはNTTドコモビジネスに社名を変更しました
岩本部門長
初めに、モバイルネットワークの進化についての説明がありました。
今では当たり前のように使われているモバイルネットワークの先駆けは、1980年の自動車電話(1G)にさかのぼります。
1985年になると大型で重かった自動車電話は小型化し、持ち歩けるショルダーフォンになりました。それが1990年にはポケットに入る携帯電話(2G)になり、2000年には文字情報をやりとりできるiモード(3G)が登場しました。2010年になると携帯電話は多彩なアプリや動画を使えるスマホ(4G)となり、1人1台の時代がやってきました。そして2020年からは高速・大容量、低遅延、多数端末接続を特長とする5Gがスタートし、現在に至ります。
4Gから大きく進化した5Gでは、パブリックだけでなくプライベート利用も可能になりました。このプライベートでの利用が、今回のテーマである「ローカル5G」です。携帯事業者によって提供されるキャリア5Gと異なり、ローカル5Gは建物や敷地内で構築した自営網の免許を総務省から個別に取得し、通信サービスを利用します。画一的なサービスとなるキャリア5Gと比べ、ローカル5Gは⽤途に応じてネットワークを設計でき、利用者単位での個別最適化が可能です。
これまでNTTドコモビジネスでは、法人向けコンサルティングサービス「docomo business プライベート5G」として、5Gをはじめとしたモバイルネットワークのカスタマイズをサポートしてきました。お客さまのニーズに応じて、5GワイドやdocomoMEC、ローカル5Gのサービスの中に今回のTypeDが新たに追加されました。
「モバイルネットワークは10年ごとに大きな変化を迎えています。2020年に始まった5Gはすでに5年が経過しました。後半となるこれからの5年間は、弊社にとって2030年から始まるBeyond5GやIOWN(6G)につなげる大事な時期と捉えています」(岩本部門長)
ローカル5Gの市場は、2024年は約150億円程度。制度化当初の見立てより3~4年遅れているものの、市場規模は今後700億円以上に拡大していくとみられています。これまでNTTドコモビジネスが取り扱ってきたローカル5Gの 7割以上が実証/PoC段階となっています。
ローカル5Gの商用導入を伸ばすためには、いくつかの課題があります。それは①コストの低減、②設備の冗長化、③充実した保守体制の構築です。商用導入を進めるためには、この3つをバランスよく満たさなくてはなりません。具体的には、①イニシャルコストと運用費のさらなる低減に応えていくこと、②実証やPoCから商用導入へ移行するには設備の冗長化が不可欠であること、③安心の設備監視や故障時の駆け付け保守などの体制が整っていることです。
「お客さまがローカル5Gの商用導入に踏み切るためには、コスト面での導入のしやすさと安心のシステム運用の2つを実現することが鍵になります。それらをTypeDで解決することでローカル5Gの市場を立ち上げ、DXの推進や社会課題の解決をめざしていきます」(岩本部門長)
3月25日から受け付けを開始した TypeDは、ローカル5Gの課題を解決する冗長性と高い保守性を低コストで実現したサービスとなっています。
TypeDは、RU/アンテナの先でNTTドコモのキャリアネットワークを共用するアーキテクチャです。NTTドコモの設備を共用することで、低コスト(最小構成で税抜月額50万円~)で高い信頼性を確保しました。
監視および保守作業については、各都道府県にあるNTTドコモの拠点が担います。拠点に所属するエンジニアは、キャリア5Gと同様にTypeDの設備も24時間365日で監視、遠隔保守を行います。また、土日を含む翌日駆け付け保守にも対応しています。
「TypeDのDは、ドコモネットワークのDです。NTTドコモのキャリアネットワークを設備だけではなく保守体制も活用することで、大きなメリットを生み出しました」(岩本部門長)
基本的にお客さまは、拠点にRU(無線ユニット)とアンテナを設置するだけでサービスを利用できます。従来のローカル5Gサービスで必要だった機械室・電源・空調の準備、サーバーラック(5G交換機/CU/DU/UPF)、GPSアンテナおよびGPS⽤同軸ケーブル(配管含む)が不要となり設置スペースは9割程度削減されます。
お客さまが実行するクラウド・インターネット・データセンターなどのさまざまなアプリケーションへの接続をNTTドコモビジネスネットワークで提供。コネクティビティ全体の構成検討から構築までをワンストップで実施します。FIC*などを活用し、お客さまシステムまで閉域でも接続します。
* Flexible InterConnectの略。オンデマンドで手軽にクラウドサービスやデータセンターの間をセキュアに接続可能なインターネットコネクトサービス。
ローカル5GはDXを後押しする存在として注目を集めていますが、TypeDはビジネスや生活をどう変えていくのでしょうか。 利用が想定されるシーンは次の通りです。
工場などにおいては、工場全体のDXを実現するネットワークとして、ローカル5Gをはじめ、5Gワイドや固定回線などをワンストップで提供したいと考えています。NWの途切れや揺らぎが生産性に直結するような製造・生産ラインにはTypeDを、工場敷地内の広い場所で使われる業務用通信を安定的に利用したい場合は5Gワイドなどという使い方です。固定回線利用もあるでしょうから、これらも含めてトータルソリューションをご提案できればと考えています。
鉄道各社は乗客の安全確保や安定した運行管理に力を入れています。駅員の情報伝達、列車内や駅構内の監視カメラによる異常検知、その他運行情報に関することなどの声が寄せられています。特に大きなターミナル駅などの超混雑時においては安定通信が求められ、TypeD導入によりこれらのニーズに応えていきます。
放送業界にもTypeDを活用できないか考えています。メディア各社はアップリンクで20~40Mbpsレベルの大容量伝送ニーズがあり、固定網でカバーするような放送センター内のスタジオもあれば、地方局や、現場中継局のように、簡易にモバイル環境で構築したい局もあります。そのため、映像制作のスマート化においては、TypeD導入が望ましいシーンも多く、映像配信や映像制作のDXの加速に寄与できると考えています。
「2020年から始まった5Gは、少しずつ競争差異化メニューを追加しながら進化を続けています。これをベースに現場部門や事業組織といったLOB層におけるソリューションなど提供により顧客基盤を獲得することで、6G/IOWNにつながると考えています。これからもいろいろなお客さまの声を頂きながら、その期待に応えるモバイルネットワークをめざしてまいります」(岩本部門長)
プレゼンテーション終了後は、各メディアの記者から質疑応答がありました。「TypeDに掲げている目標」「ローカル5G市場の成長が遅れた理由」「利用顧客は免許が必要か」「装置ユニットのマルチ接続の可否」など、踏み込んだ質問が多く寄せられていました。
ローカル5Gの現状やNTTドコモビジネスの新サービスTypeD、今後の展開について、理解を深めていただく機会となりました。
NTTドコモビジネスプラットフォームサービス本部 5G&IoTサービス部
藤田 健吾
2019年入社。製造業向け法人営業、自治体への出向を経て現職に着任。「ローカル5GサービスTypeD」の販売促進の業務に従事し、地域社会のDX推進に貢献しています。
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深山 健司
現代のビジネス環境では、製品やサービスのIoT化が競争優位性を確立するための大きなポ...
2025年4月16日
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