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ServiceNow®とは|特徴や導入メリット、ワークフローのデジタル化が求められる背景

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ServiceNowは、ワークフロー構築やサポートデスクの運用管理といった社内業務に関するシステムを一元化して運用・管理できるクラウドサービスです。

デジタル化、DXといった言葉を頻繁に聞くように、企業の生産性や競争力を高めていくためには、デジタルの活用が不可欠です。本記事では、その1つであるServiceNowの機能や特徴、導入するメリットや効果などを紹介していきます。

ServiceNowとは?

ServiceNowは、ヒト・プロセス・システムをつなぐクラウドプラットフォームです。

このプラットフォームでは、具体的には次のような機能が提供されています。

  • 単一プラットフォームによる情報の一元管理
  • デジタルワークフロー、他システム連携による生産性の飛躍的向上
  • 統合ポータルによるユーザー体験の提供

さまざまな業務で利用されるアプリケーションのデータベースを1つのプラットフォームに統合することで、業務の可視化、効率化、自動化が期待されています。

日本国内でもすでに多くの大企業がServiceNowの導入を果たしており、製造業、小売・流通業、金融業、情報・通信業など、業界を問わずさまざまな導入事例が増えています。

ServiceNowの開発・提供元

ServiceNowは、ServiceNow社が開発・提供している、世界的に高く評価されているクラウドサービスです。ITサービス管理の分野では、Gartner® のエンタープライズローコードアプリケーションプラットフォーム分野のMagic Quadrant™ でリーダーの1社として認定されています。 多くの企業から「業務の見える化」「自動化による業務効率化を実現できると好評で、デジタル化を進めるための信頼できるプラットフォームとして選ばれています。

ワークフローのデジタル化が求められている背景

業務には「誰が、どんな順番で、判断や処理を行い、完了させるのか」ということを取り決めたワークフロー(業務プロセス)が存在します。

このワークフローが標準化されていない、あるいは複雑化していることによって、業務を非効率にしたり、不必要な業務負荷がかかったりする場合があります。

たとえば社内の従業員もしくはお客さまが、何かしらのお問い合わせや申請をする時に、「誰にお問い合わせしていいのか不明確」な状況や、その後の「進捗状況が不透明」という状況がそれに該当します。また、各フローの担当者も「作業マニュアルが存在せずに属人化」している状況や、「紙を使ったアナログな処理」や「システムに手入力する」ことによって業務負荷がかかってしまいます。

このようなワークフローをデジタル化する動きが急速に進んでいます。

たとえば社員の勤怠管理や日報、電子署名による決裁などがその例です。こうした一部の業務だけでなく、社内のあらゆるワークフローをデジタル化・一元化していくことが求められています。

デジタルトランスフォーメーションの推進

近年、デジタルトランスフォーメーション(DX)はビジネスにおけるキーワードとして広く認識されています。

DXとは「社内のあらゆる業務における変革」を意味し、経営上の課題や事業自体のあり方、非効率な業務などをデジタルテクノロジーで改善・変革する取り組みのことを指します。

このDXの推進は経済産業省も後押ししており、既に2018年12月に「デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するためのガイドライン(DX推進ガイドライン)」が公開されています。

ニューノーマル時代の働き方への対応

DXに加えて、ニューノーマル時代の働き方への対応も求められています。

働き方の変革は、近年企業文化として定着しつつあり、さらに進化を遂げています。コロナ禍を契機に広がった在宅勤務やリモートワークは、単なる一時的な対応ではなく、ハイブリッドワークとして多くの企業に標準化されました。

加えて、DXはクラウド化やオンライン会議の導入にとどまらず、生成AIと自動化技術の躍進によって業務効率化を加速しています。会議の自動要約、承認フローのデジタル化、データドリブンな意思決定など、AI活用は既に私達の日常業務にも欠かせないものとなり始めています。また、セキュリティ面ではゼロトラストモデルの採用が進み、分散型の働き方に対応する安全なIT基盤が不可欠です。

こうした変化に素早く対応するためには、業務プロセスの標準化と自動化を実現するプラットフォームの活用が不可欠です。その代表例が ServiceNow です。ServiceNowは、ITサービス管理(ITSM)をはじめ、ワークフローの自動化、従業員体験の向上、そして企業全体のDX推進を支援するクラウド型AIプラットフォームです。複雑な承認プロセスや部門間連携を効率化し、ハイブリッドワーク環境でもスムーズな業務遂行を可能にします。

DXが抱える課題

DXを推進する中で、企業側は複雑なデジタル化への課題を抱えています。

システム面での課題

事業部門ごとのシステム構築による情報のサイロ化(全体から孤立し、外部との情報共有が図れない)

過剰なカスタマイズで複雑化・ブラックボックス化。クラウドサービス開発が進まず、維持管理費も高騰。

業務プロセス上の課題

標準化されず複雑で非効率なフロー、対応者の属人化、組織間で分断されたプロセス。

人材面での課題

IT人材不足、技術的負債の保守にリソースが偏り、レガシーシステムの運用をベンダーに依存。

上記のような課題をまとめて解決できるのがServiceNowです。この導入によって、社員の業務効率・生産性や顧客体験向上を図ることが可能となり、DXに最適なツールとして導入企業が増えています。

ServiceNowの特徴

ここからは、より具体的なServiceNowの特徴について見ていきましょう。

優れたデジタルワークフローの提供

ServiceNowのデジタルワークフロー概要図

ServiceNowの特徴として、従業員もしくは顧客に対して日常業務の生産性を高めるデジタルワークフローを提供できる点が挙げられます。

利用者と各システムの仲介役になることで、利用者はシンプルなアクションを実行するだけで、各システムと連携をとることができ、業務の効率化につながります。

またServiceNowでは、IT業務向けワークフロー、従業員向けワークフロー、カスタマー業向けワークフローなどさまざまなSaaSアプリケーションを提供し、業務の標準化や効率化を図ることができます。

サイロ化した複数のシステムの統合

ServiceNowの特徴として、社内のシステムごとにデータが分けて格納されてしまっていることで、サイロ化したシステムの統合が進む点が挙げられます。

ServiceNowのWorkflow Data Fabricのコア機能であるIntegration Hubはローコードおよびノーコードの統合ソリューションです。2025年現在、220以上の企業アプリを即座に接続可能な標準スポークがServiceNow社によって構築・保守・アップグレードされています。これにより、システムを迅速かつ効率的にServiceNow AIプラットフォームに接続することが可能です。

複数のシステム上にまたがるデータを統合して横断的なワークフローを構築し、データ連携にかかる費用面・時間面でのコストを削減できます。

パートナー提供のものを含め850種類以上の外部システムとの連携するServiceNow
  • 複雑なシステム間データ連携の解消
  • サイロ化されたシステム上のデータ統合
  • ほかのシステムをまたがる横断的な
    ワークフロー
  • データ連携コスト削減

記載されている各社の会社名/サービス名/システム名は、各社の登録商標または商標です

業務内容を問わない幅広い活用シーン

ServiceNowのもう1つの大きな特徴として、「業務におけるフローの標準化や、PDCAサイクルを回すのに必要な幅広い機能を搭載している」という点が挙げられます。

これまで多くの企業では、業務フローをデジタル化する際に「業務単位」「組織単位」の観点から個別にツールを導入していたために、属人的な業務が発生してしまう状況にありました。

その反面、ServiceNowは業務内容を問わず幅広いシーンでの活用を想定されているツールのため、「全体」を俯瞰して業務を最適化することができ、結果として無駄なコストを大幅に削減できます。

また、導入時のシステム開発を設定変更のみに押さえられる点も特徴の1つです。

スクラッチ開発と比べると、開発工数を大幅に削減できる可能性も高く、素早く導入し成果を出しながら適用領域を徐々に広げていくといったスモールスタートも可能です。

さらに、あらゆるサービスの機能に対応できる共通コンポーネントが豊富に用意されているので、それらを組み合わせるだけで、簡単にアプリケーションを立ち上げられます。

高い開発生産性を支えるNow Platformの豊富な共通コンポーネント群

ServiceNow導入のメリット

ServiceNowを導入することで期待できるメリットの一例を下記に示しました。

  1. システムコストの低減が期待できる
  2. 業務の属人化を解消できる
  3. サービスの売上・品質を改善効果が可視化できる
  4. サービスの統合ポータルを実現できる
  5. 従業員の業務体験が向上する

1. システムコストの低減が期待できる

一般的に、企業規模が大きくなるほど、業務システムの複数乱立によって、システムの維持費やライスセンス費用、バージョンアップなどの保守といったシステムコストの負担が増します。

ServiceNowを導入すると、前述のとおり業務システムを1つに統合することが可能です。これによってシステムコストの低減を期待でき、さらにカスタマーや社内のユーザーに対する利便性やガバナンスの向上が図れます。

2. 業務の属人化を防げる

ServiceNowは、「ITIL®」に準拠しており、ITサービスの提供プロセスを標準化・効率化することができます。

これにより属人的な業務や運用を無くし、エンドユーザーに対しても迅速に質の高いサービスを提供することが可能となります。

3. サービスの売上・品質改善の効果を可視化できる

サービスの統合的な管理を通じて蓄積されるデータからレポートをリアルタイムに作成し、ダッシュボードに表示できます。

経営層や現場マネージャーは、サービスの利用状況やコストをリアルタイムに把握でき、サービスの売上・品質改善にそれらのデータを活かすことができます。

4. サービスの統合ポータルを実現できる

ServiceNowを導入すると、問い合わせや各種申請に係る業務を一元化できます。ユーザーはポータル経由で、1箇所からさまざまなお問い合わせや申請リクエストを行えます。

また、運用者も情報の一元化に伴って同一データを用いてITILに即したプロセスに従い各種ITサービスをユーザーに提供できます。

5. 従業員の業務体験が向上する

ServiceNowの導入は、「労働環境」にも改善効果をもたらします。

ワークフローを自動化することにより、手動での管理コストや、人的エラーを削減できます。人的エラーが削減されると、従業員の心理的安全が保たれ、風通しの良い職場環境を築くことができます。

このような業務の効率化は、労働時間の削減や従業員への快適な労働環境の提供につながり、結果的にワークライフバランスの向上に良い影響を及ぼす効果が期待できます。

従業員の業務体験が向上すれば、さらに人材の離職防止や、自社へのロイヤリティの向上といった効果にもつながります。

ServiceNowの主な機能

ServiceNowの機能面について見ていきましょう。

ServiceNowの生成AIによる業務支援

ServiceNowの「Now Assist」は、生成AIを活用してチケットの自動要約、ナレッジ検索、問い合わせ対応など幅広い業務で、従業員の対応品質・スピードへの支援の提供が可能です。

Now Assist

Now Assist

統一的なインターフェイス

サービスポータルによる統一されたインターフェイス機能により、エンドユーザーはシームレスなユーザー体験が可能となっています。

またモバイルアプリによって場所を選ぶ必要がなくなり、いつでもサービスを利用することができます。さらに、すべてのお問い合わせや各種の申請を一元化できるポータル機能も提供されています。

モバイルアプリ

ServiceNowのモバイルアプリ
いつでもどこでも利用できる
ネイティブアプリケーションの提供

サービスポータル

ServiceNowのサービスポータル
すべてのお問い合わせや申請を
まとめることができるポータルの提供

シンプルなUIアクション

サービスカタログを利用することで、まるでコンシューマー向けサービスのようなわかりやすいインターフェイスを提供し、申請者は迷うことなく数回のクリックで申請業務を完了することができます。

サービスカタログ

ServiceNowのサービスカタログ
コンシューマー向けサービスのようなわかりやすいインターフェイスを提供し、
申請者は数クリックで申請業務を完了

ノーコード・ローコード開発で業務アプリを迅速に提供

ServiceNowでは、ノーコード・ローコードの優れたアプリケーションを構築できる統合開発環境を提供されています。

ノーコードとは、プログラミング言語のソースコードの記述をせずにシステムを構築できること

たとえば従来スプレッドシートで管理していたデータを簡単にServiceNowに取り込むことが可能です。

また、ドラッグ&ドロップだけで簡単にPC画面やモバイル画面のUIを定義することができます。

ServiceNowはノーコード・ローコードの優れたアプリケーションを構築できる統合開発環境を提供しております。
Low Code/No Codeの優れたアプリケーションを構築できる統合開発環境(データモデル→UI定義→業務プロセス定義→ほかのシステムとの連携)

プロセスを簡単に自動化し統合

「フローデザイナー」によって、エンド・ツー・エンドのデジタルワークフローを簡単に作成することができます。複雑なプログラミングを行う必要がなく、画面上の操作でプロセスフローを定義、作成することができます。

「インテグレーションハブ」では、あらかじめ構築済のコード不要のコネクターを使用することで、簡単に外部サービスを1つのワークフローに統合することができます。

フローデザイナー

フローデザイナーの画面
コードレスフローによるビジネスプロセスの
近代化と自動化

インテグレーションハブ

インテグレーションハブの画面
すぐに使えるコネクターですべてを内部および
外部サービスに統合

リアルタイムレポート

「レポート/ダッシュボード」により、全体の業務傾向を簡単に把握することができます。
全体の件数や現在遅延している件数などサービス業務のオペレーションを数値化して把握することで日々のサービス改善につなげます。

ステータス管理

ステータス管理の画面
ステータス管理や遅延している
件数などを数値化して把握

レポート/ダッシュボード

レポート/ダッシュボードの画面
使いやすいレポートデザイナーで
全体の傾向把握

情報の見える化

「レポート/ダッシュボード」と同様に、業務の情報を見える化する機能も充実しています。たとえば、下の画面のように顧客を中心とした情報を1つの画面に集約して表示できます。

また、提供するシステム/ITサービスの機器構成を面で把握することができ、機器に紐づくインシデントなども一元的に管理することができます。

ワークスペース

ワンポータルの画面
さまざまな顧客情報を1画面に集約

サービスマッピング

サービスマッピングの画面
サービスを構成するアプリケーション間の
依存関係を管理

ServiceNowの導入・開発・運用で検討すべきこと

システム導入を勢いで決めると失敗のリスクが高まります。ServiceNowを導入・開発・運用する前に、以下を検討しましょう。

ライセンスの購入先

販売形態は直販またはパートナー経由です。お客様に合わせたサポートや構築のご相談を希望される場合は、パートナー経由をおすすめします。

開発・運用体制

ServiceNowを活用した業務アプリケーションの開発、現行システムからのリプレイスや移行、他社のツール連携、データ管理など、ServiceNowの開発・運用においては、自社で体制を整える必要があります。

もし、人材やノウハウが足りないといった場合には、適切なパートナーに相談しましょう。

社内へのトレーニング体制

ServiceNowを導入したとしても、運用者や開発者、管理者へのトレーニングがなければ、業務システム自体が形骸化する恐れがあります。

導入期においては、外部パートナー、もしくはServiceNow社による研修や、スキルトランスファーを受けることをおすすめします。また、IT運用にServiceNowを導入する際はITILの基礎知識を学ぶことも推奨します。

NTTドコモビジネスが提供しているソリューション

NTTドコモビジネスは、国内最高位ServiceNow提供パートナーです(2026年時点)。

多数のServiceNowエンジニアを有しており、自社(※)/他社導入で培った経験とノウハウを生かした、ServiceNow導入における業務コンサルティングから開発、運用、内製化支援まで幅広いサポートを提供しています。

また、マルチクラウド環境におけるITサービス管理をエンド・ツー・エンドで効率化・自動化するソリューション提供なども行っています。
デジタルワークフロー向けソリューション|NTTドコモビジネス 法人のお客さま

NTTドコモビジネスは国内最大規模のServiceNow利用ユーザー(30,000ユーザー/50以上の業務アプリケーションをServiceNow上で実装)です。

導入価格

導入に関しては、構築費用(イニシャル)とライセンス費用(ランニング)が発生します。導入価格の詳細については、NTTドコモビジネスまでお問い合わせください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。「ServiceNow」にフォーカスして、機能や特徴、導入するメリットや効果などを紹介しました。

ServiceNowは、今後も多くの企業による導入が進み、企業活動に欠かせない業務プラットフォームの代表格になることは間違いないでしょう。

繰り返しになりますが、DXの目的は「企業が競争優位性を高め事業を継続させること」にあります。その目的達成の手段として、ServiceNowの導入をぜひ検討してみてください。

※Gartner®, Magic Quadrant™ for Enterprise Low-Code Application Platforms, Oleksandr Matvitskyy, Akash Jain, Kyle Davis, Adrian Leow, 2025年6月28日 ※Gartnerは、ガートナー・リサーチの発行物に掲載された特定のベンダー、製品またはサービスを推奨するものではありません。また、最高評価やその他の指定を得たベンダーのみを選択するようテクノロジーの利用者に助言するものではありません。ガートナー・リサーチの発行物は、ガートナー・リサーチの組織の意見であり、事実の記述として解釈されるべきものではありません。ガートナーは、明示または黙示を問わず、本リサーチの商品性や特定目的への適合性を含め、一切の保証を行うものではありません。GARTNERおよびMAGIC QUADRANTは、Gartner Inc.または関連会社の米国およびその他の国における登録商標およびサービスマークであり、同社の許可に基づいて使用しています。All rights reserved.

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