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株式会社日立製作所

総合力を最大化するための統合ネットワークを構築
世界30カ国、30万人のグループ内連携を加速

日立製作所
株式会社日立製作所 IT統括本部 本部主管 兼 ITビジネスサービス本部 担当本部長 大橋 泰男 氏

株式会社日立製作所
IT統括本部 本部主管
兼 ITビジネスサービス本部 担当本部長

大橋 泰男 氏

「弊社が推進するグルーバル規模での社会イノベーション事業の強化に向け、その生命線を担う高品質なネットワーク基盤を実現できました」

株式会社日立製作所 ITビジネスサービス本部 e-プラットフォーム本部 ネットワーク統括部 部長 加藤 栄二 氏

株式会社日立製作所
ITビジネスサービス本部
e-プラットフォーム本部

ネットワーク統括部 部長

 

加藤 栄二 氏

「専任チームを設置するなど、手厚い対応をしてくれたNTTコミュニケーションズのおかげでプロジェクトを成功に導くことができました」

 

課題

広範な事業を展開する日立グループ
分散したグループのインフラ統合に着手

 ヘルスケア、電力システム、交通システム、都市開発、情報・通信システムなど、幅広い分野で事業を展開する日立グループ。さらなる飛躍を目指す同社が、現在、経営戦略の中核に据えているのが社会イノベーション事業である。

 さまざまな技術が求められる社会イノベーションこそ、日立の総合力が最も活きる。しかし、総合力を最大化するには、数多くのグループ企業がさらに密接に連携していかなければならない。そのための環境整備として、同社はグループのビジネスを支える統合インフラの構築を推進している。

 具体的には、財務・会計システムなどの「経営インフラ」、そして、サーバーなどの「ITインフラ」の統合だが、特にITインフラにおいては、グループ統合ネットワークの構築が重要なテーマとなった。「グローバル規模でグループのネットワークを統合し、各社がシームレスに連携できる環境が不可欠だからです」と日立製作所の大橋 泰男氏は語る。

 同社は、グローバル市場を、欧州、米国、アジア、中国、インド、そして日本の6極に分けて事業を展開している。ネットワークについては、各地域が独自に構築し、ニーズに応じて地域間ネットワークを追加してきた結果、個別最適が進んでいた。「グループのIT環境整備を担うITビジネスサービス本部が接続方式などのガイドラインを提示していましたが、キャリアの選択や運用方法、SLAなどがバラバラの状態でした」と同社の加藤 栄二氏は言う。

 そのため、日本と欧州のシステムを接続する場合、日本と中国のシステムを接続する場合では、それぞれ異なる方法をとらなければならないなど、さまざまな弊害が出ていた。また、接続数が増加する度に、ネットワークの負荷も高まりつつあった。これでは、ビジネスの状況に応じて、即座にグループ各社が連携していくのは難しい。グループ内からも標準化・統合を望む声が高まっていたという。

 また、グループ全体で見れば重複投資も多くムダなコストにつながっていた上、コストを優先してサービスを利用している地域などでは、セキュリティ面でも不安があった。

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対策

SLAでは定義されないサービスの質
顧客視点での真摯な対応に期待

 とはいえ、同社のような規模のグループが統合ネットワークを構築するのは容易ではない。「各社には各社の事情、これまで利用してきたネットワークがあります。そこで、ITビジネスサービス本部の出先機関を各地域に設け、担当者が各社CIOや現場担当者とミーティングを重ねて、必要なサービスレベルやコストについて、最適な方法を模索しました」と加藤氏は振り返る。

 当然、新しいネットワークは、それら各社がメリットを実感し、納得できるサービスでなくてはならない。高いレベルの要件を満たすため、同社は国内外10社にのぼるキャリアに提案を依頼。検討の結果、採用したのがNTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)のサービスである。

 グローバルに提供できるサービスであること、コストや品質はもちろん、同社が重視したのが実績や市場での評判である。具体的には「どれだけ日立の立場に立った対応を期待できるか」という点だ。

 「例えば、何らかのトラブルが発生した際、単にSLAで謳われた契約上の義務を果たすという姿勢では安心して利用できません。確かに契約上は、年間数時間の停止は許容しなくてはなりませんが、決算前など、その数時間が『いつ』発生するかによってビジネスへのインパクトは大きく変わります。原因追及から、再び同様の問題を発生させないための対策をどれだけ真摯に行ってもらえるかなど、日立自身がお客さまに対して重視している『姿勢』と同様のスタンスであることを重視しました」と大橋氏は説明する。

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効果

専任チームによる体制に安心感
今後もインフラの統合をさらに加速

 NTT Comのサービスを利用して、同社は世界6極の地域ネットワークを結ぶ日立グループグローバルネットワーク「GWAN」を構築した。利用回線は実に260回線、20~30万ものユーザーが利用する大規模ネットワークだ。

 GWANの構築によって、グループ各社の連携体制が強化できただけでなく、グループ内の重複投資によるムダなコストの削減、さらにはセキュリティレベルの統一による安全性の強化が実現している。

 構築時には、同社が期待したNTT Comのサポート力がいかんなく発揮された。具体的には、大規模グローバルプロジェクトへの対応策として、NTT Com8カ国の海外現地法人がシームレスに連携する特別体制を整備。各地域の現地法人にも専任担当者を置く、万全の体制を整えたのである。「同一メンバーで『顔が見える』体制を整えてくれた上、各地域でプロジェクトがどれだけ進んでいるかをすぐに把握でき、安心感がありました。また、特に感心したのがNTT Comの現地キャリアをコントロールする力です。おかげで大規模なプロジェクトをスムーズに進めることができました」と加藤氏は強調する。

 主要なグループ会社や拠点のGWANへの接続はほぼ完了。今後は、地域の事情や事業規模に応じて、よりコストメリットを重視したプランを用意するなどして、統合の範囲をさらに拡大していく考えだ。GWANを活かしたインフラのさらなる統合も推進しており、例えば、グループ内のコラボレーションを支えるため、マイクロソフトのユニファイドコミュニケーションを標準ツールとしてグループ各社に展開。会計、人事などの経営インフラの統合も加速している。

 社会イノベーション事業を支える、強力なネットワークインフラを手に入れた日立グループ。「我々が目指しているのは『世界で戦える日立』を実現すること。グローバル対応力を強みとするNTT Comには、キャリアという枠を超え、さまざまな側面で我々のIT活用をサポートしてもらいたいですね」と大橋氏は最後にNTT Comへの期待を述べた。

図 日立が構築したGWANイメージ

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インタビュー動画

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株式会社日立製作所

株式会社日立製作所

株式会社日立製作所

資本金
4,587億9,000万円(2014年3月末現在)

従業員数
33,500名(2014年3月末現在)

事業内容
幅広い事業を展開するグループ各社の強みを活かし、社会イノベーション事業の拡大に取り組む。

URL
http://www.hitachi.co.jp/


 

 

 

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(掲載内容は2014年10月8日現在のものです)




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